FX侍です、こんにちは。
今週末は3連休という方も多いですかね?
朝晩も涼しくなって、秋らしい行楽日和でどこも混雑しそうですが…汗
それ以上に大きなニュースとして…
我がドラゴンズに「工藤新監督」が爆誕!ですよ。
プロ野球 中日の新監督に工藤公康氏 就任へ
https://t.co/RQYvVraFFf #nhk_news— NHKニュース (@nhk_news) October 8, 2026
これは久しぶりに中日で楽しみができました(・∀・)
長くなりそうなので、そろそろ本題へ参りましょうか笑
今回のCOTの集計週は、フランスの国債不安が一気に広がった週。
ユーロが17カ月ぶりの安値まで売られ、ドル指数は18カ月ぶりの高値をつけています。
その裏で、中長期勢のポジションがかなりはっきり動きました。
ドル指数の高値とは裏腹に、DXY先物の短期勢の買い越しの増え方は小幅、というズレも面白いところ。
COTに関する基礎知識は、以下の解説記事をご覧くださいませ。
では今週の分析へレッツゴー。
今週のCOTハイライト
今回のCOTは10月6日(火)時点のデータ。
フランスの国債売りがユーロ全体の不安に広がった週の数字です。
中長期勢はユーロや豪ドルなど5通貨で売りを足し、買い越しを増やしたのは円とドルだけでした。
COT集計期間内で重なっていた材料はこんな感じ。
・9/30 豪8月CPIで基調インフレが横ばい、11月の利上げ観測が後退
・10/2 米9月雇用統計は+2.9万人、過去分も下方修正で10月の利上げ確率は2割台に
・10/2 仏独10年債の利回り差が2011年以来の広さ、ユーロ圏の物価は3.8%
・10/5 スペインが前倒し総選挙を表明、ユーロは17カ月ぶり安値
・10/6 植田総裁が利上げ継続を表明、仏債はルペン氏の財政計画で反発
・10/9 カナダ9月雇用は-6.8万人、カナダドルは約18カ月ぶり安値(※)
(※は今回のCOT集計後の出来事です)
このうち最も多くの通貨に響いたのは「フランス発の国債不安」でしょうね。
ユーロドルは集計週に約-1.4%と大きく下げ、ドル指数は10/5に18カ月ぶりの高値をつけています。
中長期勢のユーロの前週比は-30,722枚と、7通貨の中で最も大きな売りでした。
特に注目すべき3点
今週、特に大きく動いたのは以下の3通貨です。
1. EUR(ユーロ):AMが-30,722枚の売りで、買い越しは52週で最も少なく
2. JPY(円):AMが+16,161枚の円買い、LMは-10,882枚で逆方向
3. AUD(豪ドル):AMが-28,229枚の売りで、売り越しは-10万枚を超える
推移をまとめた表がこちらです。
| 通貨 | Asset Manager | 前週比 | Lev Money | 前週比 | 注目度 |
|---|---|---|---|---|---|
| EUR | 189,881 | -30,722 | -44,261 | -4,996 | ⭐⭐⭐ |
| GBP | -145,442 | -16,898 | 12,432 | +7,826 | ⭐⭐ |
| JPY | 67,795 | +16,161 | -25,043 | -10,882 | ⭐⭐⭐ |
| CAD | -35,806 | -8,225 | -79,625 | -9,981 | ⭐⭐ |
| AUD | -101,428 | -28,229 | 54,133 | -6,459 | ⭐⭐⭐ |
| CHF | -37,379 | -968 | -11,350 | +2,645 | ⭐ |
| DXY | 19,096 | +1,089 | 864 | +503 | ⭐⭐ |
Asset Manager = 年金基金や保険会社などの機関投資家。中長期のトレンドを反映しやすい。
Leveraged Money = ヘッジファンドなどの投機筋。短期的な値動きへの反応が早い。
先週比のポジション変化のグラフがこちらです。
▼カーソルを乗せると数値が表示されます
🗺 ヒートマップで見る直近の流れ
直近の変化がわかりやすいヒートマップがこちらです。
ヒートマップから読み取れるポイント
🔴 赤が目立つ通貨(ポジション縮小・売り方向)
・EUR Asset Mgr:前週比-30,722枚で買い越しは189,881枚へ。今週7通貨で最大の変化
