COTレポート分析 2026年3月10日週
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COTレポート分析 2026年3月10日週

FX侍です、こんにちは。

花粉なのか風邪なのか判断つきにくい鼻水が止まりません…(´;ω;`)

市場の方はイラン情勢がなかなかのカオスっぷりですね。

ガソリン価格も早々と値上げされているようですし、ほんと困った話です。

というわけで(どんな訳だw)
今週もCOTレポートの分析をお届けします。

は?COT?
という方は、以下の解説記事をご覧くださいませ。

 

今週のCOTハイライト

最新の2026年3月10日付COTレポートでは…
円のAMロングが52週最低水準に急落し、ユーロのLMが-24,401枚の大規模な売り加速。
一方でカナダドルのAMは52週最高値を更新しており、通貨間で明暗がくっきり分かれています。

時期的に重なっていたイベントはこんな感じ。

・3/4 ベッセントがSection 122関税を15%に引き上げ示唆
・3/5 24州がSection122関税の差止訴訟を提起
・3/6 米雇用統計:NFP-9.2万人(12月・1月合計で-6.2万人の下方修正)
・3/16〜20週は豪・加・米・日・スイス・英・ユーロの政策金利を控える

という感じですが…まぁ市場を引っ掻き回しているのはイラン情勢ですよね。

NFPのネガティブサプライズは、医療従事者のスト・1月下旬〜2月の記録的な悪天候が要因のノイズとも見られてますし。

こうした状況で、特に注目すべきは以下の3点。

  1. JPY:Asset Managerが-15,073枚(約1,900億円)と3週連続の大幅売りで、52週最低水準の2,831枚に急落。Lev Moneyも-14,994枚で同時に売り加速
  2. EUR:Leveraged Moneyが-24,401枚(約5,600億円)と今週最大の変動を記録。AMの利食い(-3,973枚)は大幅に減速し、売りの主役がLMに交代した形
  3. CAD:Asset Managerが+7,930枚(約900億円)の買い増しで52週最高値の69,512枚に到達。1年前の-138,604枚からの完全な大転換

 
推移をまとめた表がこちらです。

通貨 Asset Manager 前週比 Lev Money 前週比 注目度
DXY +7,156 +6,167 -11,683 -7,136
EUR +366,299 -3,973 +5,231 -24,401 ⭐⭐⭐
JPY +2,831 -15,073 -49,219 -14,994 ⭐⭐⭐
GBP -120,503 +5,044 +20,102 -14,404 ⭐⭐
AUD +23,329 -5,549 +46,568 -8,067 ⭐⭐
CAD +69,512 +7,930 -37,159 +4,212 ⭐⭐⭐
CHF -54,363 +164 +4,280 -176

Asset Manager = 年金基金や保険会社などの機関投資家。中長期のトレンドを反映しやすい。
Leveraged Money = ヘッジファンドなどの投機筋。短期的な値動きへの反応が早い。

 
先週比のポジション変化のグラフがこちらです。
▼カーソルを乗せると数値が表示されます

 

🗺 ヒートマップで見る直近の流れ

直近の変化がわかりやすいヒートマップがこちらです。

ヒートマップから読み取れるポイント

🔴 赤が目立つ通貨(ポジション縮小・売り方向)
・JPY Asset Mgr:3週連続の深い赤(-9,574→-13,068→-15,073枚)。売りペースが毎週加速しており、ロングの大半が消滅。
・EUR Lev Money:今週-24,401枚と全通貨・全カテゴリで最も深い赤に。4週連続の赤ですが、今週は一気に加速。
・GBP Lev Money:4週連続で赤が続き、今週は-14,404枚と最大の売り。ロングが急速に解消。

🟢 緑が目立つ通貨(ポジション拡大・買い方向)
・DXY Asset Mgr:2週連続の鮮明な緑(+4,538→+6,167枚)。ドルロング方向への確信が強まっている印象。
・CAD Asset Mgr:+7,930枚の緑で52週最高値に。Lev Moneyも+4,212枚と同方向で、AMとLMの足並みが揃っています。
・GBP Asset Mgr:4週連続の深い赤から、今週+5,044枚の緑に反転。52週最安値からの自律反発の兆し?

