FX侍です、こんにちは。
日中はもう半袖でいいくらいの陽気(というか暑さ)になってきましたね。
でも朝晩はまだヒンヤリする日もあり、この寒暖差が地味にウザいです笑
みなさんも体調管理、気をつけてくださいね(・∀・)
さて先週は「円のショートカバー第2波がどこまで進むか・停戦進展でCAD/AUDのロングがどれだけ削られるか」が焦点だったんですが…
今週、出てきた答えは予想とまぁまぁ違いましたね笑
円は追加のショートカバーどころか円ショートの再構築、停戦は進展どころか交渉が悪化して原油は反発という、なかなかの予想通りにはいかない展開でしたね。
なおCOTの基礎知識については下記を参考にしてください。
今週のCOTハイライト
今回のCOTは5/12(火)時点のデータ。
指標的には5/8の米NFP、5/12公表の日銀「主な意見」、5/12発表の米4月CPIまで。
そして5/6のGW中の円買い介入も反映されています。
COT集計期間内およびその前後で重なっていたイベントはこんな感じ。
・5/6 円買い介入(推定$32億規模、財務省は確認せず)でドル円155.76円まで急落
・5/7 米・イランがホルムズ海峡で交戦、停戦合意が動揺
・5/8 米4月雇用統計(NFP)+115K、予想+62Kを大幅に上回る
・5/11 トランプがイランの停戦提案を拒否、停戦は「生命維持装置の上」と発言。
→Brent原油は5/7の$100付近からCOT基準日の5/12に$110台へ反発
・5/12 日銀「主な意見」公表、6月会合での追加利上げの可能性に言及
・5/12 米4月CPIが前年比+3.8%、23年5月以来の高水準。
コアも+2.8%と予想超え、エネルギーが押し上げ寄与の4割超
今回のCOTは、計2回の円買い介入を通過し、米インフレの再加速と停戦交渉の逆流が表面化したタイミングですね。
特に注目すべき3点
1. JPY:先週+15,954枚の介入ショートカバーから一転、AMが前週比-9,396枚(約1,175億円)の売り、LMも-9,543枚(約1,193億円)でAM・LM揃って円ショートを再構築、AMは52週レンジ5%へ逆戻り
2. GBP:先週-10万枚割れだったAMが前週比+9,480枚(約1,253億円)、LMも+11,253枚(約1,488億円)の大幅買いで、AM・LM揃って買い戻し-9万枚台を奪還
3. AUD:AMが前週比+2,677枚(約304億円)の買い増しで47,551枚、原油が崩れずLM利食いも不発で52週レンジ100%
推移をまとめた表がこちらです。
| 通貨 | Asset Manager | 前週比 | Lev Money | 前週比 | 注目度 |
|---|---|---|---|---|---|
| EUR | 290,280 | +4,667 | 18,003 | +6,157 | ⭐⭐ |
| GBP | -93,150 | +9,480 | 37,302 | +11,253 | ⭐⭐⭐ |
| JPY | -19,992 | -9,396 | -62,440 | -9,543 | ⭐⭐⭐ |
| CAD | 23,768 | -6,022 | -37,663 | +10,095 | ⭐⭐ |
| AUD | 47,551(52週高値) | +2,677 | 55,851 | -749 | ⭐⭐⭐ |
| CHF | -37,771 | -158 | -7,708(52週最安値) | -1,074 | ⭐⭐ |
| DXY | 8,353 | -2,222 | -4,751 | +1,054 | ⭐ |
Asset Manager = 年金基金や保険会社などの機関投資家。中長期のトレンドを反映しやすい。
Leveraged Money = ヘッジファンドなどの投機筋。短期的な値動きへの反応が早い。
先週比のポジション変化のグラフがこちらです。
▼カーソルを乗せると数値が表示されます
🗺 ヒートマップで見る直近の流れ