・AUD Asset Mgr:前週比-28,229枚で売り越しは-101,428枚へ。2024年4月以来の厚さ
・GBP Asset Mgr:前週比-16,898枚で売り越しは-145,442枚へ。中長期勢は3週続けてポンド売り
・JPY Lev Money:前週比-10,882枚で売り越しは-25,043枚へ。9/8以来の厚さ
・CAD Lev Money:前週比-9,981枚で売り越しは-79,625枚へ。前回の目安の-8万枚まであと375枚
・CAD Asset Mgr:前週比-8,225枚で売り越しは-35,806枚へ。LMと揃って売りを足す
🟢 緑が目立つ通貨(ポジション拡大・買い方向)
・JPY Asset Mgr:前週比+16,161枚で買い越しは67,795枚へ。2025年12月以来の厚さ
・GBP Lev Money:前週比+7,826枚で買い越しは12,432枚へ。5週続いた売りがストップ
・CHF Lev Money:前週比+2,645枚で売り越しは-11,350枚へ。9/1以来の薄さ
・DXY Asset Mgr:前週比+1,089枚で19,096枚の買い越し。7/28以来の厚さ
📌 注意すべきパターン
・JPY:AMは+16,161枚の円買いでLMは-10,882枚の円売り。2週続けて真逆
・GBP:AMは-16,898枚の売りでLMは+7,826枚の買い。短期勢だけが買いに回った形
・EUR:AMの買い越しは2025年2月以来の少なさでLMも売りを足して揃って売り側
🔍 通貨別の詳細分析
ここまで全体を俯瞰して見たので、次は各通貨のポジションを見ていきましょう。
EUR(ユーロ)⭐⭐⭐ 中長期勢の買い越しは52週で最少
AMの現在ポジションは189,881枚(約4兆2,082億円)の買い越し。
前週比-30,722枚(約6,809億円)の大幅な売りです。
LMは-44,261枚(約9,809億円)の売り越しで、前週比-4,996枚(約1,107億円)の売り。
| 日付 | AM | 前週比 | 52週レンジ | LM | 前週比 | 52週レンジ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 9/8 | 250,678 | -12,575 | 20% | -33,285 | +4,888 | 26% |
| 9/15 | 251,698 | +1,020 | 21% | -28,156 | +5,129 | 31% |
| 9/22 | 216,483 | -35,215 | 4% | -26,694 | +1,462 | 32% |
| 9/29 | 220,603 | +4,120 | 6% | -39,265 | -12,571 | 21% |
| 10/6 | 189,881 | -30,722 | 0% | -44,261 | -4,996 | 17% |
前回の記事でも触れたAMの20万枚割れに届きましたね。
中身はショートの新規が+29,818枚で、ロングはほぼ動いていません。
全体的に売りが強かったユーロの材料はこんな感じ。
・10/2:ユーロ圏9月の物価が3.8%に加速、仏独10年債の利回り差は2011年以来の広さ
・10/5:スペインが11/29の前倒し総選挙を表明、ユーロドルは1.1161と17カ月ぶり安値
・10/6:ルペン氏が1400億ユーロの財政再建計画を示し、仏10年債利回りは約0.14ポイント低下
物価は加速しているのに、ECBの10月の利上げ予想はしぼみました。
利上げ予想の確率は、9月中旬の7割台から10/5には3割弱へ低下。
フランスの国債が売られる中ではECBも利上げしにくいという見方ですね。
基準日の10/6はルペン氏の計画で仏債もユーロも一度戻しましたが、建玉はショートが積み上がったまま。
ユーロドルは集計週に約-1.4%で、中長期勢も短期勢も値動きと同じ売り側です。
集計後の10/7には仏財政への懸念でユーロは再び1.11台へ下げ、10/9時点でも基準日から約-0.1%。
ユーロを買い戻す理由はまだ見当たりません。
