FXでメンタルを崩す心理バイアス20選

FXでメンタルが崩れる代表的な理由|心理バイアス20選

FX侍です、こんにちは。

チャートが急に動き出すと飛び乗りたくなる。
含み損が膨らむと損切りできなくなる。
利益が乗るとソッコーで利確してしまう。
連敗すると一気に取り戻したくなる。

あるあるですよね。

で、多くの人は「メンタルが弱いから」と片付けてしまいがち。

でもこれってメンタルの強い弱いの問題じゃないんです。

人間の脳がそう反応するようにできている、という明確な原因があります。

 

そもそも論で、脳は生存本能で『危険や損失』に強く反応しやすくできているんです。

生存本能がトレードに不利に働く場面

しかしトレードにおいて、その脳の反応が必ずしも正しいわけじゃない。

本能に引っぱられたトレードは、いつものルールから外れやすくなります。

そうしてメンタルが崩れて、結果的にトレードも崩れていくんです。

 

ですが、原因がわかれば対策もできる。

というわけで今回は、FXでメンタルが崩れる本当の理由を、心理学・脳科学・行動経済学の視点からまとめて解説します。

トレーダーが陥りやすい『心理バイアス20個』をカテゴリ別に整理しました。

自分に当てはまるものがないか、チェックしながら読んでみてください。

 

 

損切りできない・利確が早い原因はここにある

まずは多くのトレーダーが苦しむ「損切りできない&利確が早い」問題。

ここに直結するバイアスを5つ見ていきます。

①損失回避:利益より損失のほうが2倍痛い

人は同じ金額でも、利益を得る喜びより損失を受ける痛みを強く感じやすい性質があります。
(プラスの場面では慎重になりやすく、マイナスの場面では逆に無理をしやすい心理)

そのため含み益はすぐ確定したくなる一方で、含み損からは目を背けやすくなります。
おそらく誰しもが経験済みのバイアスでしょう笑

5pipsの利益はすぐ確定するのに、20pipsの損失は「もう少し待てば戻る」と引っ張ってしまう。

そうして傷口を広げて…というのがよくあるパターンですね。

損小利大を目指しているはずが、気づけば真逆の損大利小になりやすいバイアスです。

 

②ディスポジション効果:売買記録に答えが出ている

利益は早く確定し、損失は長く抱えやすい傾向です。
ただし利確が早いこと自体が悪いわけではありません。

問題なのは、シナリオではまだ保有する場面なのに、含み益が出ると不安で早く閉じてしまい、逆に含み損は予定より長く抱えてしまうことです。

勝ちは予定より早く終わり、負けは予定より長引く。

この形が続くなら、手法ではなく判断のクセが成績を崩している可能性があります。

 

③サンクコスト:「ここまで耐えたんだから」の罠

すでに使ったお金や時間が惜しくて、間違いを認めにくくなる現象です。

含み損に長く耐えたあとほど「ここまで我慢したのに切るなんて…」という気持ちが強くなります。

思い当たる方もいますよね?

「ここまで耐えたのだから、今さら切れない…」という感覚は、損切りを遅らせる最たる原因のひとつです。

でも過去にどれだけ耐えたかは、次のローソク足には一切関係ありません。

判断基準は「今ここからどうなるか」だけ。過去に費やした時間は切り離すのが鉄則です。

 

④後悔回避:切った直後に戻るのが嫌すぎる

自分が損切りした直後に戻るのが嫌で、切るべきところで切れなくなる反応です。

実際、損切りのあとに戻ることもあります。
ただその嫌な記憶が強いほど、次の損切りの判断を曇らせます。

天井や底でロスカットした悔しい経験がある方は、特に注意が必要ですね。

その結果、小さく済んだはずの損失がどんどん大きくなるという悪循環に陥ります。

切った直後に戻る悔しさは、次の判断の足を引っぱるバイアスです。

 

⑤現状維持バイアス:ポジションを持っているだけで判断が狂う

今の状態を変えたくないという心理です。

ノーポジなら「これは下だな」と判断する場面でも、買いポジ保有中だと「とりあえず様子見」という判断をしがち。

ポジションを持っていると、まっさらな状態での判断ができなくなる厄介なバイアスです。

「ノーポジなら今ここからエントリーするか?」と自問してみると、判断の偏りに気づきやすくなります。

ポジション保有中の判断が甘くなりやすい人は、このバイアスを疑ってみてください。

 

 

判断そのものを歪めるバイアスとは?