直近の変化がわかりやすいヒートマップがこちらです。
ヒートマップから読み取れるポイント
🔴 赤が目立つ通貨(ポジション縮小・売り方向)
・JPY Asset Mgr:先週+15,954枚の介入ショートカバーから一転、今週-9,396枚の赤。52週最安値圏へ逆戻り
・JPY Lev Money:先週+22,905枚の大反転から今週-9,543枚の赤、AMと足並みを揃えて円ショートを再構築
・CAD Asset Mgr:先週まで3週連続の濃い緑だったが今週-6,022枚の赤、3万枚到達を前に利食い
・CHF Lev Money:5週連続の赤で-7,708枚、52週レンジ0%(最安値更新)まで沈み込み
🟢 緑が目立つ通貨(ポジション拡大・買い方向)
・GBP Asset Mgr:先週-8,877枚の赤から今週+9,480枚の濃い緑へ大反転、-10万枚割れから-9万枚台を奪還
・GBP Lev Money:先週-2,833枚の赤から今週+11,253枚の濃い緑、AMと揃って買い戻し
・AUD Asset Mgr:+2,677枚の緑で47,551枚、52週レンジ100%・52週高値を更新
・EUR Asset Mgr:先週-5,285枚の赤から今週+4,667枚の緑、利食いが一巡し29万枚台を奪還
📌 注意すべきパターン
・JPY全体:先週は「AM・LM一致の大規模ショートカバー」、今週は「AM・LM一致の円ショート再構築」と、1週ごとに方向が反転する不安定な地合い
・CAD AM×LM乖離:AMは-6,022枚の利食い、LMは+10,095枚のショートカバーと、中長期勢と短期勢で逆方向の動き
・CHF LM単独最安値:AMは横ばいなのにLMだけが52週レンジ0%、ヘッジファンド主導のショート極限が一段と深化
🔍 通貨別の詳細分析
ここまで全体を俯瞰して見たので、次は各通貨のポジションを見ていきましょう。
EUR(ユーロ)⭐⭐ 利食い一巡、29万枚を奪還
AMの現在ポジションは290,280枚(約6兆6,980億円)で、前週比+4,667枚(約1,077億円)の買い戻し。
52週レンジは21%とまだ低位ですね。
先週「29万枚を奪還すれば6月ECB利上げ織り込みでの再上昇」と書きましたが、今週29万枚台を回復してきました。(ただ今回のCOT後からユーロドルは下落してますがw)
LMは18,003枚で前週比+6,157枚(約1,420億円)の買い増し。
こちらも先週のほぼ横ばいから一転、買い方向へ動いています。
ユーロ圏のインフレ高止まりが、6月ECB会合の利上げ観測が中長期勢の支援材料になっている印象ですね。
📌 ポイント:EURは利食いが一巡し29万枚台を奪還、6月ECB会合への織り込みが始まった印象。30万枚を超えれば本格的なトレンド再開で4月のピーク圏(290,898枚)超えが視野、逆に28.5万枚を再び割り込めば28万枚台での揉み合いに逆戻り。ユーロ圏のインフレ高止まりが続く限り、中長期勢の下支えは効きやすいですね。
GBP(ポンド)⭐⭐⭐ AM/LM揃って買い戻し、-9万枚台を奪還
AMの現在ポジションは-93,150枚(約1兆2,315億円)で、前週比+9,480枚(約1,253億円)の買い戻しです。
52週レンジは25%へ回復し、先週の-102,630枚から-9万枚台へ戻しました。
LMは37,302枚で前週比+11,253枚(約1,488億円)の大幅買い増し。
52週レンジ73%まで上昇し、AMと足並みを揃えた買い戻しですね。
推移はこんな感じ。
| 日付 | Asset Manager | AM前週比 | Lev Money | LM前週比 |
|---|---|---|---|---|
| 4/14 | -87,915 | +11,545 | 22,331 | -4,202 |
| 4/21 | -83,186 | +4,729 | 29,137 | +6,806 |
| 4/28 | -93,753 | -10,567 | 28,882 | -255 |