📌 ポイント:EURはAMが-30,722枚の売りで189,881枚となり、前回触れた20万枚割れに到達。52週で最も少ない買い越しになりました。中身はショートの新規が+29,818枚で、物価上昇が加速してもECBの10月利上げ予想確率が3割弱まで下がる中、中長期勢はユーロ売りを選んだ形です。LMも-4,996枚で-44,261枚と売りを足したものの、前回の目安の-5万枚割れには届いていません。AMが18万枚を割り込めば中長期勢のユーロ離れがもう一段進み、逆に20万枚を回復すれば今週の売りは一時的だったことになります。フランスの予算審議が落ち着くかどうかが焦点ですね。
GBP(ポンド)⭐⭐ 短期勢の買いは対ユーロのポンド高と同じ向き
AMの現在ポジションは-145,442枚(約1兆9,045億円)の売り越し。
前週比-16,898枚(約2,213億円)の売り増しで、3週続けての売りです。
LMは12,432枚(約1,628億円)の買い越しで、前週比+7,826枚(約1,025億円)の買い。
買い越しは前週の4,606枚から広がりました。
| 日付 | AM | 前週比 | 52週レンジ | LM | 前週比 | 52週レンジ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 9/8 | -105,864 | +1,469 | 45% | 34,627 | -8,540 | 73% |
| 9/15 | -89,211 | +16,653 | 60% | 18,878 | -15,749 | 41% |
| 9/22 | -115,805 | -26,594 | 37% | 13,239 | -5,639 | 30% |
| 9/29 | -128,544 | -12,739 | 25% | 4,606 | -8,633 | 12% |
| 10/6 | -145,442 | -16,898 | 11% | 12,432 | +7,826 | 28% |
先週のポイントで挙げた「LMの1万枚回復」に到達。
短期勢はショートを-4,171枚減らし、ロングも+3,655枚足しています。
ポンドの材料としてはこんな感じ。
・10/1:英30年債の利回りが6%を超えて1998年以来の高さ
・10/5:英9月のサービスPMIは52.1で雇用の減少は2年続く
・10/6:BOEのマン委員がインフレの定着を警戒
ポンドドルは集計週に約-0.3%なので、短期勢の買いは対ドルの値動きとは逆です。
ただユーロポンドは約-1.1%で、対ユーロではポンドが買われていました。
一方の中長期勢は英国債の売りが続く中でショートを+15,241枚積んでおり、対ユーロの買いだけではポンドを支えきれないと言えそうです。
📌 ポイント:GBPはLMが+7,826枚の買いで12,432枚となり、前回の目安だった1万枚回復に届きました。中身はショートの買い戻しとロングの新規で、対ユーロでのポンド高と同じ向きです。一方のAMは-16,898枚で-145,442枚と、中長期勢は売りを3週続けて足しています。LMが0.5万枚を割り込めば短期勢の買いは続かず、逆に2万枚を回復すれば短期勢のポンド買いが本格化したことになります。11/5のBOEを前に、英国債の売りが落ち着くかが注視点ですね。
JPY(円)⭐⭐⭐ 円安の中で中長期勢は円を買い増し
AMの現在ポジションは67,795枚(約8,474億円)の買い越し。
前週比+16,161枚(約2,020億円)の買いで、2週続けて買い越しを広げています。
LMは-25,043枚(約3,130億円)の売り越しで、前週比-10,882枚(約1,360億円)の売り。
売り越しは前週の-14,161枚から広がりました。
| 日付 | AM | 前週比 | 52週レンジ | LM | 前週比 | 52週レンジ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 9/8 | -570 | +23,951 | 49% | -49,098 | +53,090 | 74% |
| 9/15 | 53,845 | +54,415 | 81% | 23,170 | +72,268 | 100% |
| 9/22 | 41,629 | -12,216 | 74% | 7,423 | -15,747 | 89% |
| 9/29 | 51,634 | +10,005 | 80% | -14,161 | -21,584 | 73% |
| 10/6 | 67,795 | +16,161 | 90% | -25,043 | -10,882 | 65% |
中長期勢と短期勢が逆を向くのは2週連続ですね。
