COTレポート分析 2026年5月5日週
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COTレポート分析 2026年5月5日週

FX侍です、こんにちは。

GW中にちょっと郊外にあるJAへ。

ああいう所って『顔をはめるパネル』みたいなのが置いてあるじゃないですか。

別に観光地でもないのに誰のため?と思うでしょうが…

 

それはうちの双子のためにあるんです笑

顔はめパネルを見つけると、双子はBダッシュで駆け寄ります。

今までどれだけのパネルに顔をはめてきたんだってぐらい、スマホには写真がたっぷり。

そんな平凡なGWを過ごしました笑

 

さて本題へ。

先週「円ショートの巻き戻しに注目」と書きましたね。

その答え合わせと参りましょう(・∀・)

COTの基本的な知識は下記を参考にどうぞ。

 

今週のCOTハイライト

今回のCOTは5/5(火)時点のデータ。

なので、4/30の1回目の円買い介入、5/5のRBA利上げはCOTに織り込み済み。
ただ5/6の2回目の介入観測と米イラン停戦交渉進展は未反映、という時系列に注意が必要です。

COT集計期間内およびその前後で重なっていたイベントはこんな感じ。

なかなか盛りだくさんですね笑

・4/29 BOC 2.25%据え置き、FOMC 3.5-3.75%据え置き(8対4の分裂投票)
・4/30 BOE 3.75%据え置き、ECB 2.0%据え置き(利上げも議論)
・4/30 ドル円160.73円→介入で155.56円へ約5円急落
・5/4 Brent原油 $114.4で2026年高値、米軍がホルムズ海峡で「Project Freedom」発動
・5/5 RBA:今年3回連続の25bp利上げで4.35%(8-1分裂投票)、「中東情勢でインフレ上振れ、必要なら追加利上げ」
・5/6 トランプがProject Freedom一時停止、米イラン14点覚書で停戦交渉進展 ※COT外
・5/6 円買い介入(推定$32億規模、財務省は確認せず)でドル円155.76円まで急落 ※COT外

イラン情勢悪化のピークでBrentが2026年高値を付けた直後 + RBA利上げ実施という、地政学リスクオフとコモディティ買いがガッチリ重なったタイミングのCOTですね。

特に注目すべき3点

1. JPY:先週「介入直前のショート極限」だったAMが+15,954枚(約1,994億円)の大規模買い戻し、LMも+22,905枚(約2,863億円)とAM・LMが揃って大規模ショートカバー、52週レンジ11%まで戻り

2. CAD:AMが+13,758枚(約1,576億円)の3週連続買い戻しで+29,790枚(約3,414億円)まで急回復、52週レンジ77%へ。先週ポイントで指摘した「AM+2万枚以上への到達」を一気に達成

3. AUD:AMはほぼ横ばい(-223枚)ながら52週レンジ100%を維持、LMが+8,745枚(約993億円)の買い増しで+56,600枚へ。RBA利上げをLM主導で先取りした構図

 

推移をまとめた表がこちらです。

通貨 Asset Manager 前週比 Lev Money 前週比 注目度
EUR 285,613 -5,285 11,846 +252 ⭐⭐
GBP -102,630 -8,877 26,049 -2,833 ⭐⭐
JPY -10,596 +15,954 -52,897 +22,905 ⭐⭐⭐
CAD 29,790 +13,758 -47,758 +6,070 ⭐⭐⭐
AUD 44,874(52週最高値圏) -223 56,600 +8,745 ⭐⭐⭐
CHF -37,613 -79 -6,634(52週最安値) -1,460
DXY 10,575 +2,647 -5,805 -2,644 ⭐⭐

Asset Manager = 年金基金や保険会社などの機関投資家。中長期のトレンドを反映しやすい。
Leveraged Money = ヘッジファンドなどの投機筋。短期的な値動きへの反応が早い。

 

先週比のポジション変化のグラフがこちらです。

▼カーソルを乗せると数値が表示されます

 

