リベンジトレードは脳の暴走|ルールで止める具体的な方法

FX侍です、こんにちは。

損切り直後に「もう1回だけ…」とエントリー。

経験ある人は手を挙げてください笑

っていうか、FXやってる人で経験がない方が珍しいぐらいですよね。

 

で、リベンジトレードの最悪のケースはこうなります。

損切り → 悔しい!取り返したい! → 根拠の薄いエントリー → さらに負ける → 以下ループ…

こうして頭に血が上ると、たった数時間で資金を大きく減らすリスクがあります。

気が短い人とかイライラしてる日とか、そういう状況では特に危険。

自慢じゃありませんが…私も失敗経験は豊富なので、こんな感じでわずか1時間ぐらいで口座の半分ほど溶かした経験もあります(照

初心者時代だったので口座資金がそこまで大きくないのが幸いですが笑

 

ほんとマジで、リベンジトレードって危険なんです。

でも止められない原因を「意志やメンタルが弱いから…」と片付けがち。

 

それ、間違いです。
意志の強さは関係ないんです。

リベンジトレードが止められないのは『脳の仕組み』が原因です。

原因がわかれば対策もわかる。

というわけで今回は、リベンジトレードが止められない科学的な理由+具体的な止め方を解説します。

 

リベンジトレードが止められない科学的理由

リベンジトレードは、複数の脳の仕組みが同時に発動した結果です。

気合いで止めるのが難しい理由がここにあります。
1つずつ見ていきましょう。

コルチゾールが理性のブレーカーを落とす

ここがリベンジトレード特有の厄介なポイントです。

負けた直後、脳内ではコルチゾール(ストレスホルモン)とアドレナリンが急上昇します。

この状態で何が起きるかというと…

◆負けた直後の脳内で起きていること
・コルチゾール急上昇
  ↓
・前頭前皮質(理性・計画・判断を担当)の機能が低下
  ↓
・扁桃体(感情・衝動を担当)が優位になる
  ↓
・冷静な判断ができない「ギャンブル脳」状態の完成

要するに、負けた直後は脳の理性担当エリアがオフラインになっているんです。

その状態で「次のトレードはどうしよう」と考えても、まともな判断になるわけがありません。

 

で、ここが重要なんですが…
コルチゾールが正常値に戻るまでには結構な時間がかかります。

心理ストレス実験の研究データによると、コルチゾールはストレス発生から10〜20分後にピークに達します。
つまり損切りした瞬間ではなく、その10〜20分後が一番判断力が落ちているタイミングということ。

そこから元の水準に戻るまでの目安がこちらです。

◆コルチゾールが元に戻るまでの目安
・軽〜中程度のストレス → 30分〜60分程度
・強いストレス(大きな損失・感情の揺れが激しい場合)→ 1〜2時間以上

 

さらに厄介なのが、コルチゾールは「時間だけ」で下がるわけではないという点です。

・損切り後にチャートを見続ける
・すぐ次のトレードをする
・損失額を反芻する

こうした行動でコルチゾールの分泌は維持・再上昇することが確認されています。

逆に…その場から離れる・軽い運動をする・呼吸を整えるといった行動で回復は早まります。

 

もうわかりましたよね?

損切り後にチャートを開いたままでは冷静な脳に回復できないんです。

 

「もう冷静だから大丈夫」は大丈夫じゃない

心理学者ローエンスタインが提唱した『ホット・コールドエンパシーギャップ』という概念があります。
ジョージ・ローエンスタイン

簡単に言うと…
感情が高ぶっている時(ホット)の自分は、冷静な時(コールド)の判断力を過大評価するってこと。

つまり私たちの脳は、損切りしてコルチゾールも上昇してホットな状態なのに、「もう大丈夫。冷静に判断できる」と過大評価して誤った判断をしちゃうんです。

本当に冷静なら、すぐ取り返すという発想自体が出てきませんからね。

先ほどもお伝えしたように、損切り後はコルチゾールが上昇してギャンブル脳状態になりますので。

これを自覚できないのが一番の問題で、だからこそ後述する仕組みによるリベンジトレードの止め方が必要になります。

 

損失回避バイアス・サンクコスト・統制の錯覚

ここまでの2つに加えて、さらに4つの心理バイアスが重なるので、脳内がグッチャグチャになるんです笑

まず…損失回避バイアス。
これは皆さんよくご存知の定番ですね。

人間は同じ金額でも「失う痛み」を「得る喜び」の約2倍強く感じるバイアスです。

この痛みを脳が早く解消しようとして、今すぐエントリーしなきゃという衝動が生まれます。
冷静に考えられず、損失の痛みの回復を脳が急かす訳です。

 