| 5/5 | -102,630(直近最安値) | -8,877 | 26,049 | -2,833 |
| 5/12 | -93,150 | +9,480 | 37,302 | +11,253 |
先週「-9万枚台を奪還できれば底入れ」と書きましたが、まさにその通りの展開になりました。
2週連続で売られた反動に加えて、6/18のBOE会合を前にした織り込みが始まった印象です。
ただし今回のCOT前後から、地方選挙の大敗を受けてスターマー首相の辞任を求める声が高まり、イギリスの政局不安でのトリプル安という流れになってます。
こういうのって、数年おきに起こるイギリスの風物詩なんでしょうかね笑
この流れを汲んだポジション変化が次回COTに現れます。
政局のゴタゴタがどのように影響するのか注目ですね。
📌 ポイント:GBPはAM/LM揃った買い戻しで-10万枚割れから-9万枚台を奪還、先週示した底入れシナリオが現実化しました。-8万枚台を回復すれば本格的な反転入り、逆に再び-10万枚を割り込めば底入れは仕切り直し。6/18のBOE会合が注目ですが、スターマー政権の危機という新たな火種も。複数の材料による思惑が次週のCOTにどう現れるか注目です。
JPY(円)⭐⭐⭐ 介入ショートカバーから一転、円ショート再構築
AMの現在ポジションは-19,992枚(約2,499億円)で、前週比-9,396枚(約1,175億円)の売りです。
52週レンジは11%→5%へ逆戻り。
先週せっかく抜け出した52週最安値圏に、また舞い戻ってきました。
LMは-62,440枚で前週比-9,543枚(約1,193億円)の売り。
52週レンジ26%で、こちらも先週の大規模ショートカバーから一転して売り方向です。
推移はこんな感じ。
| 日付 | Asset Manager | AM前週比 | Lev Money | LM前週比 |
|---|---|---|---|---|
| 4/14 | -10,033 | +5,912 | -54,445 | -3,335 |
| 4/21 | -14,398 | -4,365 | -68,497 | -14,052 |
| 4/28 | -26,550(52週最安値) | -12,152 | -75,802 | -7,305 |
| 5/5 | -10,596 | +15,954 | -52,897 | +22,905 |
| 5/12 | -19,992 | -9,396 | -62,440 | -9,543 |
先週は「次週COTで追加のショートカバー(第2波)が入る可能性が高い」と書きましたが、これは見事に外れましたね笑
今回出てきたのは、第2波どころか逆方向の円ショート再構築です。
背景はシンプルです。
・GW中の5/6に2回目の介入観測(推定$32億規模)が小規模で、流れを変えるには至らなかったこと。
・5/12の米4月CPIが前年比+3.8%高水準で、日米金利差を狙ったドル円買いの流れが復活したこと。
高市政権が円安容認であること、原油の中東依存度が高いこと、実質金利が相対的に低くキャリー通貨として売られやすいなど、相対的に円を買う原動力が少ないのも影響しているでしょうね。
ここで興味深いのが、先週とは逆にAMもLMもほぼ同じ規模で売ったという点。
1週間で「全員揃ってショートカバー」から「全員揃ってショート再構築」へ綺麗に反転しました。
一方で、同じ5/12に公表された日銀「主な意見」では6月会合での追加利上げの可能性に言及があり、スワップ市場は6月利上げを7割以上織り込んでいます。
本来は円買い材料のはずですが、CFTC勢は「まだ円を買う時期じゃない」と判断したんでしょうね。
考えられるシナリオはこんな感じでしょうか。
・円ショート再構築が続けば、AMが52週最安値の-26,550枚を更新しに行き、ドル円は160円トライの円安。
