FX侍です、こんにちは。
GW真っ只中ですね~(・∀・)
今年は長い人だと12連休という方もいるんじゃないでしょうか。
ただ逆に相場は、中銀ラッシュ+介入という組み合わせで気が休まらない1週間でしたね…笑
先週は「中銀の一言で動く準備が整った状態で5月に突入」と書きました。
動きを見てると、大体その通りになったかな〜という展開でしたね。
COTの基本的な知識は下記を参考にどうぞ。
今週のCOTハイライト
今回のCOTは4/28(火)時点のデータです。
そのため日銀会合(同日)は織り込みつつも、4/29〜30の中銀ラッシュ・4/30の円買い介入は反映されていない、という時系列には注意が必要です。
内容を振り返ると、JPYが52週レンジ0%(最安値更新)、AUDが52週レンジ100%(最高値更新)、CADがロング転換完了と、3つの転換点が同時に出現した珍しい週となりました。
COT集計期間内およびその前後で重なっていたイベントはこんな感じ。
・4/28 日銀:政策金利0.75%据え置き(賛成6・反対3)。
植田総裁会見で「ホルムズ封鎖継続でも利上げありうる」と発言
・4/28 Brent原油 $111.26で+3%上昇、ホルムズ海峡を巡る米イラン交渉膠着
・4/29 BOC 2.25%据え置き、FOMC 3.5-3.75%据え置き(8対4の分裂投票)※COT外
・4/30 BOE 3.75%据え置き、ECB 2.0%据え置き(利上げも議論)※COT外
・4/30 ドル円160.73円→介入で155.56円へ約5円急落 ※COT外
COT集計時点では、まだ中銀ウィークの本番(4/29〜30)が始まる前で、市場参加者は「日銀の利上げ示唆+中東情勢+中銀ラッシュへの身構え」が混ざった状態でポジションを取っていた、と言える状況ですね。
こうした状況で、特に注目すべきは以下の3点。
1. JPY:AMが-12,152枚(約1,519億円)の大幅売りで、ついに52週レンジ0%という52週最安値を更新。LMも-7,305枚で-75,802枚まで沈み、円ショートの極限積み上げが完成
2. AUD:AMが+8,589枚(約972億円)の買い増しで、ついに52週レンジ100%(最高値更新)。先週「3.5万枚サポートで踏みとどまり」と書いた状態から、4.5万枚へ抜けて来た
3. CAD:AMが+17,819枚(約2,059億円)の大幅買い戻しで2週連続の濃い緑、先週の-1,787枚から+16,032枚へロングへ完全転換。先週ポイントで指摘した「+1万枚以上のフラット圏まで戻すか」がクリアされた
推移をまとめた表がこちらです。
| 通貨 | Asset Manager | 前週比 | Lev Money | 前週比 | 注目度 |
|---|---|---|---|---|---|
| EUR | 290,898 | +4,507 | 11,594 | -8,723 | ⭐⭐ |
| GBP | -93,753 | -10,567 | 28,882 | -255 | ⭐⭐ |
| JPY | -26,550 | -12,152 | -75,802 | -7,305 | ⭐⭐⭐ |
| CAD | 16,032 | +17,819 | -53,828 | +10,387 | ⭐⭐⭐ |
| AUD | 45,097 | +8,589 | 47,855 | -470 | ⭐⭐⭐ |
| CHF | -37,534 | -67 | -5,174 | -1,408 | ⭐ |
| DXY | 7,928 | +903 | -3,161 | -752 | ⭐ |
Asset Manager = 年金基金や保険会社などの機関投資家。中長期のトレンドを反映しやすい。
Leveraged Money = ヘッジファンドなどの投機筋。短期的な値動きへの反応が早い。
先週比のポジション変化のグラフがこちらです。
▼カーソルを乗せると数値が表示されます
🗺 ヒートマップで見る直近の流れ
直近の変化がわかりやすいヒートマップがこちらです。
ヒートマップから読み取れるポイント
🔴 赤が目立つ通貨(ポジション縮小・売り方向)