2番目が…サンクコスト効果。
すでに失ったコスト(お金・時間)を取り返そうとして、本来ならやめるべき判断を続けてしまう心理です。
失ったお金は戻ってこないのに、それを取り返すために追加のリスクを取ってしまう訳ですね。

 

最後に…統制の錯覚(Illusion of Control)。
人は実際よりも「自分は結果をコントロールできている」と感じてしまう傾向です。

あのエントリーは判断ミスだった。ここをこうすれば良かった
→ なるほどわかった、次は問題ない。

こうして原因を特定した気になると「次はコントロールできる」という根拠のない自信が湧いてくるのでリベンジトレードをしちゃう訳です。

 

リベンジで勝つ方が不幸になる?

リベンジトレードを止められない、もう1つ厄介な脳の仕組みがあります。

リベンジトレードで偶然勝ってしまった場合、脳はその成功体験を過剰に記憶するという仕組みです。

これは心理学の『変動比率強化スケジュール』という仕組みで、スロットマシンと全く同じ原理です。

毎回当たるよりたまに当たる方が、行動への依存が圧倒的に強くなるんですね。

リベンジトレード → 偶然勝った → リベンジの有効性を脳が学習 → 次回もリベンジする

この仕組みについては以下で詳しく解説しているので参考にしてください。

 

ドテンとリベンジトレードは全くの別物

ここで1つ大事な話をしておきます。

損切り後のドテンとリベンジトレードは全くの別物です。

ここを混同してはダメですよ。

正当なドテンとリベンジドテンの違い

○正当なドテン
・エントリー前から「ここを抜けたら目線を変える」というシナリオがある
・損切り=シナリオの一部 → 逆方向のエントリーもシナリオ通り
・結果に関わらずトレードスキルとして蓄積される

×リベンジドテン
・売りで負けた → 悔しいから買う
・エントリー前にシナリオがない → ただの反射行動
・偶然勝ってもスキルにはならない

やっている事は似ていても、大きな違いがあるのは言うまでもありません。

 

ちょっとケーススタディをしてみましょう。

▼とある15分足チャートその1(クリックで拡大します)

▼とある15分足チャートその2(クリックで拡大します)

▼とある15分足チャートその3(クリックで拡大します)

▼とある15分足チャートその4(クリックで拡大します)

これは私が初心者時代にやっていた低レベルのリベンジトレードのイメージです笑

今このブログ記事を読んでいるあなたは「そうはならんやろw」と思うでしょうが、頭に血が上って冷静さを失うとこんなリベンジをしちゃうんですよ。

心当たりある人もいますよね?笑

 

でもしっかりチャートを読んでシナリオを立てられるなら、こういう抵抗が見えるはず。

▼ドル円15分足チャート(クリックで拡大します)

仮にさっきのような底値のレンジで売っていたとしても、上記のようにチャートを読めているなら黄色を抜ければ目線を変える「ドテン」もできます。

チャートが読める人なら、さっきのチャートのその1ぐらいで黄色の抵抗に当たりをつけるでしょうね。

ただ目先の値動きに反応するリベンジトレードと、シナリオを持った上でのドテンの間にはこれぐらい大きな溝があるんです。

 

 

ついでにもう1つケーススタディ。

▼とある15分足チャート(クリックで拡大します)

何回か止められた抵抗を抜けたら伸びる。

先ほどのチャートで学んだ事ですね。

 

じゃあその後の値動きを見てみましょう。

▼とある15分足チャート(クリックで拡大します)

抵抗を抜けたのに急に失速…

話しが違うじゃねーか!(#゚Д゚)ゴラア!
こんなもんドテンで売りだ!!

 

と安易にリベンジドテンをすると…

▼ポンド円15分足チャート(クリックで拡大します)

なかなか精神的ダメージを喰らいそうなチャートになってます笑

「目線を変えるシナリオに沿った損切り後のドテン」と「目先に振り回されるリベンジドテン」には雲泥の差があるってことは理解しておいてください。

ここに載せたチャートの意味がわからないなら、ドテンはまだ辞めた方がいいでしょう。

 

リベンジドテンで勝つと脳が勘違いする

ここも危険なポイントです。

リベンジドテンで偶然勝ってしまうと、先ほどの変動比率強化によって「リベンジでドテンすれば勝てる」という根拠のないルールが脳に焼き付きます。

忘れちゃったと思うので再掲しますが、変動比率強化とはスロットマシンに熱中しちゃうのと同じ原理で、毎回当たるよりたまに当たる方が、行動への依存が圧倒的に強くなるって話です。

次に同じような状況になった時、脳は「前も逆に入ったら勝てたから」と判断しちゃうんです。

それが偶然での勝ちだったとしても。

当たり前ですが、再現性のないトレードを繰り返していけばいずれ大きな損失に繋がります。

 

シナリオのないドテンは「悪い癖」になるだけ。

自分のドテンが正当なものかリベンジかを見分ける方法は簡単です。

そのドテン、シナリオに組み込まれてた?