中身はこんな感じ。
・短期勢:ロングを-11,306枚減らし、ショートは-424枚でほぼ横ばい
・中長期勢:ロングを+25,774枚増やし、ショートも+9,613枚増やす
短期勢は円ロングを降ろし、中長期勢は円安の中で逆に円を買い増しという動きでした。
まず円高方向の材料から見てみましょう。
・10/1:日銀の「主な意見」に物価が上振れれば利上げのペースを速めるとの意見
・10/2:東京都区部の9月コアCPIは+2.7%で予想の+2.4%を上回る(無償化の反動も)
・10/5:内田副総裁が「AIは経済と物価に上昇圧力をかける大きな需要ショック」
・10/6:植田総裁が利上げ継続を表明、10月の展望で基調物価2%到達を示す可能性との報道
日銀側は継続利上げを後押しする姿勢でしたが、10月の連続利上げには慎重な声も多く、市場の本命は12月。
中長期勢の円買いは日銀の動向を考慮したものでしょうかね。
ただドル高の影響もあり、ドル円自体は円高方向には振れず…
一方で円安方向の材料はこちら。
・9/30:8月の鉱工業生産は-1.7%。上昇予想に反して2カ月続けての低下
・10/1:短観は大企業製造業24・非製造業35でどちらも予想を下回る
・10/5:GPIFが9月会合で資産配分の見直しを議題にしていなかったと報道
・10/5:所信表明の日に30年債利回りが4.235%と過去最高、財政への不安は残る
10/5のGPIFの報道の後は円売りが強まり、ドル円はこの日の高値をつけています。
ドル側でも米10年金利が5.3%前後で高止まりしたままです。
円買いの材料は出てるけど、10月じゃなく12月という後ズレ感が円買いが続かない要因と思ってます。
COT集計後は、10/8に高市首相が「リフレ政策が必要な局面ではない」と発言。
日銀の政策運営を尊重する考えを示しました。
一方で10/9の家計調査は、実質の消費支出が-3.1%と9カ月続けて減っています。
ドル円は10/9に158.2円と、基準日から約+0.2%。
日銀の利上げを見る中長期勢と、米金利を見る短期勢の綱引きがどちらに傾くのか。
次回のCOTで確認したいポイントです。
📌 ポイント:円はAMが+16,161枚の買いで67,795枚となり、ドル円が上がる中で円の買い越しを2週続けて広げました。中身はロングの新規が+25,774枚で、植田総裁が利上げ継続を示した週と重なります。LMは-10,882枚で-25,043枚と、円ロングの手仕舞いで売り越しが広がり、前回目安の-3万枚に近づく展開。LMが-3万枚を割り込めば短期勢の円売りが本格化し、逆に-2万枚を回復すれば手仕舞いは一巡したことになります。10/29-30の日銀の展望リポートで基調物価2%到達が示されるかが大きな分かれ目ですね。
CAD(カナダドル)⭐⭐ 短期勢の売り越しは-8万枚目前
AMの現在ポジションは-35,806枚(約3,975億円)の売り越し。
前週比-8,225枚(約913億円)の売りです。
LMは-79,625枚(約8,839億円)の売り越しで、前週比-9,981枚(約1,108億円)の売り。
| 日付 | AM | 前週比 | 52週レンジ | LM | 前週比 | 52週レンジ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 9/8 | -30,008 | +19,536 | 44% | -55,448 | +13,302 | 66% |
| 9/15 | -9,386 | +20,622 | 56% | -39,022 | +16,426 | 90% |
| 9/22 | -24,121 | -14,735 | 47% | -46,861 | -7,839 | 79% |
| 9/29 | -27,581 | -3,460 | 45% | -69,644 | -22,783 | 46% |
| 10/6 | -35,806 | -8,225 | 41% | -79,625 | -9,981 | 32% |
前回の目安だったLMの-8万枚割れまで、あと375枚です。
短期勢はショートを+7,082枚積み、ロングは-2,899枚減らしました。
CAD売りが止まらない状況で、カナダの材料はこの2つ。
・10/6:8月の貿易黒字は42億加ドルと予想を大きく上回るも、中身は関税前の駆け込み輸出