🗺 ヒートマップで見る直近の流れ

直近の変化がわかりやすいヒートマップがこちらです。

ヒートマップから読み取れるポイント

🔴 赤が目立つ通貨(ポジション縮小・売り方向)
・GBP Asset Mgr:2週連続の濃い赤で-10万枚を割り込み52週レンジ18%まで悪化
・GBP Lev Money:先週-255枚から今週-2,833枚、AMに遅れてLMもショート方向へ追従し始めた
・EUR Asset Mgr:先週の緑から一転して今週-5,285枚の赤、3週連続買い戻しが終わり利食い局面入り
・CHF Lev Money:先週-1,408枚に続き今週-1,460枚、4週連続の赤で52週レンジ0%(最安値更新)に

🟢 緑が目立つ通貨(ポジション拡大・買い方向)
・JPY Asset Mgr:先週-12,152枚の濃い赤から今週+15,954枚の濃い緑へ大反転、52週最安値圏から急回復
・JPY Lev Money:先週-7,305枚の赤から今週+22,905枚の濃い緑、過去1年で最大規模の単週ショートカバー
・CAD Asset Mgr:先週+17,819枚に続き今週+13,758枚、3週連続の濃い緑で+29,790枚まで急回復
・AUD Lev Money:先週-470枚から今週+8,745枚の濃い緑、RBA利上げをLM主導で先取り

📌 注意すべきパターン
・JPY全体:先週まで「AM・LM・Other一致での円売り×Dealer円買い」の高値警戒パターンから、介入を経て今週は逆方向に大反転、AM・LMが揃って円ショートカバーへ
・AUD AM×LM乖離:AMは横ばい(-223枚)に対しLMが+8,745枚で買い増し、ヘッジファンドが先行して動き機関投資家は様子見という構図
・CHF LM単独最安値:AMは横ばいなのにLMだけが52週レンジ0%まで沈み込み、ヘッジファンド主導でショートが積み上がった状態

 

🔍 通貨別の詳細分析

ここまで全体を俯瞰して見たので、次は各通貨のポジションを見ていきましょう。

EUR(ユーロ)⭐⭐ 4週連続買いから一転、利食い局面入り

AMの現在ポジションは285,613枚(約6兆5,920億円)で、前週比-5,285枚(約1,220億円)の利食いです。

52週レンジは18%、まだ低位ですね。
4/14から続いていた4週連続の買い戻しが、今週ついに利食い方向へ転じました。

LMは11,846枚で前週比+252枚とほぼ横ばい。
先週まで2週連続で利食いしていた流れが、一旦止まった形ですね。

推移はこんな感じ。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
4/7 258,050(52週最安値) -6,367 882 -3,065
4/14 270,442 +12,392 25,382 +24,500
4/21 286,391 +15,949 20,317 -5,065
4/28 290,898(直近ピーク) +4,507 11,594 -8,723
5/5 285,613 -5,285 11,846 +252

先週「30万枚復帰がトレンド継続の最低条件、達成できなければ28万枚台での揉み合い継続」と書きましたが、29万枚に届かず利食いへ転じました。

後者のシナリオでしたね。

4月ユーロ圏HICPは3.0%(3月+2.6%から上振れ)と高止まり。

ただし6月ECB会合まで1ヶ月以上あり、利上げ織り込みを再評価する局面に入った印象です。

📌 ポイント:EURは4週連続買い戻し後の調整局面入りで、28万枚台での揉み合いシナリオが現実化。28万枚を割り込めば本格的な利食い相場入りで27万枚(4/14水準)への再下落リスク、逆に29万枚を奪還すれば6月ECB利上げ織り込みが継続する限り中長期勢の支援は続きやすいですね。

 

GBP(ポンド)⭐⭐ 2週連続反落で-10万枚割れ

AMの現在ポジションは-102,630枚(約1兆3,698億円)で、前週比-8,877枚(約1,185億円)の売りです。

52週レンジは18%まで悪化。
先週の-93,753枚から-10万枚台へ突入しました。

LMは26,049枚で前週比-2,833枚の売り。
先週はほぼ横ばいだったLMも、今週は明確な売り方向へ追従しています。

先週「BOEのハト派姿勢が続く限りGBPが弱い構図は維持されやすい」と書きましたが、インフレ上振れを警戒しつつも景気悪化リスクを見ながら追加利上げに慎重な様子見姿勢。

