COTレポート分析 2026年11月3日週
  • COT

COTレポート分析 2026年11月3日週

FX侍です、こんにちは。

もう気づいたら11月。
今年も残り2ヶ月を切りましたよ。

どうりで子供たちがクリスマスプレゼントの話をし始めるわけだ…(*´Д`*)

長男は10歳になりましたが、サンタの存在をどう考えてるのか。

気になるけど、なかなか聞けないもどかしさがあります笑

 

さて本題へ参りましょうか。

今回のCOTは11/3(火)が締め日で、ちょうど米中間選挙の投票日。
BOC・FOMC・ECB・BOJ・RBAと続いた中銀会合をすべて通過した持ち高が出てきました。

その中で注目すべきは豪ドルの変化。

中長期勢は豪ドルの売り越しを、今の形の統計が始まった2006年以来の最大まで広げています。

集計後にも選挙、AI関連株の急落、米雇用統計と大きな材料が続いたので、次回の注目点も多い週ですね。

 

COTに関する基礎知識は、以下の解説記事をご覧くださいませ。

では今週のCOT詳細分析へレッツゴー。

 

今週のCOTハイライト

今回のCOTは11月3日(火)時点のデータ。

ドル指数は週を通じて約-0.4%とパッとしない展開。
その中でフランは対ドルで約1.1%上がり、豪ドルと円は約0.3%の下落。

中長期勢のユーロ買い越しは2019年10月以来の低水準まで縮小し、カナダドルは買い越しに転じ、豪ドルは売り越しを広げています。

COT集計期間内で重なっていた材料はこんな感じ。

今回は材料多めです笑

・10/28-30 BOCは利上げ、FOMC・ECB・日銀は据え置き
・10/30 仏7-9月期GDPは前期比-0.1%、ユーロ圏全体は+0.4%
・10/30 インテル株の急落などでナスダックは-2.86%
・11/1 カーニー首相とトランプ大統領が電話会談、米加の貿易協議が前進
・11/2 カタールが仲介する米国とイランの和平協議への期待で原油は7%超の急落
・11/3 RBAは6対3で4.85%へ利上げ、追加利上げへの言及は削除
・11/4 米中間選挙で民主党が上下両院の多数派に(※)
・11/5 BOEは8対1で4.00%へ利上げ(※)
・11/5 AI関連株の急落でナスダックは-5.52%(※)
・11/6 雇用統計は米国+16.5万人、カナダ-4,700人と明暗くっきり(※)
(※は今回のCOT集計後の出来事です)

中長期勢の売買と重なった材料は、ユーロはフランスの景気の弱さ、CADはBOCの利上げと貿易協議の前進、豪ドルが先行きを示さなかったRBA。

繰り返しになりますが、米中間選挙の結果を受けた建玉変化は来週までお預けです。

特に注目すべき3点

今週、特に大きく動いたのは以下の3通貨です。

1. EUR(ユーロ):AMが-28,324枚の大幅な売りで、買い越しは2019年10月以来の低水準
2. CAD(カナダドル):AMが+17,778枚の買いで、5月以来の買い越しに転換
3. AUD(豪ドル):AMが-5,543枚の売りで、売り越しは2006年の統計開始以来の最大

推移をまとめた表がこちらです。

通貨 Asset Manager 前週比 Lev Money 前週比 注目度
EUR 144,925 -28,324 -78,559 -6,985 ⭐⭐⭐
GBP -121,163 +7,730 26,663 +9,468 ⭐⭐
JPY 79,387 -11,804 -14,817 -187 ⭐⭐
CAD 16,453 +17,778 -86,302 +10,445 ⭐⭐⭐
AUD -130,780 -5,543 50,106 +1,692 ⭐⭐⭐
CHF -20,853 +4,214 -16,845 +657 ⭐⭐
DXY 16,820 +107 3,311 +153 ⭐