・10/6:9月のIvey PMIは58.2で予想の65.2を大きく下回る
貿易黒字も駆け込みの分が大きく、景気の強さを表す数字とは言いにくい内容でした。
集計後の雇用統計も悪く、現在のカナダはとにかく出てくる指標が弱いのが特徴です。
WTIは集計週にほぼ横ばいで、ドルカナダは約+0.6%のカナダドル安。
中長期勢も短期勢も値動きと同じ売り側で、カナダドルは一方的に売られる展開が続いています…
📌 ポイント:CADはLMが-9,981枚の売りで-79,625枚となり、前回の目安だった-8万枚割れまであと375枚に迫りました。中身はショートの新規が+7,082枚で、米国の関税が続く中で弱い指標が重なった週です。集計後の10/9には9月の雇用が-6.8万人と予想外に減り、10/28のBOCでの利上げ確率は約40%から25%へ低下。LMが-8万枚を割り込めば短期勢の売りがもう一段進み、逆に-7万枚を回復すれば売りは一服したことになります。ドルカナダが約18カ月ぶりの高値圏を保つかが注目ですね。
AUD(豪ドル)⭐⭐⭐ 中長期勢の売り越しが-10万枚を超える
AMの現在ポジションは-101,428枚(約1兆1,215億円)の売り越し。
前週比-28,229枚(約3,121億円)の大幅な売りで、5週続けての売りです。
LMは54,133枚(約5,985億円)の買い越しで、前週比-6,459枚(約714億円)の売り。
| 日付 | AM | 前週比 | 52週レンジ | LM | 前週比 | 52週レンジ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 9/8 | -40,199 | -9,732 | 25% | 49,779 | +117 | 77% |
| 9/15 | -46,396 | -6,197 | 19% | 61,135 | +11,356 | 90% |
| 9/22 | -55,353 | -8,957 | 12% | 58,726 | -2,409 | 87% |
| 9/29 | -73,199 | -17,846 | 0% | 60,592 | +1,866 | 89% |
| 10/6 | -101,428 | -28,229 | 0% | 54,133 | -6,459 | 82% |
前回の記事で挙げたAMの-8万枚割れを越え、-10万枚も割り込みました。
中身はショートの新規が+24,397枚です。
AUDの材料はこんな感じ。
・9/30:豪8月CPIは4.0%も基調は3.6%で横ばい→11月の利上げ確率は約4割から2割前後へ
・10/1:8月の貿易黒字は約5億豪ドルと3カ月ぶりの小ささ
・10/6:9月の求人広告は+2.2%と底堅い
9/29の利上げの会見で据え置きの検討が明かされ、翌日の物価で追加利上げの思惑もしぼんだ形です。
豪ドルはCPIの後に約0.3%下げ、集計週では約-0.7%。
米国株は集計週に約+1.9%、豪州株も小幅高で、リスクオフの売りとは言えません。
中長期勢の売りが5週続く中、これまで粘っていた短期勢もロングを-5,783枚降ろし始めた形。
豪ドルの下げに短期勢の手仕舞いが加わるのかは要チェックです。
📌 ポイント:AUDはAMが-28,229枚の売りで-101,428枚となり、前回の目安の-8万枚を越えて-10万枚まで売り越しを広げました。中身はショートの新規が+24,397枚で、9/30の物価で基調インフレが横ばいとなり、11月の追加利上げ確率が2割前後へ下がった週です。LMは54,133枚の買い越しを保つものの、ロングを降ろし始めています。AMが-11万枚を割り込めば中長期勢の売りがさらに進み、逆に-9万枚を回復すれば打ち止め観測の売りは一巡したことになります。10/28の7-9月期CPIで追加利上げの思惑が戻るかが分岐点ですね。
CHF(フラン)⭐ 対ユーロのフラン高で短期勢はロングを足す
AMの現在ポジションは-37,379枚(約8,908億円)の売り越しで、前週比-968枚(約231億円)のほぼ横ばい。
LMは-11,350枚(約2,705億円)の売り越しで、前週比+2,645枚(約630億円)の買い。
2週続けて売り越しが縮みました。