そのため、ECBほど6月利上げ期待を前面に織り込みにくく、売り方向に傾きやすい状況ですね。

ユーロ圏CPI 3%・英国CPI 3.3%とインフレ水準は近いものの、ユーロは6月ECBでの利上げ再評価が意識されている一方、ポンドはBOEの利上げ姿勢がまだ明確に見えず、6/18会合までは買い材料に乏しい状況です。

📌 ポイント:GBPは2週連続反落で-10万枚を明確に割り込み、52週最安値圏(-12.5万枚)への下落リスクが現実味を帯びてきました。-11万枚を割り込めば本格的な売り戻し相場入り、-9万枚台を奪還できれば底入れ。6/18のBOE会合で利上げ票が増えるかが反転トリガー、それまではEUR/GBP上昇(GBP売り)の流れが続きやすそうですね。

 

JPY(円)⭐⭐⭐ 介入直後の大規模ショートカバー実現

今回のCOTは「介入1回目を受けた直後のショートカバー第1波」を捉えたデータです。

AMの現在ポジションは-10,596枚(約1,325億円)で、前週比+15,954枚(約1,994億円)の大幅買い戻し。

52週レンジは0%→11%へ回復。
先週の52週最安値圏からの脱出が始まりました。

LMは-52,897枚で前週比+22,905枚(約2,863億円)の大幅買い戻し。

こちらも-75,802枚から大きく改善し、過去1年でも最大規模の単週ショートカバーとなりました。

推移はこんな感じ。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
4/7 -15,945 -12,300 -51,110 -4,928
4/14 -10,033 +5,912 -54,445 -3,335
4/21 -14,398 -4,365 -68,497 -14,052
4/28 -26,550(52週最安値) -12,152 -75,802 -7,305
5/5 -10,596 +15,954 -52,897 +22,905

先週「JPYは介入直撃という歴史的な転換点」「短期的にはショートカバーで円高方向への巻き戻しが入りやすい」と書きましたが、まさにその通り。

大規模ショートカバーが現実化しました。

4/30の介入(160.73円→155.56円へ約5円急落)を受けて、市場参加者は5/5のCOT集計日までに円ショートを大きく整理した格好ですね。

特にLMの+22,905枚という単週変化は、過去1年で最大級の規模。

ヘッジファンド勢の損切り・利食いが集中的に発生したことを示唆しています。

 

ここで興味深いのが、AM(中長期勢)とLM(短期勢)の動き方の違い。
LMが+22,905枚と急速に巻き戻したのに対し、AMは+15,954枚に留まりました。

依然として-10,596枚のショート水準を維持。

この時点で中長期勢は「介入は時間稼ぎに過ぎない」と見て完全な手仕舞いには動かなかった、という推測ができます。

ただし今回のCOT後の5/6には、2回目の介入観測(推定$32億規模)。
さらに同日、米イラン停戦交渉の進展が報じられて原油急落・ドル全面安の流れが加速。

5/6の2回目の介入と停戦進展を受けた追加のショートカバーは次回COTに反映されます。

 

ここで考えられるシナリオは2つあります。

AMが0枚(中立水準)に到達するまでショートカバーが続けば、155円割れの本格的な円高。

逆にLMが先行して買い戻しを終えれば、AMが残ったショートを支えにレンジ揉み合いへ移行、という両面の可能性が考えられますね。

ただ個人的には、来週11日〜13日のベッセント訪日で何かしらの密約があって、今後の円の動向が決まるんじゃないかな〜なんて勝手に想像してます笑

📌 ポイント:介入1回目後の大規模ショートカバーが実現、52週最安値圏からの脱出が進行中。AMが0枚(中立水準)に戻れるかが本格的な円高転換の第1関門で、LMの-5万枚台はまだショート余地が残る水準。次週COT(5/12基準)には5/6介入2回目と停戦進展のW材料が織り込まれるため、追加で+1〜2万枚規模のショートカバーが入る可能性が高そうですね。