Asset Manager = 年金基金や保険会社などの機関投資家。中長期のトレンドを反映しやすい。
Leveraged Money = ヘッジファンドなどの投機筋。短期的な値動きへの反応が早い。

 

先週比のポジション変化のグラフがこちらです。

▼カーソルを乗せると数値が表示されます

 

🗺 ヒートマップで見る直近の流れ

直近の変化がわかりやすいヒートマップがこちらです。

ヒートマップから読み取れるポイント

🔴 赤が目立つ通貨(ポジション縮小・売り方向)
・EUR Asset Mgr:前週比-28,324枚で買い越しは144,925枚へ。2019年10月以来の低水準
・JPY Asset Mgr:前週比-11,804枚で買い越しは79,387枚へ。52週最高から縮小
・EUR Lev Money:前週比-6,985枚で売り越しは-78,559枚へ。6週続けての売り
・AUD Asset Mgr:前週比-5,543枚で売り越しは-130,780枚へ。2006年以来の最大

🟢 緑が目立つ通貨(ポジション拡大・買い方向)
・CAD Asset Mgr:前週比+17,778枚で16,453枚の買い越しへ。5/19以来の買い越し
・CAD Lev Money:前週比+10,445枚で売り越しは-86,302枚へ。6週続いた売りがストップ
・GBP Lev Money:前週比+9,468枚で買い越しは26,663枚へ。9/8以来の水準
・GBP Asset Mgr:前週比+7,730枚で売り越しは-121,163枚へ。3週続けての買い
・CHF Asset Mgr:前週比+4,214枚で売り越しは-20,853枚へ。2024年10月以来の水準まで縮小

📌 注意すべきパターン
・EUR:ユーロドルがほぼ横ばいの中で、AM・LMとも売り
・AUD:AMは-5,543枚の売り、LMは+1,692枚の小幅な買いで逆向き
・JPY:LMの-187枚は、ロングとショートをほぼ同じだけ増やした差し引き

 

🔍 通貨別の詳細分析

ここまで全体を俯瞰して見たので、次は各通貨のポジションを見ていきましょう。

EUR(ユーロ)⭐⭐⭐ 中長期勢の買い越しは2019年10月以来の低水準

AMの現在ポジションは144,925枚(約3兆1,990億円)の買い越し。
前週比-28,324枚(約6,252億円)の大幅な売りで、3週続けての売りです。

LMは-78,559枚(約1兆7,341億円)の売り越しで、前週比-6,985枚(約1,542億円)の売り。
6週続けての売りで、2020年3月以来の売り越し規模です。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
10/6 189,881 -30,722 0% -44,261 -4,996 17%
10/13 199,918 +10,037 4% -68,001 -23,740 0%
10/20 190,421 -9,497 0% -68,840 -839 0%
10/27 173,249 -17,172 0% -71,574 -2,734 0%
11/3 144,925 -28,324 0% -78,559 -6,985 0%

AMは前回の目安だった16万枚を割り込みました。

建玉変化はこんな感じ。

・中長期勢:ロングを-9,745枚減らし、ショートを+18,579枚増やす
・短期勢:ロングを-5,808枚減らし、ショートを+1,177枚増やす

主役は今週も中長期勢の新しいショート。

ユーロドルは集計週に+0.16%とほぼ横ばいで、その中で両者とも売っています。

ただユーロは対フランで約0.9%、対ポンドでも約0.3%下げており、ユーロ自体が弱かったと言えますね。

 

ユーロ圏では10/29にECBがあり、その後もフランスの弱い数字が続きました。

・10/29:ECBは預金金利2.50%で据え置き、利上げも議論→会見でユーロは反発
・10/29:ラガルド総裁が任期満了を待たずに2027年2月7日の退任を発表
・10/30:仏7-9月期GDPは前期比-0.1%(予想+0.1%)、ユーロ圏全体は+0.4%
・11/2:製造業PMIはユーロ圏52.7、仏49.5・伊49.4は50割れ

ECBは12月の利上げに含みを残し、ユーロドルは一時約1年5カ月ぶりの安値まで下落。

会見では利上げ議論もあったことが明らかになり、それを材料に反発しました。

それでも中長期勢はECBを挟んだこの週にショートを積み増し。

ユーロ圏全体の景気は底堅くても、フランスは成長も製造業も弱く、仏大統領選を前にECBのトップ人事も動き出しました。

中長期勢の売りの背景は、ECBの利上げの含みよりフランスの弱さに注目しているんでしょうか?