・JPY Asset Mgr:先週-4,365枚→今週-12,152枚の濃い赤、52週レンジ0%まで沈み込み最安値更新
・JPY Lev Money:先週-14,052枚→今週-7,305枚、2週連続の濃い赤で-75,802枚まで円ショート極限拡大
・GBP Asset Mgr:先週+4,729枚の緑から一転して今週-10,567枚の濃い赤、3週連続の買い戻しが急ブレーキ
・EUR Lev Money:先週-5,065枚に続き今週-8,723枚、ヘッジファンドの利食いが2週連続継続
🟢 緑が目立つ通貨(ポジション拡大・買い方向)
・CAD Asset Mgr:先週+24,723枚に続き今週+17,819枚、2週連続の濃い緑でロング転換が完了
・CAD Lev Money:先週-2,811枚から今週+10,387枚へ反転、AMに遅れてLMもショートカバー開始
・AUD Asset Mgr:今週+8,589枚で52週レンジ100%、先週の横ばいから一転して買い増し加速
📌 注意すべきパターン
・JPY全体:先週に続きAM・LMが揃って円売り強化、Dealerが+58,776枚の大規模円買いで反対側に立つ高値警戒パターンが継続
・GBP AM×LM乖離:AMが-10,567枚で売り戻し、LMは-255枚でほぼ横ばい、先週まで揃って買い戻していた方向感が崩れた
・CAD AM×LM一致:先週はAMだけが反転していたが、今週はLMも+10,387枚の買い戻しに転じてAM×LMの方向が一致、流れの持続性が高まった
🔍 通貨別の詳細分析
ここまで全体を俯瞰して見たので、次は各通貨のポジションを見ていきましょう。
EUR(ユーロ)⭐⭐ 3週連続買いだが減速、LMは2週連続利食い
AMの現在ポジションは290,898枚(約6兆6,929億円)で、前週比+4,507枚(約1,037億円)の買い戻しです。
52週レンジの21%とまだ低位ですが、3週連続の買い戻しで29万枚台まで戻してきています。
ただし買い戻しのペースは先週の+15,949枚から+4,507枚へ大幅に減速。
先週ポイントで触れた30万枚復帰は今週は届きませんでした。
LMは11,594枚で前週比-8,723枚の売り、先週の-5,065枚に続いて2週連続の利食いとなり、ヘッジファンド勢の短期ポジション縮小が継続しています。
推移はこんな感じ。
| 日付 | Asset Manager | AM前週比 | Lev Money | LM前週比 |
|---|---|---|---|---|
| 3/31 | 264,417 | -23,523 | 3,947 | +17,485 |
| 4/7 | 258,050(52週最安値) | -6,367 | 882 | -3,065 |
| 4/14 | 270,442 | +12,392 | 25,382 | +24,500 |
| 4/21 | 286,391 | +15,949 | 20,317 | -5,065 |
| 4/28 | 290,898 | +4,507 | 11,594 | -8,723 |
COT集計後の4/30にECB理事会が控えており、市場参加者は据え置き予想(実際に2.0%据え置き)に対して様子見のスタンスを取った印象です。
ECBは6月会合で25bpの利上げを行う可能性も議論。4月ユーロ圏CPIが3%まで上昇している中で、ラガルド総裁が利上げも選択肢として示唆したことは中長期勢のEUR買いを下支えする材料でしょう。
ただしAMの買い戻しペースが減速し、LMが2週連続で利食いに転じた点は、短期的にはEUR上昇の勢いが鈍化する兆候とも読めます。
3週連続買いで+32,848枚を積み増した分のポジション整理が一旦入る可能性も視野に入れたいところ。
📌 ポイント:EURは3週連続買い戻しで底入れ感は強まったが、ペース減速とLM利食い継続でやや勢いが鈍化。30万枚復帰がトレンド継続の最低条件で、達成できれば本格反発相場入り、達成できなければ28万枚台での揉み合い継続のシナリオ。6月ECB会合での利上げ織り込み度合いが次の方向性を決める分岐点となりそうですね。