・6月日銀利上げの織り込みが本格化すれば、介入警戒も残るなかで再びショートカバー。
ただ個人的には、先週のショートカバーは「介入パニックによる戻し」で、パニックが薄れれば金利差トレードに回帰するのは自然な動きだと感じます。
📌 ポイント:介入ショートカバーの反動で円ショートが再構築され、AMは52週最安値圏へ逆戻り。米インフレ上振れで金利差トレードが復活した一方、6月日銀利上げの織り込み(スワップ市場で7割超)と介入警戒が上値を抑える綱引きの構図です。AMが-26,550枚の52週最安値を更新すれば160円トライの円安、逆に日銀利上げ観測が強まればショートカバー再開。次週COTは5/13以降のドル買いも反映されるため、円ショートがどこまで深まるかが焦点ですね。
CAD(カナダドル)⭐⭐ AMは利食い、LMはショートカバー継続
AMの現在ポジションは23,768枚(約2,744億円)で、前週比-6,022枚(約695億円)の売りです。
52週レンジは73%。
3週連続の買い戻しが続いていましたが、今週は利食いが入りました。
先週「+30,000枚を奪還できるか」と書いたものの、3万枚には届かず頭打ちですね。
LMは-37,663枚で前週比+10,095枚(約1,165億円)の大幅買い戻し。
こちらは3週連続のショートカバーが続いています。
AMが利食い、LMがショートカバーと方向がちぐはぐで、6/10のBOC会合まで方向感は出にくそうです。
📌 ポイント:AMが3週連続買いの後の利食い、LMはショートカバー継続と、中長期勢と短期勢で見方が割れています。原油反発はCADの支援材料ですが、3週で大きく買った後だけに高値警戒も自然。AMが再び3万枚を目指すか、利食いが深まるかは6/10のBOC会合と原油次第で、当面はどちらにも振れやすい綱引き相場ですね。
AUD(豪ドル)⭐⭐⭐ 原油急落シナリオが不発、AMが52週高値を更新
AMの現在ポジションは47,551枚(約5,398億円)で、前週比+2,677枚(約304億円)の買い増しです。
52週レンジは100%、52週高値を更新しました。
LMは55,851枚で前週比-749枚とほぼ横ばい。
52週レンジ85%の高値圏を維持しています。
推移はこんな感じ。
| 日付 | Asset Manager | AM前週比 | Lev Money | LM前週比 |
|---|---|---|---|---|
| 4/14 | 36,483 | -4,264 | 43,642 | -2,259 |
| 4/21 | 36,508 | +25 | 48,325 | +4,683 |
| 4/28 | 45,097 | +8,589 | 47,855 | -470 |
| 5/5 | 44,874 | -223 | 56,600 | +8,745 |
| 5/12 | 47,551(52週高値) | +2,677 | 55,851 | -749 |
先週は「原油急落でLMが利食いに転じる可能性が高い」と書きましたが、停戦交渉が悪化して原油はむしろ$110台へ反発しました。
警戒していた弱気材料が不発に終わり、LMの利食いも入らず、AMが52週高値を更新した格好です。
AUDの強さを支えている要因は、大きく3つ考えられます。
1つ目は5/5のRBA利上げ後のタカ派地合い、2つ目は世界的な株高。
AUDはリスクオンで買われ、リスクオフで売られる典型的なリスク通貨で、米株が最高値圏で底堅く推移する強い投資家心理は、そのまま豪ドルの追い風になります。
そして3つ目が、先週警戒した「原油急落→LMの利食い」という弱気材料が不発に終わったこと。
なお原油そのものは、オージーが資源輸出国でも石油については純輸入国のため、原油高がストレートにAUDの追い風になるわけではありません。
原油高はLNGの原油リンク輸出にプラスに効く半面、輸入コストとしてはマイナスにも働きます。
とはいえAM・LM合計で10万枚を超えるロング集積は、52週で見ても極めて高水準。