集計後の11/4にはユーロ圏の10月の物価が前年比+4.0%へ加速。
この加速の中で中長期勢がショートを減らすのかが次回の見どころですね。

📌 ポイント:EURはAMが-28,324枚の売りで144,925枚となり、前回の目安の16万枚を割り込みました。中身は新しいショート+18,579枚が中心で、LMの売り越しも2020年3月以来の規模。ユーロドルが横ばいの中でも、ユーロはフランやポンドに対して下げています。AMが13万枚を割り込めば中長期勢のユーロ離れがもう一段進み、逆に16万枚を回復すれば今回の売りは一服したことに。12月のECBまでに出る物価の数字が焦点ですね。

 

GBP(ポンド)⭐⭐ BOEを前に両者ともショートを減らす

AMの現在ポジションは-121,163枚(約1兆6,020億円)の売り越し。
前週比+7,730枚(約1,022億円)の買いで、3週続けての買いです。

LMは26,663枚(約3,525億円)の買い越しで、前週比+9,468枚(約1,252億円)の買い。
買い越しは9/8以来の水準です。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
10/6 -145,442 -16,898 11% 12,432 +7,826 28%
10/13 -145,735 -293 12% 10,313 -2,119 24%
10/20 -134,621 +11,114 24% 24,104 +13,791 52%
10/27 -128,893 +5,728 31% 17,195 -6,909 38%
11/3 -121,163 +7,730 39% 26,663 +9,468 57%

LMは前回の記事で挙げた2.5万枚を回復し、前週の売りを打ち消しました。

建玉変化はこんな感じ。

・中長期勢:ロングを+858枚増やし、ショートを-6,872枚減らす
・短期勢:ロングを+4,000枚増やし、ショートを-5,468枚減らす

ポンドドルは集計週に約0.5%上昇で、両者とも値動きと同じ向きです。

 

ポンドの材料はBOEを前にした利上げの見方が中心でした。

・10/28:秋の予算は穏当な内容として英10年金利もポンドも反応は小さめ
・11/2:製造業PMIは52.8で5月以来の高さ

BOEの利上げをほぼ織り込んだまま会合を迎える中で、両者ともショートを減らしています。

そして集計後の11/5、BOEは予想通り4.00%へ利上げ。
8人が0.25%、1人が0.50%の利上げを支持しました。

さらにBOEは、2027年半ばの物価上昇率が5%前後まで高まると予測しており、これは追加利上げの可能性に繋がります。

そこで気になるのが、中長期勢にまだ12万枚を超える売り越しが残っていること。

3週続けて買い戻しが進んでいますが、追加利上げへの期待が強まればショートを減らす動きがポンド買いを後押しするかもしれません。

次回のCOTでは、BOEの利上げを受けて中長期勢の買い戻しが続いたかに注目したいですね。

📌 ポイント:GBPはLMが+9,468枚の買いで26,663枚となり、前回の目安の2.5万枚を回復しました。AMも+7,730枚の買いで、どちらもショートの削減が中心。BOEの利上げを前に両者とも売りを減らして会合を迎えた形です。LMが3万枚を超えれば短期勢のポンド買いが一段と進み、逆に2万枚を割り込めば利上げの後に買いが続かなかったことに。利上げを終えたBOEが次の一手をどう示すかがカギですね。

 