GBP(ポンド)⭐⭐ 3週連続買い戻しが急ストップ・反落
AMの現在ポジションは-93,753枚(約1兆2,493億円)で、前週比-10,567枚(約1,408億円)の売りです。
52週レンジの24%まで下落し、先週まで3週連続続いた買い戻しの流れが急ブレーキで反転ですね。
LMは28,882枚で前週比-255枚とほぼ横ばい、AMが大きく売り戻した一方でLMは横ばいというAM×LM乖離が再発しています。
先週の記事で「-8万枚を上抜ければ本格的なショートカバー相場入り」と書きましたが、-83,186枚から-93,753枚へ-10,567枚悪化し、本格反転の手前で失速した形ですね。
COT集計後の4/30にBOE会合があり、3.75%据え置き(8対1で1名は利上げ票)という結果でした。
CPIは3.3%ですが中東情勢のエネルギー価格不確実性を理由に据え置きを選択。
「BOEはECBほど利上げに前向きでない」と判断してGBP売りを仕掛けた可能性も考えられますね。
EURに比べてポンドが売られた背景は、両中銀の姿勢の差と個人的には見てます。
ユーロ圏CPI3%・英国CPI3.3%とインフレ水準は近いものの、ECBが利上げ議論する一方でBOEは依然慎重姿勢を維持のという違いですね。
📌 ポイント:GBPは3週連続のショートカバー相場が一旦終了し、再び-9万枚台へ戻る調整局面。-10万枚を割り込めば本格的な売り戻しとなり、52週最安値圏(-12.5万枚)への再接近もあり得る一方、ここで踏みとどまればEUR連動でショートカバー再開の可能性も。BOEのハト派姿勢が続く限り、対EURでGBPが弱い構図は維持されやすいでしょう。
JPY(円)⭐⭐⭐ 52週レンジ0%、ついに最安値更新
AMの現在ポジションは-26,550枚(約3,319億円)で、前週比-12,152枚(約1,519億円)の大幅売りです。
52週レンジは0%と、52週最安値を更新しました。
LMは-75,802枚で前週比-7,305枚の売り、こちらも52週最安値圏に張り付いたまま、円ショートが極限まで積み上がった状態です。
推移はこんな感じ。
| 日付 | Asset Manager | AM前週比 | Lev Money | LM前週比 |
|---|---|---|---|---|
| 3/31 | -3,645 | +2,605 | -46,182 | +8,670 |
| 4/7 | -15,945 | -12,300 | -51,110 | -4,928 |
| 4/14 | -10,033 | +5,912 | -54,445 | -3,335 |
| 4/21 | -14,398 | -4,365 | -68,497 | -14,052 |
| 4/28 | -26,550(52週最安値) | -12,152 | -75,802 | -7,305 |
先週の記事で「介入があればショートカバーで急反発・介入が無ければ160円台へ続伸の両面リスクが並存」と書きましたが、今回はその両方が一週間以内に同時に発生する展開となりました。
COT集計日(4/28)には日銀会合が控えており、市場参加者は植田総裁の利上げ示唆に対しても「実際の利上げまでは時間がかかる」と判断して売りを仕掛けたのが伺えますね。
まぁ、会見すると円が売られる(ドル円上昇)というジンクスがありますからね…汗
そしてCOT後の4/30には、ドル円が160.73円まで急騰した直後、政府・財務省の口先介入を経て政府・日銀が円買い・ドル売り介入を実施し、155.56円前後まで約5円の急落となりました。
つまり今回のCOTデータは、介入直前のショート極限蓄積を捉えた、まさに歴史的なタイミングの記録と言えますね笑
来週のCOTでは、この介入を受けてAM・LMがどれだけショートを巻き戻すか、それともポジションを維持するかが最大の焦点となるはずです。
📌 ポイント:JPYは52週レンジ0%の極限ショート蓄積からの介入直撃という歴史的な転換点。短期的にはショートカバーで円高方向への巻き戻しが入りやすい局面で、特にLM-75,802枚の深いショートが解消される過程で急激な円高が進む可能性。ただし日米金利差の構造は変わらず、介入は時間稼ぎに過ぎない側面もあるため、155円付近での攻防が次の方向性を決める分岐点となりそうですね。