📌 注意すべきパターン
・JPYではAsset MgrとLev Moneyが同時に深い赤で、Dealerだけが巨大な緑(+41,694枚)。AMとLMのコンセンサス売りをDealerが一手に引き受ける典型的な構図で、一方向への傾きが非常に強まっています。
・EURではAMの赤が前週(-25,029枚)から今週(-3,973枚)へ大幅に縮小した一方、LMの赤が-7,165→-24,401枚と急拡大。売りの主役がAMからLMに「バトンタッチ」した形が見て取れますね。
・GBPではAMが赤→緑に転じた一方、LMは-14,404枚と今週最大の赤。AM vs LMの方向が真逆で、今後どちらが正しいかの見極めが重要です。

 

🔍 通貨別の詳細分析

ここまで全体を俯瞰して見たので、次は各通貨のポジションを見ていきましょう。

JPY(円)⭐⭐⭐ 52週最低水準に急落、AM・LMダブルで売り加速

Asset Managerの円ロングが2,831枚(約350億円)まで急減し、52週レンジの0%に到達しました。

前週の17,904枚から-15,073枚(約1,900億円)の大幅減で、3週連続の売り加速です。
2/17のピーク40,546枚からわずか3週間で-37,715枚(約4,700億円)が解消された計算になります。

日付 Asset Manager 前週比 Lev Money 前週比
02/17 40,546(ピーク) +15,030 -23,867 +24,546
02/24 30,972 -9,574 -26,317 +3,004
03/03 17,904 -13,068 -34,225 -7,908
03/10 2,831 -15,073 -49,219 -14,994

注目すべきは、Lev Moneyも-14,994枚(約1,900億円)の大幅売りで-49,219枚までショートが拡大していることです。

AMとLMが同時に大規模な円売りに動いているのは、かなり強いコンセンサスの表れですね。

Dealerは+41,694枚(約5,200億円)という巨額のカバーで、市場全体の売りを一手に引き受けています。

『イラン情勢で原油急騰→中東依存度の高い日本売り』という関係で、機関投資家の円ロング解消が加速していると推測します。

📌 ポイント:AMの円ロングが2,831枚とほぼゼロに近づいており、ここからネットショートへ転換する余地は残っています。ただし52週レンジの0%という極端な水準は、何らかのトリガー(日銀タカ派シフト、リスクオフの急拡大等)で円買いが一気に再燃するリスクも示唆しています。来週のFOMC後の動きと合わせて注視が必要ですね。

 

EUR(ユーロ)⭐⭐⭐ 売りの主役がAMからLMにバトンタッチ

Leveraged Moneyが-24,401枚(約5,600億円)の大幅減を記録し、今週全通貨で最大の変動となりました。

一方でAsset Managerの売りは-3,973枚(約900億円)と、前週の-25,029枚から大幅に減速しています。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
02/17 413,713(ピーク) +3,175 43,549 -6,655
02/24 395,301 -18,412 36,797 -6,752
03/03 370,272 -25,029 29,632 -7,165
03/10 366,299 -3,973 5,231 -24,401

AMの利食いが-25,029→-3,973枚と急減速したのが今週のポイントです。
2/17のピーク413,713枚から3週間で-47,414枚(約1.1兆円)が解消されましたが、366,299枚(52週レンジの70%)はまだ大きなロングが残っています。