 

CAD(カナダドル)⭐⭐⭐ 3週連続買いでロング拡大、52週77%まで急回復

AMの現在ポジションは+29,790枚(約3,414億円)で、前週比+13,758枚(約1,576億円)の3週連続買い戻し。

52週レンジは77%まで急回復。
先週の+16,032枚から3万枚弱まで、一気に積み増しました。

LMは-47,758枚で前週比+6,070枚の買い戻し。
先週の+10,387枚に続き、2週連続の改善でショートカバーが継続しています。

推移はこんな感じ。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
4/7 -15,897 -20,245 -44,144 -1,234
4/14 -26,510(直近最安値) -10,613 -61,404 -17,260
4/21 -1,787 +24,723 -64,215 -2,811
4/28 16,032(ロング転換) +17,819 -53,828 +10,387
5/5 29,790 +13,758 -47,758 +6,070

3週間でAMが-26,510枚から+29,790枚へ+56,300枚の大幅転換は、52週で見ても極めて稀な規模です。

中長期勢のAMが先に買いへ傾き、その後に短期勢のLMも追従。

まだLMはネットショートですが、売りの流れが変わり始めたという意味では、CADはトレンド転換の初動にも見えますね。

背景は5/4のBrent原油の26年高値、4/29のBOC据え置き、売られ過ぎポジションの巻き戻しが揃った構図。

ただしCOT集計後の5/6に米イラン停戦交渉が進展して、Brent原油は-7%急落・$100割れまで下げました。

この原油急落分が次週COTに反映される点が気になるところです。

USMCAレビュー期限7/1も控えており、関税リスクと原油リスクの双方向警戒が必要な局面ですね。

📌 ポイント:CADは3週連続のショートカバーで+3万枚目前、52週レンジ77%まで急回復しトレンド転換が完成。次週は原油急落(5/6以降の$100割れ)が反映されるため、AMが+3万枚を奪還できるかが継続性のポイント。トランプ関税の更なる強化があれば一気に反転リスクもあるため、6/10のBOC会合まではCAD強気派・弱気派の綱引きが続く展開ですね。

 

AUD(豪ドル)⭐⭐⭐ 52週レンジ100%維持、LM主導でRBA利上げ先取り

AMの現在ポジションは+44,874枚(約5,098億円)で、前週比-223枚とほぼ横ばいです。

52週レンジは100%を維持。
先週の最高値水準を保っています。

LMは56,600枚で前週比+8,745枚(約993億円)の大幅買い増し。

52週レンジ86%まで上昇し、こちらも高値圏に到達してきました。

推移はこんな感じ。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
4/7 40,747 -3,886 45,901 -6,668
4/14 36,483 -4,264 43,642 -2,259
4/21 36,508 +25 48,325 +4,683
4/28 45,097(52週最高値) +8,589 47,855 -470
5/5 44,874(52週レンジ100%) -223 56,600 +8,745

AM横ばい(-223枚)に対しLMが+8,745枚の大幅買い増し。

COT集計日の5/5にRBAが25bp利上げ(4.10%→4.35%、8-1分裂投票、今年3回連続)を実施し、声明で「必要なら追加利上げ」と強気姿勢を示しました。

ヘッジファンドが先行してRBA利上げを織り込んだ、典型的なLM主導相場ですね。

ただしAM・LM合計で10万枚超のロング集積は52週で見ても極めて高水準。

高値掴みのリスクと表裏一体です。

5/6の米イラン停戦交渉進展でBrent原油は-7%急落・$100割れまで下げており、資源国通貨への逆風材料に。

LMが利食いに動けば解消圧力は大きい構造で、52週最高値の更新か反落かが決まる重要な分岐点ですね。

📌 ポイント:AUDはAM横ばい・LM買い増しの「ヘッジファンド主導」相場。RBA利上げ実施でタカ派姿勢が確認され、AM・LM合計で10万枚超のロング集積は52週で見ても極めて高水準。次週は原油急落の影響でLMが利食いに転じる可能性が高く、AMが+4.5万枚を維持できるかがトレンド継続の鍵。。