CAD(カナダドル)⭐⭐⭐ ロング転換完了、AM×LM方向一致
AMの現在ポジションは16,032枚(約1,853億円)で、前週比+17,819枚(約2,059億円)の大幅買い戻しです。
52週レンジの69%まで急回復し、先週の-1,787枚から+16,032枚へロングへ完全転換しました。
LMも-53,828枚で前週比+10,387枚の買い戻しに転じ、先週まで6週連続で売り続けていた流れがついに反転しています。
推移はこんな感じ。
| 日付 | Asset Manager | AM前週比 | Lev Money | LM前週比 |
|---|---|---|---|---|
| 3/31 | 4,348 | -21,781 | -42,910 | -11,210 |
| 4/7 | -15,897 | -20,245 | -44,144 | -1,234 |
| 4/14 | -26,510 | -10,613 | -61,404 | -17,260 |
| 4/21 | -1,787 | +24,723 | -64,215 | -2,811 |
| 4/28 | 16,032(ロング転換) | +17,819 | -53,828 | +10,387 |
先週「AMが+1万枚以上のフラット圏まで戻すかがポイント」と書きましたが、結果は+16,032枚でクリア。
しかも先週まで売り続けていたLMも+10,387枚の買い戻しに転じてAM×LMの方向が一致しました。
2週間でAMが-26,510枚→+16,032枚へ+42,542枚という大規模な方向転換は、極めて稀な動きです。
背景には以下の3要素があると考えられます。
・4/29のBOC会合での据え置き予想(実際に2.25%据え置き)
・Brent原油が$111ドル台で高止まりしている資源国通貨支援
・6週連続崩壊で極端に積み上がった売り過ぎポジションの巻き戻し
これらの要素がタイミングとして噛み合った可能性があります。
LMもようやく追従してきたことで、単発のリバランスではなく、本格的なトレンド転換の初動と見ていい状況になってきました。
📌 ポイント:CADは2週連続のショートカバーでロング転換完了、AM×LM方向一致でトレンド転換の信頼度が上昇。USDCADは下落バイアス継続が見込まれる局面で、AM+2万枚以上への到達が次のステップ。ただしマクレムBOC総裁が「米関税強化なら追加利下げ、原油高長期化なら連続利上げ」と発言したように、トランプ政権の対カナダ政策と原油動向次第で逆回転する潜在リスクも残ります。
AUD(豪ドル)⭐⭐⭐ 52週レンジ100%、最高値更新
AMの現在ポジションは45,097枚(約5,103億円)で、前週比+8,589枚(約972億円)の買い増しです。
52週レンジは100%で、52週最高値を更新しました。
先週「3.5万枚サポートで踏みとどまり、4万枚奪還が見えれば再び52週最高値方向へのトライ」と書いた通り、4万枚を抜けて4.5万枚へ一気に到達した展開ですね。
LMは47,855枚で前週比-470枚とほぼ横ばいで、先週の+4,683枚買い戻しに続いて高水準を維持しています。
推移はこんな感じ。
| 日付 | Asset Manager | AM前週比 | Lev Money | LM前週比 |
|---|---|---|---|---|
| 3/31 | 44,633 | +707 | 52,569 | +3,424 |
| 4/7 | 40,747 | -3,886 | 45,901 | -6,668 |
| 4/14 | 36,483 | -4,264 | 43,642 | -2,259 |
| 4/21 | 36,508 | +25 | 48,325 | +4,683 |
| 4/28 | 45,097(52週最高値) | +8,589 | 47,855 | -470 |
イラン情勢で原油価格が高止まりしていることで、資源国通貨が支援されている構図が続いていますね。