| 日付 | AM | 前週比 | 52週レンジ | LM | 前週比 | 52週レンジ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 9/8 | -35,677 | -3,560 | 74% | -13,440 | -3,142 | 2% |
| 9/15 | -36,121 | -444 | 72% | -14,964 | -1,524 | 0% |
| 9/22 | -35,523 | +598 | 75% | -16,457 | -1,493 | 0% |
| 9/29 | -36,411 | -888 | 71% | -13,995 | +2,462 | 12% |
| 10/6 | -37,379 | -968 | 68% | -11,350 | +2,645 | 24% |
前回の目安だったLMの-1.2万枚回復に到達しています。
ただ前回想定したショートの手仕舞いではなく、ロングを足しての到達です。
ドルフランは集計週にほぼ横ばいでしたが、ユーロフランは約-1.4%。
仏国債の不安の中で、対ユーロのフラン買いが進んだ週でした。
📌 ポイント:CHFはLMが+2,645枚の買いで-11,350枚となり、前回の目安の-1.2万枚回復に届きました。中身はロングの新規が+3,359枚で、ユーロフランが約-1.4%下げた対ユーロのフラン高と同じ向きです。AMは-968枚とほぼ動いていません。LMが-1万枚を回復すれば短期勢のフラン買いがもう一段進み、逆に-1.4万枚を割り込めばフラン売りの再開です。欧州の国債不安が続くかどうかが次の材料ですね。
DXY(ドルインデックス)⭐⭐ 中長期勢は3週続けてドル買い
AMの現在ポジションは19,096枚の買い越し。
前週比+1,089枚の買いで、3週続けての買いです。
LMは864枚の買い越しで、前週比+503枚の小幅な買い。
| 日付 | AM | 前週比 | 52週レンジ | LM | 前週比 | 52週レンジ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 9/8 | 16,344 | +103 | 82% | 6,186 | -947 | 91% |
| 9/15 | 15,802 | -542 | 80% | -4,909 | -11,095 | 59% |
| 9/22 | 16,772 | +970 | 80% | -4,495 | +414 | 60% |
| 9/29 | 18,007 | +1,235 | 85% | 361 | +4,856 | 74% |
| 10/6 | 19,096 | +1,089 | 89% | 864 | +503 | 75% |
注目は中長期勢の方で、買い越しは7/28以来の厚さまで戻りました。
中身はロングの新規が+2,294枚で、ショートを減らしただけの買いじゃありません。
集計期間のドル絡みの材料はこんな感じ。
・10/1:ISM製造業は54.5と予想を下回るも、価格指数は71.1→77.9へ
・10/2:雇用統計は+2.9万人、過去2カ月も下方改定→10月の利上げ確率は64.2%から22.1%へ
・10/5:ISMサービス業は54.9、価格指数は2022年7月以来の高さ
・10/5:仏国債の売りでユーロが急落→ドル指数は102.50を超えて18カ月ぶり高値
雇用は弱いのに物価は強く、10月の利上げ観測が後退しても米10年金利は5.3%前後で高止まりしました。
ドル指数は集計週に約+0.4%で、中長期勢の買いは値動きと同じ向きです。
中長期勢がドルを手放す気配は今のところ見えませんね。
📌 ポイント:DXYはAMが+1,089枚の買いで19,096枚となり、3週続けて買い越しを広げて7/28以来の厚さに戻りました。中身はロングの新規が+2,294枚です。LMは+503枚で864枚と、短期勢は小幅な動きにとどまっています。AMが2万枚を超えれば中長期勢のドル買いがもう一段進み、逆に1.6万枚を割り込めば3週分の買いがほぼ帳消しになります。10/27-28のFOMCで12月の利上げ観測が保たれるかが鍵ですね。
💡 今週の注目テーマ
全体的にCOTレポートの分析を通じて、FX侍が今週注目するテーマがこちらです。
1. ユーロが売られてポンドとフランは対ユーロで買われた
フランスの国債不安は、欧州の通貨の中で明暗を分けました。
・ユーロ:AM-30,722枚・LM-4,996枚の売り、ユーロドルは約-1.4%