お次は、損切り・利確以前の問題。

そもそもの判断を歪めてしまうバイアス6つです。

⑥正常性バイアス:変化を察知できず対応が遅れる

普段と違うことが起きていても、まだ大丈夫だと思いたくなる傾向です。

値動きの質が明らかに変わっているのに、いつもの相場状況としてトレードしてしまう。
その結果、ロスカットが遅れたり、逆張りを続けて損失を広げやすくなります。

相場の流れが変わっているのに「そのうち戻るっしょ」と判断してしまうパターンです。

経済指標や発言、地政学リスクで流れが変わった際は要注意。

トレンド転換に対応できず、傷口を広げる方に当てはまりやすいバイアスです。

 

⑦確証バイアス:ポジションを持つと目が曇る

自分の見立てに合う材料だけ集めて、逆の材料を軽視する傾向です。

ロングを持った途端に、強気の投稿や都合のいいニュースばかり目に入る。
逆に下げにつながる理由は「一時的」で片づける。

ポジションを持ったあとの情報収集ほど、冷静さがなくなるので要注意です。

SNSで自分と同じ方向の投稿に「いいね」しているようなら、まさにこのバイアスが働いている状態ですね。

ポジション保有中にニュースやSNSを見る習慣がある方は、逆方向の材料もセットで確認する癖をつけましょう。

 

⑧アンカリング:建値に引っぱられすぎ問題

最初に見た数字や自分の建値に判断が引っ張られる現象です。

たとえば「建値まで戻ったら切る」という考え方。
市場にとっては大した意味がない価格でも、自分の中では特別な数字になりやすいですよね。

その結果、判断の中心が本来のチャートではなく、建値に戻るかどうかになってしまいます。

撤退の根拠は市場の値動きから決めるべきで、自分のエントリー価格は関係ありません。

「建値」という自分だけの数字に縛られて、チャートが見えなくなっていないか意識してみてください。

 

⑨直近バイアス:たった3回で「もう通用しない」と思い込む

直近の値動きや数回の勝敗を必要以上に重く見る傾向です。

3連勝しただけで「このやり方は今かなりいい」と感じ、3連敗しただけで「もう通用しない」と感じる。

思い当たる方も多いですよね笑

数回の結果だけで優位性は決まりません。

それなのに直近の結果だけで判断してしまうと、すぐにやり方を変えたくなってしまいます。

手法ジプシーに迷い込む原因としてかなり多いバイアスですね。

 

⑩ギャンブラーの誤謬:そろそろ下がるはずの根拠のなさ

「これだけ上がったのだから、そろそろ下がるはず」と考えるクセです。

連続陽線を見たあとに、RSIなどの過熱感だけを根拠にして逆張りを入れてしまう。

これも相場ではよくある失敗ですよね笑

安易な逆張りで負ける方に当てはまりやすいバイアスですよね。

背景に明確な理由がある上昇では、逆張りの損切りを巻き込んで更に伸びることがあります。

一方向に動いたからから止まるはずではなく、止まる理由があるかどうかで判断しましょう。

 

⑪結果バイアス:勝てば官軍の落とし穴

判断の良し悪しを、その時点の結果だけで決めてしまう傾向です。

根拠が薄い場面で飛び乗ったトレードでも、たまたま利益になれば「良い判断だった」と思いやすい。
逆にルール通りに入ってルール通りに損切りしたトレードでも、負ければ「失敗だった」と感じやすい。

でも実際には、良い判断でも負けることはありますし、悪い判断でもたまたま勝つことはあります。

結果だけで評価していると、直すべき判断と残すべき判断が逆転してしまいます。

正しいトレード技術を身につける上で、独学では修正が最も難しいバイアスのひとつですね。

 

 

連勝後・利益後に調子に乗る系のバイアス

負けてる時だけが危ないわけじゃありません。

勝ってる時こそ崩れやすいのがFXの怖いところです。

⑫過信:今日は見えてるが一番ヤバい

勝ちが続くと、自分の判断精度を実際より高く見積もりやすくなります。

相場では連勝後に気が緩んで負けることはよくありますよね。
「今日は冴えている」と感じた直後に、ロットを上げて根拠の薄い場面でもエントリーしてしまう。

崩れ方としてはかなりよくあるパターンで、連勝分の利益を1回で吐き出すことも珍しくありません。

調子がいい日ほど「もう1回だけ」が命取りになりやすいですからね。

連勝したあとこそ、1日のトレード回数やロットのルールを守れるかが試されます。

 