さらに5/5のRBA理事会では市場が25bpの利上げ(4.10%→4.35%)を86%程度織り込んでおり、インフレが3月4.6%台と高止まりしている中で、利上げ期待が中長期勢の買い意欲を後押ししている側面もあります。
他通貨と比べてポジションの厚さは群を抜いており、52週最高値を付けた通貨は今週はAUDだけ。
ただし52週最高値での買い増しは、高値掴みのリスクと表裏一体ということも忘れてはいけませんね。
📌 ポイント:AUDは52週最高値圏で資源国通貨買いとRBA利上げ期待のダブル支援を受ける形。5/5のRBA会合で実際に利上げが行われればさらに買いが加速する可能性、逆に据え置きやハト派サプライズなら52週最高値圏からの利食いが入りやすい局面。原油価格とリスクセンチメント、RBA会合結果の3点が次の方向性を決めるトリガーですね。
CHF(スイスフラン)⭐ 横ばい継続、地政学リスク待機状態
AMの現在ポジションは-37,534枚(約9,422億円)で、前週比-67枚とほぼ横ばいです。
52週レンジの59%を維持し、先週から大きな変化はありません。
LMは-5,174枚で前週比-1,408枚の売り、ショート方向への小幅な動きが続いています。
地政学リスク待機状態の構図は変わらずといった印象。
イラン情勢が再エスカレートすれば、AMが一気にCHFロングへシフトする潜在シナリオを抱えた通貨ですね。
ただSNB(スイス国立銀行)はフラン高に対するフラン売り介入の警戒を続けており、上値追いには慎重さが求められる状況です。
📌 ポイント:CHFは中立圏で横ばい継続、地政学リスクの待機状態が続く展開。米イラン交渉の進展次第で方向感が出やすく、情勢が激化すればCHF避難買いが急加速する潜在シナリオあり。一方でSNB介入リスクが上値の重しとなる、上下どちらにも振れる準備状態の通貨ですね。
DXY(ドルインデックス)⭐ 小幅戻しで方向感乏しい
AMの現在ポジションは7,928枚で、前週比+903枚の小幅買い戻しです。
52週レンジの77%まで戻し、先週まで2週連続で続いた利食いから一転して小幅な買い戻しが入りました。
LMは-3,161枚で前週比-752枚の売り、先週まで2週連続のショートカバーから今週は再びショート方向へ戻しています。
COT集計後の4/29にFOMC会合があり、3.5-3.75%据え置き(8対4の分裂投票)という結果でした。
パウエル議長が「これが議長として最後の会見」と述べた歴史的な会合で、4名の反対者は1992年10月以来となる大規模な分裂となっています。
集計時点ではFOMCを控えてポジション調整が入ったと考えるのが自然で、結果としてAMが小幅買い戻し・LMが小幅売り戻しという方向感の薄い動きに収まりました。
ただし先々週・先週でAMが2週連続売られた構図自体は変わらず、ピークアウトの兆しが続いているという見方は維持できそうですね。
📌 ポイント:DXYは中銀ウィーク前のポジション調整で小休止、方向感は乏しいが大きなトレンド転換も発生していない曖昧な状態。FOMC後の市場反応とパウエル議長の議長交代スケジュール、利下げ織り込みの強まり次第で本格的なドル売り相場へ移行する可能性。逆にイラン情勢の再激化があればドル逃避買いが復活する両面シナリオも残ります。
💡 今週の注目テーマ
全体的にCOTレポートの分析を通じて、FX侍が今週注目するテーマがこちらです。
1. 円ショートの極限完成と4/30介入:歴史的タイミングの記録
今週のCOT最大のトピックは、JPYのAMが52週レンジ0%まで沈み、52週最安値を更新した点です。
前週「52週レンジ1%の極限」と書きましたが、それをさらに更新する売り増しで、AM・LM・Other合計の円ショートは過去1年で最大水準に達しました。
そしてCOT集計直後の4/30、ドル円は160.73円で年初来高値を更新した直後、政府・日銀の円買いドル売り介入で155.56円まで約5円急落しました。
今回のCOTは、まさに介入直前の極限ショート蓄積を捉えた歴史的な記録ですね笑