株式がリスクオフに転じたり、RBAの利上げ打ち止め観測が出れば、解消圧力は大きい構造のままですね。
📌 ポイント:AUDは警戒された原油急落が不発に終わり、RBAのタカ派地合いと世界的な株高を追い風にAMが52週高値を更新、トレンドの強さは健在です。ただAM・LM合計10万枚超のロング集積は高値掴みのリスクと表裏一体で、地合いが変われば巻き戻しの値幅も大きくなりやすい通貨。AMが5万枚に乗せれば一段高、逆にLMが利食いに転じれば反落の起点になります。なお原油の純輸入国のAUDは原油高そのものは追い風とは限らず、効いているのはRBA金融政策とリスクセンチメントです。株式相場とRBAの利上げ打ち止め観測が最大の注視点ですね。
CHF(スイスフラン)⭐⭐ LMが52週レンジ0%をさらに更新
AMは-37,771枚(約9,527億円)と、前週比-158枚とほぼ横ばいで、52週レンジ62%を維持。
今週もLMが主役ですね。
-7,708枚と前週比-1,074枚(約271億円)の売りで、52週レンジ0%(最安値更新)まで沈み込みました。
ヘッジファンドのCHFショートが、5週連続で積み上がっている格好です。
停戦交渉が悪化したのにLMがショートを増やしたのは、地政学リスクオフよりドル金利の上昇を重視した判断と読めますね。
📌 ポイント:CHFはAM横ばい・LM単独で52週レンジ0%という二極化が続き、ヘッジファンドのショートが極限まで傾いてきました。これだけ偏ると逆張りシグナルの素地が整い、停戦交渉が完全に決裂すればAMの逃避買いとLMのショートカバーがダブルで入りやすい局面。SNBのフラン売り介入リスクは上値の重しとして残るものの、下値リスクは限定的になりつつある印象ですね。
DXY(ドルインデックス)⭐ AM・LMとも小動きでCPI上振れは次週反映へ
AMの現在ポジションは8,353枚で、前週比-2,222枚の小幅な利食い。
52週レンジは78%。
LMは-4,751枚で前週比+1,054枚の買い戻し。
先週はAM買い・LM売りの乖離が鮮明でしたが、今週は両者とも小幅に反対方向へ振れた形。
注意したいのは、今回のCOTが5/12朝の米CPIまでしか織り込んでいない点です。
CPI上振れ後のドル買いや、5/13に上院承認されたウォーシュ新FRB議長への交代はCOT外のため、次週COTで動きが出る可能性がありますね。
📌 ポイント:DXYはAM・LMとも小動きで、5/12のCPI上振れより前の記録という点が最大の注意点。次週COTでは米インフレ再加速とFRB議長交代を受けた流れがどこまで反映されるかが焦点で、AMが直近ピークの1.3万枚超を奪還すれば本格的なドル買い相場入り。逆に小動きが続けば、ドル高は個別通貨要因の裏返しにとどまる展開ですね。
💡 今週の注目テーマ
全体的にCOTレポートの分析を通じて、FX侍が今週注目するテーマがこちらです。
1. 介入効果の賞味期限:円ショート再構築という答え合わせ
今週のCOT最大のトピックは、JPYのAM・LMが揃って円ショートを再構築した点です。
先週「次週COTで追加のショートカバー第2波が入る可能性が高い」と書きましたが、結果は逆方向。
その理由は、5/6の2回目の介入観測が決定打にならず、その後の明確な追撃もないまま介入警戒が薄れたところに、5/12の米4月CPI +3.8%という上振れ。
日米金利差を狙った円キャリーが復活し、ドル円は158円付近まで戻ってしまいました…
ただし同じ5/12には日銀「主な意見」で6月利上げの可能性が示され、スワップ市場は6月利上げを7割超織り込んでいます。
介入と利上げ観測という「円の下支え」と、米インフレ上振れという「ドルの押し上げ」の綱引きが、6月会合まで続くイメージです。
2. EUR・GBPの同時底入れ:6月中銀会合への織り込み開始
今週はEURとGBPが揃って買い戻された週でもありました。
EURのAMは29万枚台を、GBPのAMは-9万枚台を、それぞれ先週示したシナリオ通りに奪還しています。