⑬ハウスマネー効果:勝った分だからで雑になる

直前の利益を自分のお金というより『浮いたお金』のように扱ってしまう傾向です。

朝に利確できると、午後から急に攻めたくなる。
本来なら大事に扱うはずのお金でも、直前に勝って増えた分は「少しくらい減ってもいい」と感じやすい心理が働きます。

そうして普段ならやらないトレードが増えて、朝の利益を全て飛ばすのが最悪のパターンです。

勝って増えた1万円も、元からあった1万円も、同じ1万円ですからね。

「今日の利益があるから」が頭に浮かんだら、このバイアスが働いていると思ってください。

 

⑭メンタル・アカウンティング:脳内の別口座に要注意

お金を本来同じ価値で見ず、頭の中で別口に分けて扱うクセです。

「今週の利益があるから今日は少し雑でも大丈夫」
こういう考え方が出たら要注意。

口座全体で見れば同じ資金なのに、一部だけ別扱いしてリスクを緩めてしまうバイアスです。

ハウスマネー効果と似ていますが、こちらはもう少し期間が長い区切りで起きやすいのが特徴ですね。

「今週のプラス分」「今月のプラス分」という区切りで油断していないか振り返ってみてください。

 

⑮自己帰属バイアス:勝ちは実力、負けは相場のせい

勝ちは自分の実力、負けは外部要因のせいにしやすい傾向です。

勝った日は分析が合ってた。
負けた日は指標で荒れた、相場が悪い。

これが続くと客観的な修正ができないので、崩れた場合に立て直しが難しくなります。

本当に指標のせいだったのか、それとも自分の判断に改善点があったのか。
負けた日こそ冷静に振り返る習慣が大事です。

勝ちも負けも「なぜそうなったか」を同じ基準で振り返れるかどうかが、成長の分かれ道ですね。

 

 

飛び乗り・ポジポジの原因になるバイアス

エントリーのタイミングが雑になる系のバイアスです。

待てない人は要チェック。

⑯FOMO:「乗り遅れたくない!」の末路

乗り遅れたくない気持ちです。
(Fear Of Missing Out)

急騰を見て「今からでも乗らないと置いていかれる!」と飛び乗る。
でもその時点ではもう既に利確モードで、入った瞬間から逆行してしまう…

経験者も多いはず笑

焦って入ったトレードは、利確・損切りの基準も曖昧なことが多く、出口も雑になりやすいです。

「乗り遅れた」と感じた時点で、冷静な判断ができる状態ではないと自覚しましょう。

 

⑰可用性ヒューリスティック:あの成功体験がむしろ邪魔をする

強く印象に残った成功体験や失敗体験ほど、次回以降の判断に影響を与える傾向です。

例えば急騰後の逆張りでうまく取れた記憶が強く残ると、その後も急騰を見るたびに売りたくなります。

ただ材料が明確な上昇や下落は、思ったより素直に続くことがあります。

そういう場面で過去の成功体験に引きずられると大きな損失になりかねません。

明確なシナリオがあれば問題ありませんが、「前に似た場面で勝てたから」という理由が今回も通用する根拠にはならないので要注意です。

 

⑱ドーパミンによる報酬期待:ポジポジ病の正体

利益が出たときだけでなく、ギャンブルをするだけでも報酬系の快楽物質が出ることがわかっています。

これがポジポジ病の原因になりやすいんです。
まだ優位性が確認できていないのに、エントリーするだけで高揚感を得られてしまう。

しかしそんなトレードを繰り返していれば、ドーパミンは出ても口座の資金は減っていきます笑

脳が「もう1回入りたい」と言ってきたら、それは優位性ではなくドーパミンが理由かもしれません。

ギャンブルトレードと脳の仕組みについては以下も参考にしてください。

 

 

脳と体のコンディションが判断を狂わせる

ここからは手法やメンタルではなく、脳と体の問題です。

⑲扁桃体の恐怖反応:冷静じゃなくなるのは「仕様」

多額の含み損や急変動の場面では『恐怖』への防衛反応が強くなります。

その状態ではシナリオよりも「怖さから逃げたい・今すぐ取り返したい」という心理が優先されがち。
何故シナリオ通りにできなかったんだ…と自分を責めがちですが、これは性格の問題ではありません。

冷静さの問題というより、脳が防御優先に切り替わっている状態なんです。

つまり気合いで解決しようとしても限界があるということですね。

含み損が膨らんだ時の判断が毎回おかしくなる方は、脳の防衛反応を疑ってみてください。

 