極端なポジションは逆張りシグナルとして機能しやすいという定説通り、今回は「市場参加者が円売りに偏り過ぎたタイミングで当局が介入」という典型的なパターンとなりました。
注目したいのは、来週のCOT(5/5基準)でAM・LMがどれだけショートを巻き戻すか。
植田総裁が利上げに前向きとはいえ実際の利上げまでは時間がかかるため、介入後の戻り売りが入る可能性も十分にあります。
とりあえず今回の介入で分かったことは、日米ともにドル円160円への定着は歓迎しないということですね。
2. 資源国通貨の二極化:CADロング転換 vs AUD52週最高値
今週はCAD(北米資源国)とAUD(豪州資源国)が揃って強さを見せた週でもありました。
・CAD:2週でAMが+42,542枚という極めて稀な大規模反転を見せ、ロング転換が完了
・AUD:52週最高値を更新し、5/5のRBA会合での利上げ期待が中長期勢の買いを後押し
共通する背景は、イラン情勢を受けた原油高止まりによる資源国通貨支援の流れ。
ただしCADはBOC据え置きの中で売られ過ぎポジションの巻き戻し主導、AUDはRBA利上げ期待主導、というように動きの要因が異なるのが面白いところ。
ちなみにAUDが強い理由は、イラン情勢が起こる前にブログでも書いてます。
個人的にはようやくAUDが強い時代が来たな…という印象です笑
上記も併せて読んでおくことをお勧めします(・∀・)
3. 中銀ウィーク後の方向感:欧州はECB利上げ織り込みで最もタカ派
4/29〜30の中銀ラッシュは「全中銀据え置き」となりましたが、その中身には温度差がありました。
・ECB:ラガルド総裁が「利上げも議論した」と発言し、6月会合での25bp利上げ可能性が浮上
・BOE:8対1の据え置きで1名が利上げ票、こちらも一応タカ派寄りの片鱗あり
・BOJ:据え置きながら3名が反対し、植田総裁が「ホルムズ封鎖継続でも利上げありうる」と発言
・FOMC:8対4の分裂投票で1名が利下げ主張、3名は声明の緩和寄り表現に反対
通貨別に見ると、EURが次回利上げ期待、USD・GBPはやや方向感乏しい、円は介入を経た特殊な局面。
来週のCOTで中銀ウィークを経た動きが見られるので、5/5のRBAとともに注目ですね。
最後に一言
今週のCOTは、3つの極端な転換点が同時に出現した非常に珍しい週でした。
・JPY:52週最安値
・AUD:52週最高値
・CAD:ロング転換
ここまで明確な「両端+大規模転換」が同じ週に揃うことは1年に何回もありません。
そして特に注目すべきは、JPYの極限ショートが介入直前だったこと。
来週のCOTで円ショートがどれだけ巻き戻されるかが、5月相場全体の方向性を決定づける最大のポイントになりますね。
GW明け早々にRBA会合(5/5)も控えており、AUDも52週最高値圏で迎える重要イベント。
GW明けは介入後のポジション再構築 + RBA会合 + 中銀発言のフォローと、相場が荒れやすい一週間になりそうです。
個人的には、極端なポジションの逆張りリバランスが連鎖的に発生する可能性が高いと見ているので、ポジション管理は普段以上に慎重にいきたいところ。
次回のCOTも注目です。
⚠️ 注意事項
- COTレポートは火曜日時点のデータが米国東部時間の金曜午後(日本時間土曜早朝)に公開されます。公開時点で3日、実際にトレードに反映できるのは翌週月曜日になるため、実質的に約1週間の遅延がある点に注意が必要です
- ポジションデータは方向のバイアスを示すものであり、エントリータイミングの判断には価格分析との併用が必要です
- 極端なポジションは「逆張りシグナル」として機能することがありますが、トレンドが継続する限りは順張り方向が有利です
- 円換算額は記事執筆時点の為替レート(EUR/JPY: 184.06、GBP/JPY: 213.21、AUD/JPY: 113.17、CAD/JPY: 115.56、CHF/JPY: 200.82、USD/JPY: 157.03)に基づく概算値です



























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