JPY(円)⭐⭐ 日銀会合の週に中長期勢は円ロングを削減

AMの現在ポジションは79,387枚(約9,923億円)の買い越し。
前週比-11,804枚(約1,476億円)の大幅な売りで、前週の買いをほぼ打ち消しました。

LMは-14,817枚(約1,852億円)の売り越しで、前週比-187枚(約23億円)のほぼ横ばい。
2週続いた買いが止まった形です。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
10/6 67,795 +16,161 90% -25,043 -10,882 65%
10/13 65,819 -1,976 88% -33,673 -8,630 59%
10/20 79,103 +13,284 96% -22,890 +10,783 67%
10/27 91,191 +12,088 100% -14,630 +8,260 73%
11/3 79,387 -11,804 93% -14,817 -187 73%

AMは先週の目安にした8万枚をわずかに割り込みました。

建玉変化はこんな感じ。

・中長期勢:ロングを-10,170枚減らし、ショートを+1,634枚増やす
・短期勢:ロングを+5,693枚、ショートを+5,880枚と両方増やす

中長期勢の売りはロングを減らしたのが中心です。
短期勢は両方をほぼ同じだけ増やし、差し引きの売り越しは187枚増えただけ。

ドル円は集計週に約0.3%上昇の円安で、中長期勢の円売りと同じ向きです。

 

円の材料は10/30の日銀の中で両方向に分かれました。

まず円高方向の材料から。

・10/30:基調的な物価は2%目標とおおむね整合的と日銀が初めて判断
・10/30:高田委員は1.50%への利上げを提案し、採決は8対1
・10/30:保有ETFの売却を2027年1月から年8600億円程度へ加速

物価が2%に届いたと日銀自身が認めた点は、12月の利上げを意識させる材料です。

 

対する円安方向の材料はこちら。

・10/30:政策金利は1.25%で据え置き
・10/30:植田総裁は持続的な達成にはまだ至らないと説明し、12月利上げは約束せず

利上げ時期を示さなかった点は円買いの後退材料で、基調物価が2%に届いても円買いは続かず。

ドル円は会合の前後でほぼ動かず、11/2に原油が7%超の下落で米金利も下がった後も158円付近でウロウロ。

中長期勢はこの会合を挟んだ週に52週最高まで積んだ円買いを一部減らしています。

2%到達を認めても12月を約束しない日銀に、円を買い増す決め手に欠けた印象ですね。

 

COT集計後は値動きが大きくなりました。

・11/4:中間選挙の開票で、ドル円は1円以上(0.6%超)急落した後に158円台へ戻す
・11/5:AI関連株の急落で米国債に資金が移り、ドル円もNY時間に158円台半ばから下げる
・11/6:9月の実質賃金は前年比+2.2%で9カ月連続のプラス

実質賃金の元になる名目の給与は+4.6%と、1997年1月以来の伸びでした。

ドル円は上下に振れながらも、COT締日から約0.3%高い158.4円台で週を終えています。

賃金の伸びは12月利上げを支える材料なので、次回のCOTで円の推移を確かめたいところです。

📌 ポイント:円はAMが-11,804枚の売りで79,387枚となり、前回の目安の8万枚を割り込みました。ロングの削減が中心で、中長期勢は52週最高だった円買いを日銀会合の週に減らしました。LMは-187枚とほぼ動かず、2週続いた買いが止まりました。AMが7万枚を割り込めば中長期勢の円離れが進み、逆に9万枚を回復すれば今回の売りは一時的だったことになります。LMは-1万枚を回復すれば買い越しが視野に入り、-2万枚を割り込めば短期勢の円売りが戻ったことに。12月の日銀に向けて賃金と物価の数字がどう出るかが分かれ目ですね。

 

CAD(カナダドル)⭐⭐⭐ 中長期勢は5月以来の買い越しに転換

AMの現在ポジションは16,453枚(約1,845億円)の買い越し。
前週比+17,778枚(約1,993億円)の大幅な買いで、5/19以来の買い越しに転じました。