 

CHF(スイスフラン)⭐ AM横ばい、LMが52週レンジ0%まで沈み込み

AMの現在ポジションは-37,613枚(約9,488億円)で、前週比-79枚とほぼ横ばい。

52週レンジ59%を維持しています。

今週注目すべきはLMが-6,634枚と52週レンジ0%(最安値更新)まで沈み込み、ヘッジファンド主導でショートが積み上がりました。

AMは中立、LMだけがショートを積み増す二極化パターン。

5/6の米イラン停戦交渉進展がリスクオフ買いを一旦弱めた点も、LMの売り判断を後押ししたでしょうね。

SNB(スイス国立銀行)のフラン売り介入リスクは、上値の重しとして残ったまま。

当面は地政学イベントを待つフェーズですね。

📌 ポイント:CHFはAM中立・LM単独で52週最安値という二極化が進行、ヘッジファンドのショート積み上がりは逆張りシグナルの素地が整いつつある状態。地政学リスクが再エスカレートすればAMの逃避買いとLMのショートカバーがダブルで入りやすい局面で、停戦交渉が崩れれば一気に反転する可能性。SNB介入リスクは上値の重しだが、下値リスクは限定的になってきた印象ですね。

 

DXY(ドルインデックス)⭐⭐ 2週連続買い戻し、AM/LM乖離継続

AMの現在ポジションは+10,575枚で、前週比+2,647枚の買い戻しです。

52週レンジは87%まで回復。
先週から2週連続の買い戻し(+903枚→+2,647枚)でペースが加速してきました。

LMは-5,805枚で前週比-2,644枚の売り。

2週連続のショート方向への動きで、AM買い・LM売りの乖離が鮮明です。

先週「DXYはピークアウトの兆しが続いている」と書きましたが、今週はAMが買い戻しを加速したのでピークアウト見立て修正が必要かもしれません。

COT集計後の5/6停戦進展はドル安材料、5/8 NFP+115Kの予想上振れはドル高材料。

材料の綱引きで、次週COTはAM・LMどちらが正しかったかの答え合わせが入る局面ですね。

📌 ポイント:DXYはAM買い戻し加速・LM売り増しのAM×LM乖離が継続、52週レンジ87%まで戻したがLMは50%とちぐはぐ。AMが+1.3万枚(直近ピーク)を奪還すれば本格的なドル買い相場入り、逆にLMのショート増加が-1万枚を超えればヘッジファンド主導の利下げ織り込み相場が再開。停戦進展による地政学プレミアム剥落とNFP上振れの綱引きで、次週は方向感が定まりやすい局面ですね。

 

💡 今週の注目テーマ

全体的にCOTレポートの分析を通じて、FX侍が今週注目するテーマがこちらです。

1. 介入の答え合わせ:JPYショート極限からの大規模巻き戻し

今週のCOT最大のトピックは、JPYのAM・LMが揃って大規模ショートカバーを見せた点です。

先週「来週のCOTで円ショートがどれだけ巻き戻されるかが〜」と書きましたが、結果はAM+15,954枚・LM+22,905枚という、過去1年でも最大級の単週ショートカバーが起こりました。

AM・LM合計で+38,859枚という規模は52週で見ても極めて稀で、介入インパクトの大きさを示しています。

そして注目すべきは、今回のCOTではまだショートカバー第1波しか反映されておらず、5/6の介入観測(推定$32億規模)と米イラン停戦交渉進展による原油安・ドル安というW材料は次週COTに反映される点です。

日銀が利上げに前向きとはいえ、ある程度ショートカバーが進めば再び売りが入る可能性は十分にあります。

ただし11〜13日までのベッセント訪日で、「円安そろそろ何とかせーよ?」と言う私が勝手に思い描いているシナリオで動きを見せるかもしれません。(知らんけど)