この一言を自分に問いかけてみてください。
答えがNOなら、それはただのリベンジトレードです。

 

リベンジトレードを止めるルール作り

「自分はリベンジトレードなんてしない」と思ってる方もいますよね。

でもこれまで解説してきたように、そもそも私たちの脳はリベンジをしやすい作りになっているんです。

普段はリベンジなんてしない人でも、その日の体調や機嫌で道を踏み外す。

これがFXの怖さです。

損切り後はコルチゾールが上昇するので、自分が冷静じゃないことを客観視できなくなります。

リベンジ衝動が発生している時は、脳の理性エリアがオフライン状態。
その状態で「今回は我慢しよう」と思っても、脳が全力で取り返せ!と命令してくるので手強いです。

だからこそ気合いではなく、リベンジを防ぐルールを作る方が近道です。

 

当日損失上限ルールを決める

例:口座資金の-3%を超えたら、その日のトレードは強制終了。

これが最もシンプルかつ効果的なルールです。
数字は-2%でも-5%でも構いませんが、大事なのは事前に決めて紙に書いておくこと。

損切り後に考えても手遅れなので、トレード前にその日のボーダーラインを可視化しておきましょう。

ちなみにMT4のEAで、当日の損失が一定割合を超えたら自動的にポジションを決済して新規エントリーをブロックする…という仕組みを作ることも技術的には可能です。自分の意志では止められない自覚がある方は、こうしたツールに頼るのも1つの手ですよ。

 

損切り後のインターバルルール

例:損切り後、最低30分はチャートを閉じる。

コルチゾールは損切りから10〜20分後にピークを迎え、軽いストレスでも30分〜60分は影響が残ります。

つまり30分のインターバルは、科学的に見ても最低ライン。
大きめの損失を出した日は1時間を目安にした方がいいでしょう。

30分が長いと感じるなら、それ自体がリベンジ衝動の証拠です笑

ここで重要なのはチャートを閉じることです。(ディスプレイOFFでもOK)

見なくても開いていると気になります。
物理的に閉じてください。

 

リセットルーティンを決めておく

チャートを閉じた後、何をするかも決めておくと効果的です。

◆リセットルーティンの例
・PCを閉じて散歩に出る(15分でOK)
・コーヒーを淹れる(インスタントではなく手を動かすドリップがお勧め)
・トレード日誌に負けた事実と感情を1行だけ書く

ポイントは手や体を動かす作業を挟むことです。

脳がトレードのことを考え続けるのを物理的に遮断する効果があります。

一応お伝えしておきますが…損切り後にSNSで他人の損益やトレード実況を見るのは逆効果。
「あの人は勝ってるのに…」と認知的不協和が強まって、リベンジ衝動を駆り立てられるので絶対NGです。

 

まとめ

あなたもお気づきのように、FXは自分(=脳)との戦いでもあります。

そもそも私たちはトレードに最適な進化なんてしてませんから笑

だから脳の本能に従って、損切り後のリベンジトレードで資金を溶かしちゃうんです。
(たまたま勝ってもそれが悪い癖として残ります)

それを止めるためには、解説したような『ルール作り』で暴走を止めるしかないんです。

 

言いたい事はわかりますよ。

私も損切り後に「今日中に取り返さなきゃ」とチャートにしがみついていた時期があるので、言わなくてもわかります笑

チャートを閉じて離れるのが怖いんですよね。

見てない間にチャンスが来たらどうしよう…
せっかく時間を取ってるのにトレードしないと勿体ない…
って思うんですよね笑

 

でもシナリオにないリベンジトレードは、ただのギャンブルと自覚しましょう。

理由はすでに解説済みです。

正しいトレードを繰り返す。
不用意なトレードで損失を出さない。
自分の決めたトレードルールを守る。

これらはトレーダーとして生き残るための必須条件と考えてください。

 

次に損切りをした時、チャートを閉じて30分だけ相場から離れてみてください。

コルチゾールが落ち着くまでの、科学的に裏付けのある最低ラインです。

それだけでリベンジトレードによる無駄な損失は確実に減るはずですよ(・∀・)

 

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