LMは-86,302枚(約9,676億円)の売り越しで、前週比+10,445枚(約1,171億円)の大幅な買い戻し。
6週続いた売りが止まりました。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
10/6 -35,806 -8,225 41% -79,625 -9,981 32%
10/13 -30,804 +5,002 44% -88,112 -8,487 20%
10/20 -5,399 +25,405 58% -91,113 -3,001 16%
10/27 -1,325 +4,074 60% -96,747 -5,634 8%
11/3 16,453 +17,778 70% -86,302 +10,445 23%

前回のポイントで挙げたAMのゼロ超えと、LMの-9万枚回復の両方を達成です。

建玉変化はこんな感じ。

・中長期勢:ロングを+8,741枚増やし、ショートを-9,037枚減らす
・短期勢:ロングを+2,910枚増やし、ショートを-7,535枚減らす

中長期勢はロングとショートの両側で買い方向に動きました。
7月には-10万枚を超える売り越しだったので、4カ月で約12.5万枚戻したことになります。

ドルカナダは集計週に約0.2%下落のカナダドル高で、両者の買いと同じ向きです。

 

カナダでは10/28の利上げに続き、総裁と首相の発言が相次ぎました。

・10/28:BOCは2.50%へ利上げ(2023年7月以来)、ドルカナダは翌日に1.40割れ
・11/1:カーニー首相とトランプ大統領が電話会談、数週間で貿易の計画を示すと説明
・11/3:マックレム総裁が議会で「さらなる利上げが必要になる可能性」と発言
・11/3:トランプ大統領は合意は「とても近い」、首相は「まだ終わっていない」

BOCは利上げの後も追加の可能性を残し、対米貿易協議にも前進が見えました。

鉄鋼や自動車の関税の中身はまだ決まっていませんが、中長期勢の買い越し転換はこの2つと重なります。

ただ集計後はカナダドルに逆風が続きました。
11/4に原油は8%超下落し、11/6の10月雇用は-4,700人(予想約+1.4万人)で、失業率も6.7%へ上昇。

ドルカナダはCOT締日から約1.0%上昇しており、買い越しに転じたばかりの中長期勢には逆風です。

BOCの12月の利上げの確率も雇用統計の後に35%へ下がり、転じたばかりの買い越しを中長期勢が守れるかは次回の大きな見どころでしょうね。

📌 ポイント:CADはAMが+17,778枚の買いで16,453枚となり、5/19以来の買い越しに転じました。LMも+10,445枚の買いで、6週続いた売りが止まっています。中長期勢の買いはBOCの利上げと総裁の追加利上げへの言及、米加の貿易協議の前進と重なっています。AMが2.5万枚を超えれば中長期勢のカナダドル買いが本格化し、逆にゼロを割り込めば買い越しは長続きしなかったことになります。弱い雇用と原油安の後も買い越しを保てるかが注目ですね。

 

AUD(豪ドル)⭐⭐⭐ 中長期勢の売り越しは2006年以来の最大

AMの現在ポジションは-130,780枚(約1兆4,228億円)の売り越し。
前週比-5,543枚(約603億円)の売りで、2006年に統計が始まってから最も大きな売り越しです。

LMは50,106枚(約5,451億円)の買い越しで、前週比+1,692枚(約184億円)の買い。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
10/6 -101,428 -28,229 0% 54,133 -6,459 82%
10/13 -115,920 -14,492 0% 50,591 -3,542 78%
10/20 -128,739 -12,819 0% 52,497 +1,906 80%
10/27 -125,237 +3,502 2% 48,414 -4,083 75%
11/3 -130,780 -5,543 0% 50,106 +1,692 77%