一方のLev Moneyは4週連続の減少が今気に加速し、43,549枚→5,231枚と事実上のロング解消に近い状態。

ユーロもエネルギー輸入依存国で、中東依存度はそこまで高くないものの原油・ガス価格上昇に弱い構造がユーロ売りを呼んでいるとされてますね。

📌 ポイント:AMの利食いペースが大幅に減速した一方、LMの投げ売りが加速する「バトンタッチ」が発生しています。AMの売りが一巡しつつあるなら、EURUSDの下落圧力は徐々に弱まる可能性があります。ただしLMの売りがどこまで続くかが次の焦点です。5,231枚のロングはほぼゼロに近く、ここからショートに転じるかどうかが分岐点ですね。

 

CAD(カナダドル)⭐⭐⭐ AMが52週最高値を更新、1年間の大転換完了

Asset ManagerのCADロングが69,512枚(約8,100億円)で52週最高値を更新し、レンジの100%に到達。

前週から+7,930枚(約900億円)の買い増しです。

52週安値の-138,604枚(CADショート)から現在の+69,512枚(CADロング)まで、実に208,116枚のポジション転換が起きています。

Leveraged Moneyも+4,212枚(約500億円)と買い方向で、AMとLMの方向が一致しているのが特徴です。

この背景はカナダが産油国だから、今の原油高の恩恵を受けるという関係でしょうね。
(日本・ユーロとは逆ですね)

📌 ポイント:52週レンジの100%は「これ以上ない強気ポジション」を意味します。AMとLMが同方向なのはトレンドの信頼性を高めますが、同時にこれ以上の上積みが難しい天井圏とも言えます。イラン情勢の展開次第では利食い反転のリスクもあるので注意が必要ですね。また、昨日発表された雇用統計の悪化も今後の注目でしょう。

 

GBP(ポンド)⭐⭐ AM反転の兆しもLMが急落、明暗分かれる

Asset Managerが+5,044枚(約670億円)の買い戻しで、4週連続の売りに初めてブレーキがかかりました。

前週の-125,547枚(52週最安値)から-120,503枚に回復し、52週レンジの4%に。

日付 Asset Manager 前週比
02/17 -93,543 -14,942
02/24 -110,158 -16,615
03/03 -125,547(52週最安値) -15,389
03/10 -120,503 +5,044

ただし、Leveraged Moneyは-14,404枚(約1,900億円)と4週で最大の売りを記録しています。
34,506枚→20,102枚と、ロングが急速に解消されている状態です。

AMが少し買い戻す一方でLMが投げ売りという、真逆の動きが際立っていますね。

📌 ポイント:AMの反転は52週最安値からの自律反発の可能性がありますが、+5,044枚はまだ「一息」レベルです。LMの売り加速が続くなら、AMの買い戻しも長続きしないかもしれません。逆に、AMの反転がLMの売り一巡後に本格化すれば、GBPUSDの反発余地は大きいですね。-120,503枚というショートの規模を考えると、巻き戻し時のインパクトは相当なものになります。

 

AUD(豪ドル)⭐⭐ 5週連続の買い増しに終止符で調整局面入りか

Asset Managerの豪ドルロングが+23,329枚(約2,600億円)で、前週から-5,549枚(約620億円)の減少です。
先週まで5週連続の買い増しで52週最高値を更新していましたが、今週その連続記録が途切れました。

Leveraged Moneyも-8,067枚(約900億円)と3週連続の減少で、46,568枚に。
2/17のピーク70,260枚からは-23,692枚(約2,600億円)の減少です。

前週までAMが買い加速・LMが利食いという構図でしたが、今週はAMも売りに転じた点が重要です。

地政学リスクの長期化が視野に入るとリスクオフが意識されて、オセアニア通貨は売られやすくなるという連想が働きますね。

📌 ポイント:5週連続の買い増しが終了し、AMとLM両方が売り方向に転じています。短期的な調整局面に入った可能性がありますが、AM 23,329枚は52週レンジの95%とまだ高水準です。調整が浅く再び買い増しに戻るのか、それとも本格的な利食い局面に入るのか、来週の変化量が鍵になりますね。

 