・ポンド:LM+7,826枚の買い、ユーロポンドは約-1.1%
・フラン:LM+2,645枚の買い、ユーロフランは約-1.4%
対ドルではポンドは小幅安、フランはほぼ横ばいでしたが、対ユーロではしっかり上がっています。
短期勢はユーロを売り、同じ欧州のポンドとフランを買う形で、フランスの不安から距離を取った印象ですね。
ただポンドは中長期勢が売りを足していて、10/1には英30年債の利回りも6%を超えました。
財政の不安はフランスだけの話ではないので、ポンド買いが続くかはまだ未知数ですね。
2. ドル指数は18カ月ぶり高値だけどDXYの短期勢は小動き
10/5のドル指数は102.50を超え、2025年4月以来の高値をつけました。
ドル指数の約6割はユーロなので、ユーロが売られればそれだけで指数は上がります。
実際、DXY先物の買い越しの増え方は、短期勢が503枚、中長期勢が1,089枚と小幅です。
その一方でドルの反対側の通貨では大きなショートが積まれていました。
・ユーロ:AMのショートが+29,818枚
・豪ドル:AMのショートが+24,397枚
・カナダドル:LMのショートが+7,082枚
要するに、DXYの上昇は他通貨の売りによる側面も大きいってことです。
ユーロ売りが一服すればDXYも戻りやすくなります。
指数の高値をドルの強さとイコールで見ないよう注意が必要ですね。
3. 米仏英の長期金利が高水準、売られなかったのはドルだけ
集計週は、米・仏・英の長期金利が揃って高い水準にありました。
・10/1:仏10年債が4.96%と2002年以来、英30年債は6%を超えて1998年以来の高さ
・10/1:米10年債も一時5.34%と24年ぶりの高さ、NY時間に米国債が買い戻され5.24%付近へ
・10/2:仏独10年債の利回り差が2011年以来の広さ
その中で中長期勢は、ドルが+1,089枚の小幅な買いで、ユーロは-30,722枚、ポンドは-16,898枚の売り。
同じ金利高の中で売られなかったのはドルだけでした。
フランスや英国は、財政への不安から国債が売られて金利が上がった形。
それに対して米国債は、10/1のNY時間に欧州の不安からの逃げ場として買い戻されています。
なんだかんだ言っても、やっぱり米国債は他の国債とは違うんです。
金利が上がっても理由が財政不安なら通貨の買い材料にはなりません。
フランスと英国の予算の行方が見えるまでは、金利の上昇と通貨高の相関が崩れやすい点は要注意ですね。
最後に一言
今週のCOTを一言でまとめると、「中長期勢がユーロや豪ドルを売り、円の買い越しを増やした週」です。
・大きな売り(前週比):ユーロ-30,722枚、豪ドル-28,229枚、ポンド-16,898枚
・小さな売り(前週比):カナダドル-8,225枚、フラン-968枚
・買い(前週比):円+16,161枚、ドル指数+1,089枚
フランスの国債不安でドル指数が18カ月ぶりの高値をつけた週に、中長期勢がドル以外で買いを足したのは円だけでした。
次回のCOTでユーロのAMが18万枚を割り込み、豪ドルのAMも-11万枚を割り込んでいれば、中長期勢の売りが続いていると言えそうです。
逆にユーロのAMが20万枚を回復するのが先なら、今週のユーロ売りは一時的だった可能性が高まります。
そして円の買い越しが10月末の日銀まで増え続けるのかも、見ておきたいところ。
次回のCOTの動向も楽しみですね。
⚠️ 注意事項
- COTレポートは火曜日時点のデータが米国東部時間の金曜午後(日本時間土曜早朝)に公開されます。公開時点で3日、実際にトレードに反映できるのは翌週月曜日になるため、実質的に約1週間の遅延がある点に注意が必要です
- ポジションデータは方向のバイアスを示すものであり、エントリータイミングの判断には価格分析との併用が必要です
- 極端なポジションは「逆張りシグナル」として機能することがありますが、トレンドが継続する限りは順張り方向が有利です
- 円換算額は記事執筆時点の為替レート(EURJPY 177.30、GBPJPY 209.51、AUDJPY 110.57、CADJPY 111.01、CHFJPY 190.65)に基づく概算値です

























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