AMは前回示した-13万枚を割り込み、前週の買いは一息ついただけでした。

建玉変化はこんな感じ。

・中長期勢:ロングを-2,439枚減らし、ショートを+3,104枚増やす
・短期勢:ロングを+3,042枚、ショートを+1,350枚と両方増やす

豪ドルは集計週に約0.3%下落で、中長期勢は値動きと同じ向きです。

 

オージーの材料はCOT締日当日のRBAでした。

・10/31:中国の政府版製造業PMIは49.3で50割れ、11/2の民間版は52.0
・11/3:RBAは4.85%へ利上げ(2008年以来の高さ)、採決は6対3
・11/3:声明から追加利上げの可能性への言及を削除→豪ドルは約0.4%下落
・11/3:ブロック総裁は「次の動きは分からない」とし、先行きを示さず

今回の利上げは事前に約8割織り込まれており、市場が注目していたのは「次の利上げがあるのか」の一点。

しかしRBAは声明から追加利上げへの言及を削除し、ブロック総裁も次の一手を明言せず。

総裁は原油高ではなく、国内の供給力不足による物価上昇に対応するための利上げだと説明しました。
景気の低迷や失業率の上昇も覚悟する必要があるとのことで、なかなか厳しい話です。

物価を抑える姿勢は強いものの、追加利上げには慎重。

これじゃ素直に豪ドルを買うわけにもいきません。

実際、集計後の11/5〜6には豪ドル売りが加速し、COT締日から約1.9%下落しました。

売り越しを過去最大まで広げた中長期勢に対し、短期勢は5万枚を超える買い越し。

今回の下落を受けて、次回は短期勢のポジションがどう変わるのかも気になるところですね。

📌 ポイント:AUDはAMが-5,543枚の売りで-130,780枚となり、前回の目安の-13万枚を割り込みました。統計が始まった2006年以降で最も大きな売り越しで、中身は新しいショート+3,104枚が中心です。RBAは利上げしたものの採決は6対3に割れ、追加利上げへの言及を消しました。AMが-14万枚を割り込めば中長期勢の売りがもう一段進み、逆に-12万枚を回復すれば売り越しの縮小が始まったことになります。次の利上げの有無を左右する豪州の物価と雇用の数字が注目点ですね。

 

CHF(フラン)⭐⭐ 中長期勢は4週続けてフラン買い

AMの現在ポジションは-20,853枚(約5,033億円)の売り越し。
前週比+4,214枚(約1,017億円)の買いで、売り越しは2024年10月以来の水準まで縮みました。

LMは-16,845枚(約4,066億円)の売り越しで、前週比+657枚(約159億円)のほぼ横ばい。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
10/6 -37,379 -968 68% -11,350 +2,645 24%
10/13 -31,456 +5,923 90% -14,941 -3,591 7%
10/20 -25,535 +5,921 100% -13,607 +1,334 14%
10/27 -25,067 +468 100% -17,502 -3,895 0%
11/3 -20,853 +4,214 100% -16,845 +657 3%

先週のポイントで書いたLMの-2万枚割れ・-1.4万枚回復はどちらも未達。

建玉変化はこんな感じ。

・中長期勢:ロングを+3,630枚増やし、ショートを-584枚減らす
・短期勢:ロングを-980枚、ショートを-1,637枚と両方減らす

今回は中長期勢がロングを増やす形のフラン買い。
フランは集計週にドルに対して約1.1%上がり、取り上げた通貨で最大の上昇でした。

 

スイスの材料は11/3の物価の上振れです。

・11/3:10月のCPIは前年比+1.5%(予想+1.3%)で2023年12月以来の高さ
・11/3:押し上げたのはガソリン・軽油・灯油で、コアは+0.5%と変わらず