2. 資源国通貨の二極化加速:CADは買い継続、AUDはLM主導

今週も先週に続きCAD(北米資源国)とAUD(豪州資源国)が揃って強さを見せた週でした。

CADは3週連続買い戻しでAM+29,790枚(52週77%)まで急回復、3週間でAMが-26,510枚→+29,790枚へ+56,300枚という驚異的な反転は52週で見ても極めて稀です。

AUDは52週レンジ100%を維持しつつ、今週はLM+8,745枚の買い増しでヘッジファンド主導のRBA利上げ先取りが鮮明化。

共通する背景は、5/4のBrent原油$114.4高値(月曜終値)と中東リスク継続による資源国通貨支援。

ただし重要なのは、両通貨とも5/6の米イラン停戦交渉進展でBrentが-7%急落・$100割れまで下げた局面はCOT外のため、次週は原油急落の影響が反映されるという時系列です。

CADとAUDの強さがどれだけ持続するかは、停戦合意の確度と原油安の定着度合い次第と言えますね。

3. 米イラン停戦進展(COT外):地政学プレミアム剥落へ…?

今回のCOT直後の5/6にトランプが「Project Freedom一時停止」を発表。
米イラン14点覚書の概略合意が報じられて市場の地政学プレミアムが急速に剥落しました。

これによりBrent原油は$114.4から$100割れへ-12%以上の急落、株式は最高値更新、ドル円は157円台→155円台への急落と、リスクオン方向の材料が一気に流れた格好です。

注目したいのは、次週のCOT(5/12基準)でこの停戦進展がどう反映されるかという点。

とはいえ何やら戦闘も起こっているようで、ぶっちゃけ先が読めませんね…。

次回COTまでに進展があれば、ポジションに大きな変化が出てくるはず?

 

最後に一言

今週のCOTは、先週予測した展開がほぼ完璧に実現した「答え合わせ」の週でした。

JPYの大規模ショートカバー、CADの3週連続買い戻し継続、AUDの52週レンジ100%維持、EURの利食い、GBPの2週連続反落、CHFの横ばい、DXYの再買い戻し。

それぞれが先週指摘した方向性に沿った動き。

改めてCFTCポジションの慣性の強さを感じる展開ですね。

そして重要なのは、今回のCOTは5/6介入2回目+米イラン停戦進展というW材料の直前の記録という点です。

次週COT(5/12基準)で、停戦進展による地政学プレミアム剥落がCAD/AUDのロングをどれだけ削るか、そしてJPYのショートカバー第2波がどこまで進むかが、5月相場後半の方向性を決定づけるポイントになりますね。

さらに5/12には米4月CPI、5/13に米PPIの発表が控えており、インフレ動向次第ではFRBの利下げ織り込みも変動するため、ドル全面安かドル全面高か、方向感が出やすい一週間になりそうです。

 

個人的には、極端なポジション(AUD:52週100%、CHF:LM52週0%、JPY:-52,897のLMショート)が複数並存している今、何かのきっかけで連鎖的なリバランスが起こる可能性が高いと見ています。

GW明けで疲れが溜まっている方も多いと思いますが、来週もポジション管理は慎重にいきましょう笑

 

⚠️ 注意事項

  • COTレポートは火曜日時点のデータが米国東部時間の金曜午後(日本時間土曜早朝)に公開されます。公開時点で3日、実際にトレードに反映できるのは翌週月曜日になるため、実質的に約1週間の遅延がある点に注意が必要です
  • ポジションデータは方向のバイアスを示すものであり、エントリータイミングの判断には価格分析との併用が必要です
  • 極端なポジションは「逆張りシグナル」として機能することがありますが、トレンドが継続する限りは順張り方向が有利です
  • 円換算額は記事執筆時点の為替レート(EUR/JPY: 184.67、GBP/JPY: 213.58、AUD/JPY: 113.55、CAD/JPY: 114.57、CHF/JPY: 201.77、USD/JPY: 156.62)に基づく概算値です

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