CHF(スイスフラン)⭐ 依然として極端なショートの小康状態

Asset Managerのフランショートは-54,363枚(約1.4兆円)で、前週から+164枚とほぼ横ばいです。
2週連続でわずかながら買い戻しが入っていますが、52週レンジの4%と依然として極端な水準。

Leveraged Moneyは+4,280枚で前週比-176枚。こちらもほぼ変化なしです。

📌 ポイント:AMの大幅ショート(-54,363枚)が動かない状態が続いています。2週連続のわずかな買い戻しは底打ちの予兆かもしれませんが、変化量は誤差の範囲です。リスクオフ局面でのフラン逃避買いが発生すれば、ショートカバーが一気に加速するリスクは健在。一方でSNBのフラン売り介入がショートポジションの支援材料になっている点も忘れずに。

 

DXY(ドルインデックス)⭐ AMのドル買いが加速

Asset Managerが+7,156枚で、前週の+989枚から+6,167枚の買い増しです。
52週レンジの92%に到達しており、ドルロング方向への確信が2週連続で強まっています。

一方でLeveraged Moneyは-11,683枚と前週比-7,136枚で、ドルショートを拡大しています。

AMとLMが逆方向に動いており、ドルの方向感は引き続き混在していますね。


 

💡 今週の注目テーマ

全体的にCOTレポートの分析を通じて、FX侍が今週注目するテーマがこちらです。

1. JPY:円売りコンセンサス

JPYのAMロングが52週最低の0%に達し、LMも-49,219枚の大幅ショートを抱えています。
先ほども触れた「原油高へのマイナス要因」が意識されての円売りでしょうね。
イラン情勢を除けば、来週のFOMC(3/17-18)でのドットプロットと経済見通しの修正が、この流れの次の転換点になりそうです。

2. EUR:売り手のバトンタッチ

AM利食いは-25,029→-3,973枚と急減速し、3週間で約1.1兆円の解消を経てペースが落ち着いてきました。
しかし入れ替わるようにLMが-24,401枚の大幅売りに転じ、売り圧力の源泉が交代しています。
AMが安定化してもLMの売りが続くなら、EURUSDの上値は引き続き重い展開が予想されます。

3. CADの52週最高値と関税リスク:楽観と警戒の狭間

CADのAMが52週レンジの100%に到達するのは、1年間かけてショートからロングへの完全転換が完了したことを意味します。
AMとLMの方向性一致はトレンドの信頼性を示す一方、天井圏でのポジション集中リスクもあります。
現在の原油高の恩恵を受ける通貨であることは事実ですが、雇用情勢の急速悪化は気になる点でもありますね。

 

最後に一言

関税引き上げ、NFPショックを経て、来週の中銀ウィークと色々イベントはありますが、今のマーケットは中東情勢に支配されていることが確認できたCOTでした。

原油高に弱い「円売り加速」「ユーロのLM投げ売り」、そして原油高の恩恵を受ける「CADの天井到達」という明確な動き。

ドル円は介入警戒ラインまで到達。
ただ介入の大義名分でもある「投機的な値動きか?」と言われると…違う気もします笑

来週の日銀イベントの会見中にまたモリモリ上昇すれば、前回のように介入トリガーになるかもしれませんね。

次回のCOTも注目です。

 

⚠️ 注意事項

  • COTレポートは火曜日時点のデータが米国東部時間の金曜午後(日本時間土曜早朝)に公開されます。公開時点で3日、実際にトレードに反映できるのは翌週月曜日になるため、実質的に約1週間の遅延がある点に注意が必要です
  • ポジションデータは方向のバイアスを示すものであり、エントリータイミングの判断には価格分析との併用が必要です
  • 極端なポジションは「逆張りシグナル」として機能することがありますが、トレンドが継続する限りは順張り方向が有利です
  • 円換算額は記事執筆時点の為替レート(EUR/JPY: 182.36、GBP/JPY: 211.25、AUD/JPY: 111.50、CAD/JPY: 116.41、CHF/JPY: 201.78、USD/JPY: 159.72)に基づく概算値です
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