COT集計後の11/4にシュレーゲル総裁は物価の広がりはまだ見えないとしつつ、「必要ならためらわず政策を調整する」と発言したものの反応は無し。

4週続いた中長期勢のフラン買いが、対ユーロのフラン高と合わせて次回も続くかに注目ですね。

📌 ポイント:CHFはAMが+4,214枚の買いで-20,853枚となり、売り越しは2024年10月以来の水準まで縮小。中身はロング+3,630枚で、4週続けての買いです。フランは対ドルで約1.1%、対ユーロでも約0.9%上がり、中長期勢の買いと同じ向き。AMが-1.5万枚を回復すれば中長期勢のフラン買いがもう一段進み、逆に-2.5万枚を割り込めば今回の買いは一時的だったことになります。12月のSNBまでに物価の上振れが続くかが見どころですね。

 

DXY(ドルインデックス)⭐ 強い指標が並んでもドル指数は下落

AMの現在ポジションは16,820枚の買い越しで、前週比+107枚のほぼ横ばい。

LMは3,311枚の買い越しで、前週比+153枚のほぼ横ばい。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
10/6 19,096 +1,089 89% 864 +503 75%
10/13 18,164 -932 85% 2,076 +1,212 79%
10/20 17,020 -1,144 81% 3,183 +1,107 82%
10/27 16,713 -307 80% 3,158 -25 82%
11/3 16,820 +107 80% 3,311 +153 83%

先週の目安だったAMは1.6万枚を割らず、1.8万枚にも戻っていません。

建玉変化はこんな感じ。

・中長期勢:ロングを-245枚、ショートを-352枚と小幅に減らす
・短期勢:ロングを+1,770枚、ショートを+1,617枚とほぼ同じだけ増やす

目立った動きがない中、ドル指数は集計週に約0.4%下落しました。

 

この週はアメリカの強い指標と原油の急落がぶつかりましたね。

・10/28:FOMCは据え置き、10対2で2人が利上げを主張→会見でドルは小幅安
・10/29:7-9月期GDPは年率+3.4%(予想3.2%)、9月PCEは前年比+3.6%
・11/2:ISM製造業は55.5(予想54.5)、仕入価格も70超
・11/3:JOLTSの求人は752.3万件と4カ月ぶりの高水準

強い指標が続いても金利の上昇やドル高にはつながりませんでした。

 

集計後はドルの向きが何度も変わっています。

・11/4:中間選挙は民主党が上下両院で多数派に→ドル全面安
・11/4:米財務省が長期債を含む国債の発行を減らす余地を示す
・11/5:データセンター建設への逆風などでAI関連株が急落→米国債に資金流入で金利低下
・11/6:10月の雇用者数は+16.5万人(予想約6.5万人)、失業率は4.1%→ドルは反発

ドル指数は11/4に約0.4%下げた後、雇用統計を受けて戻してCOT締日から約0.4%上昇です。
FRBの12月の利上げの確率は雇用統計の後も約8割。

ドルが上下に振れたこの1週間でした。

中間選挙というビッグイベントを経て、止まっていた建玉がどちらかに動き出すのか次回の注目です。

📌 ポイント:DXYはAMが+107枚で16,820枚、LMが+153枚で3,311枚と、どちらもほぼ動いていません。強い指標が並んでも米金利は下がり、ドル指数は約0.4%下げました。集計後は選挙でのドル安と雇用統計でのドル高が続き、方向は定まっていません。AMが1.6万枚を割り込めば中長期勢のドル買いがさらに細り、逆に1.8万枚を回復すれば縮小は一服したことになります。FRBの12月の利上げの確率がどこまで上がるかが鍵を握りそうですね。

 