⑳睡眠不足と認知機能の低下:寝不足の日は全部裏目に出る

寝不足の日は、注意力、抑制、判断が落ちやすくなります。

深夜のトレードで集中している感はあっても、実際には冷静な判断ができなくなっていることがあります。
2週間の6時間睡眠=2日間完全に徹夜した判断力、という研究もあるほどです。

待てない、切れない、追いかけるといった心理が重なる日は、寝不足を疑いましょう。

体調管理はトレード技術の一部ですからね。

トレードの調子が悪い日は、手法を見直す前にまず睡眠時間を確認してみてください。

 

 

いちばん危ないバイアスの合わせ技

それぞれのバイアス単体でも厄介ですが、本当に痛手になりやすいのは組み合わせです。

◆負け方の典型パターン
ギャンブラーの誤謬で安易な逆張り
  ↓
損失回避で損切りが遅れる
  ↓
後悔回避でさらに切れなくなる
  ↓
サンクコストが乗ってナンピンまで始まる
  ↓
「戻れば助かる」という希望だけで持ち続ける

この流れは珍しくありません。

ドキッとした方もいますよね。
(ちなみに過去の私はやらかしてますよ笑)

しかも厄介なのは、本人の中ではその都度『もっともらしい理由』がついてしまうので、ヤバいと気づく頃には既に手遅れというケースが少なくないこと。

そもそも私たちの脳はトレードに最適化されているわけじゃないと意識しておきましょう。

 

そして勝っている時も安心できません。

過信やハウスマネー効果の影響で、ルール外のトレードが増えて1日の利益を1回で飛ばすこともあります。

さらに結果バイアスが重なると、たまたま勝った雑なトレードまで正しかったように見えてしまい、悪い癖がいつまでも残りやすくなるんです。

勝っているから大丈夫ではなく、「常にトレードを崩すバイアスに晒されている」と身を引き締めることが成績安定の秘訣です。

 

 

気合いじゃなくて記録で修正する

◆まず押さえたいバイアスチェックリスト
・損失回避 → 含み損を引っぱりすぎていないか
・プロスペクト理論 → 負けポジほど粘っていないか
・ディスポジション効果 → 勝ちの保有時間と負けの保有時間に差がないか
・確証バイアス → ポジ保有後の情報収集が偏っていないか
・過信 → 連勝後にロットやエントリー回数が増えていないか
・アンカリング → 建値にこだわって判断が遅れていないか
・直近バイアス → 数回の結果だけでやり方を変えていないか
・ギャンブラーの誤謬 → 「そろそろ反転」で逆張りしていないか
・結果バイアス → たまたま勝った雑なトレードを正当化していないか
・サンクコスト → 「ここまで耐えたから」で切れなくなっていないか
・後悔回避 → 前回の損切りの記憶で次の判断が遅れていないか
・FOMO → 急な値動きに飛び乗っていないか
・睡眠不足 → 寝不足の日にトレード回数が増えていないか

トレードで負ける、調子を崩す要因はこれらのバイアスが関係していることがほとんどです。

だって私たちの脳による自然な反応なんですからね。

勝つためのチャート分析は必死でやる人がほとんどですが、負け方を分析する人は少ないのが現実です。

そりゃ負けを振り返るのは、誰だって気分がいいもんじゃありませんからね。

 

しかし成績を安定させるには、こうしたバイアスの存在を知った上でトレード記録に向き合う地味なプロセスが重要なのは間違いありません。

・自分のトレードの癖
・自分がどういう場面で負けやすいのか
・自分が調子を崩した要因となったトレード

こうしたことを把握すれば、あなたのトレードは着実に変わっていくはずです。

事実、FX侍塾でそうした地道な努力の末に、成績が激変した塾生さんが大勢いらっしゃいますからね。

 

「メンタルが弱い」だけで振り返りを片付けず、崩れるパターンを言語化できるようになれば再発率はかなり変わります。

チャート分析と同じくらいの熱量で自分の判断のクセを見ていくことが、長く生き残るためには大事です。

次にトレード記録を見返すとき「なぜ負けたか」だけじゃなく「どのバイアスが出ていたか」も一緒にメモしてみてください。

それだけで同じミスを繰り返す頻度がグッと減るはずですよ(・∀・)

 

メンタルを崩す要因と合わせて「メンタルの整える方法」も併せてチェックしてくださいね。

 

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