背景は、6月のECB会合と6/18のBOE会合への利上げ織り込みが始まったこと。
特にGBPはLMも+11,253枚と足並みを揃えており、AM・LMが揃った買い戻しは底入れシグナルとして信頼度が高いです。
欧州通貨の戻りがどこまで本物かは、6月の中銀会合ラッシュが答えを出してくれそうです。
ただし気になるのは、スターマー首相の辞任圧力という政局のゴタゴタ。
スターマー英首相への辞任圧力が強まる中、12日朝方の欧州市場で英長期金利が約30年ぶりの水準に上昇、ポンドと株が下落している。
先週の地方選挙惨敗を受け、政務官が辞任し、約80人の議員が公然と退陣を要求している。0830GMT(日本時間午後5時30分)から閣議を行われている。
引用:ロイター通信
この問題がどこまで波及していくのか、次回のCOTの注目ポイントです。
3. 停戦交渉の逆流と米インフレ再加速:地政学プレミアムの復活
先週は「停戦進展で地政学プレミアムが剥落する」と見ていましたが、現実は逆でした。
5/7のホルムズ海峡での交戦、5/11のトランプによる停戦提案拒否で交渉は悪化し、Brent原油は$100付近から$110台へ反発しています。
その結果、原油高がストレートに追い風となるCADは、LMのショートカバーが続きました。
そして米4月CPIは+3.8%、COT後の5/13発表の米4月PPIも+1.4%(前月比)。
停戦交渉の逆流と米インフレ上振れが重なり、市場は再び「インフレ再加速」シナリオに動き始めた一週間だった印象です。
原油高・インフレ上振れという材料が揃い、ドル高シナリオが再浮上してきた点には注意したいですね。
最後に一言
今週のCOTは、先週の予想がいくつも外れた週でしたね笑
円のショートカバー第2波ではなく、逆に円ショート再構築。
米イランは停戦進展どころかまさかの逆行、
CAD・AUDのロングは削られるどころかAUDは52週高値を更新。
状況としては…
インフレが再加速で米金利も高進してるのに米株は強く、為替もドル高。
ベッセント訪日や米中首脳会談でも、為替へのインパクトはさほどありませんでした。
次週COTで5/13以降のドル買いと、6月の中銀会合ラッシュ(BOC 6/10・RBA 6/16・日銀 6/16・FOMC 6/17・BOE 6/18)への織り込みが本格化するかが、6月相場の最大の分岐点になりますね。
あとはウォーシュ氏へのFRB議長交代ですね。
ここで大きな動きが出てくるかもしれません。
個人的には、極端なポジションが複数並んでいる点が気がかりです。
・AUDは52週レンジ100%
・CHFのLMは52週レンジ0%
・JPYは円ショート再構築の途中
どれか1つがきっかけになって、連鎖的なリバランスが起こる可能性もあります。
ただ最も読めないのは米イランの状況ですね。
ほんと、余計なインフレを世界に撒き散らしやがって…(-。-)ボソッ
⚠️ 注意事項
- COTレポートは火曜日時点のデータが米国東部時間の金曜午後(日本時間土曜早朝)に公開されます。公開時点で3日、実際にトレードに反映できるのは翌週月曜日になるため、実質的に約1週間の遅延がある点に注意が必要です
- ポジションデータは方向のバイアスを示すものであり、エントリータイミングの判断には価格分析との併用が必要です
- 極端なポジションは「逆張りシグナル」として機能することがありますが、トレンドが継続する限りは順張り方向が有利です
- 円換算額は記事執筆時点の為替レート(EUR/JPY: 184.56、GBP/JPY: 211.53、AUD/JPY: 113.51、CAD/JPY: 115.43、CHF/JPY: 201.78、USD/JPY: 158.73)に基づく概算値です

























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