💡 今週の注目テーマ

全体的にCOTレポートの分析を通じて、FX侍が今週注目するテーマがこちらです。

1. 同じ利上げでも、カナダドルは買い越し・豪ドルは売り越し最大

この1週間でBOCとRBAはどちらも利上げしました。

それでも中長期勢はカナダドルを買い越しに戻し、豪ドルには売りを足しています。

その差の背景は、次の利上げへの姿勢でしょう。

・BOC:総裁が11/3の議会でさらなる利上げの可能性に言及
・RBA:6対3に割れ、声明から追加利上げへの言及を削除

今回の集計では会合の前後の比較はできませんが、中長期勢の向きはこの方向性の違いと重なっています。

利上げした通貨が素直に買われるとは限らないということです。

次のBOCは12/9。
物価と雇用の数字を経ても、CADの買い越しと豪ドルの売り越しが続くのかが次の見どころでしょうね。

2. ユーロドルは横ばいでも、ユーロフランは約0.9%下落

今週のユーロの売りは、ユーロドルだけを見ていると分かりにくいものでした。

集計週のユーロドルは+0.16%とほぼ横ばい。
一方でユーロフランは約0.9%、ユーロポンドも約0.3%下落。

ドルが原油安と金利の低下で売られた分、ユーロドルではユーロの弱さが隠れた形です。

中長期勢はそのユーロを大きく売り、フランを4週続けて買っています。

フランスの景気の弱さに加え、ECBのトップ人事と仏大統領選の駆け引きも、ユーロの注目材料になっているのかもしれません。

ユーロの弱さを判断するなら、当面は対ドルより対フランの値動きの方が分かりやすいでしょうね。

3. COT締日は中間選挙の投票日、集計後は豪ドルとカナダドルが下落

今回のCOTは米中間選挙の投票日の数字。

集計後は民主党の両院での勝利、AI関連株の急落、強い米雇用統計と材料が続きました。

その中で大きく下げたのが豪ドルとカナダドルです。

・豪ドル:中長期勢が売り越しを広げた直後に約1.9%下落
・カナダドル:中長期勢が買い越しに転じた直後に約1.0%下落

同じ週に組まれた持ち高でも、豪ドルの売りには値動きが味方し、CADの買いには逆風が吹きました。

CADは11/6の弱い雇用統計という自国材料も重なっていて、選挙結果だけで動いたわけじゃありません。

次回のCOTで中長期勢が豪ドルの売りをさらに足すのか、CADの買い越しを守るのかが、この1週間の値動きへの答えになりそうですね。

 

最後に一言

今週のCOTでは、中銀ラッシュを通過して中長期勢に大きな動きがありました。

・ユーロ買い越しは2019年10月以来の低水準
・豪ドルの売り越しは2006年の統計開始以来の最大
・カナダドルは5月以来の買い越しに転換

そして次回のCOTは11/10(火)時点の数字。

中間選挙で民主党が上下両院を握ってドルが売られ、AI関連株の急落を挟んで、強い雇用統計でドルが買い戻されるまでの1週間がすべて入ります。

その激動の中で、中長期勢の流れが維持されるのか注目でしょう。

選挙でドルの向きが定まらなくなった分、通貨ごとの材料の差が持ち高にそのまま出てきそうな気がします。

次回のCOTもお楽しみに(・∀・)

 

⚠️ 注意事項

  • COTレポートは火曜日時点のデータが米国東部時間の金曜午後(日本時間土曜早朝)に公開されます。公開時点で3日、実際にトレードに反映できるのは翌週月曜日になるため、実質的に約1週間の遅延がある点に注意が必要です
  • ポジションデータは方向のバイアスを示すものであり、エントリータイミングの判断には価格分析との併用が必要です
  • 極端なポジションは「逆張りシグナル」として機能することがありますが、トレンドが継続する限りは順張り方向が有利です
  • 円換算額は記事執筆時点の為替レート(EURJPY 176.59、GBPJPY 211.55、AUDJPY 108.79、CADJPY 112.12、CHFJPY 193.10)に基づく概算値です

同じカテゴリ内のオススメ記事

  1. COTレポート分析 2026年10月6日週
  2. COTレポート分析 2026年9月8日週
  3. COTレポート分析 2026年5月26日週
  4. COTレポート分析 2026年9月15日週
  5. COTレポート分析 2026年2月24日週
  6. COTレポート分析 2026年8月11日週

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP