COTレポート分析 2026年9月15日週
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COTレポート分析 2026年9月15日週

FX侍です、こんにちは。

今日からシルバーウィークで5連休!という方も多いのでは?

私の予定はというと…
子供たちの無限体力に付き合わされて終わりそうです笑

あ、踊る大捜査線の映画が見たいらしいので、見に行かねば…

 

さて本題へ。

今回のCOTはFOMCと日銀の直前の数字。

日米の利上げを前にした大口の立ち回りが記録されています。

しかも…
COTの数字を見ながら、答え合わせまでできちゃうんですよ笑

 

COTに関する基礎知識は、以下の解説記事をご覧くださいませ。

では今週の分析へ参りましょう。

 

今週のCOTハイライト

今回のCOTは9月15日(火)時点のデータ。

アメリカのインフレ指標と原油高でドル高が進んだ週ですが、短期勢の動きはその逆でした。

円のLMは売り越しから買い越しへ、DXYのLMは買い越しから売り越しへ、同じ週に向きが入れ替わってます。

COT集計期間内で重なっていた材料はこんな感じ。

・9/10 米8月PPIが前年比+5.4%へ加速、Brentは107ドル台まで急伸
・9/10 ECBが預金ファシリティを2.50%へ利上げ、ユーロはほぼ無反応
・9/11 米8月CPIはコアが予想を上回り、FOMCの利上げ確率は約85%へ
・9/11 サウジの東西パイプラインがドローン攻撃を受けて停止
・9/15 ヤンブー港で原油の積み込みが停止、米10年は一時5%台へ
・9/16 FOMCが0.25%利上げ、年内もう1回の利上げを示唆(※)
・9/18 日銀が1.25%へ利上げも、7対2の割れで円は売られる(※)
(※は今回のCOT集計後の出来事です)

このうち建玉を最も動かしたのは、今回のCOT後に控えていた日米の利上げでしょうね。

基準日の時点でFedの利上げ確率は約92%、日銀もほぼ確実と見られていました。

どちらも利上げが濃厚な中で、短期勢は「円高・ドル安」に大きく張った形です。

特に注目すべき3点

今週、特に大きく動いたのは以下の3通貨です。

1. JPY(円):LMが+72,268枚の買いで、2025年7月以来の買い越しへ
2. DXY(ドルインデックス):LMが-11,095枚の売りで、7/28以来の売り越しへ
3. GBP(ポンド):AMが+16,653枚、LMが-15,749枚で、ほぼ同じ量が逆向き

推移をまとめた表がこちらです。

通貨 Asset Manager 前週比 Lev Money 前週比 注目度
EUR 251,698 +1,020 -28,156 +5,129
GBP -89,211 +16,653 18,878 -15,749 ⭐⭐⭐
JPY 53,845 +54,415 23,170 +72,268 ⭐⭐⭐
CAD -9,386 +20,622 -39,022 +16,426 ⭐⭐
AUD -46,396 -6,197 61,135 +11,356 ⭐⭐
CHF -36,121 -444 -14,964 -1,524 ⭐⭐
DXY 15,802 -542 -4,909 -11,095 ⭐⭐⭐

Asset Manager = 年金基金や保険会社などの機関投資家。中長期のトレンドを反映しやすい。
Leveraged Money = ヘッジファンドなどの投機筋。短期的な値動きへの反応が早い。

 

先週比のポジション変化のグラフがこちらです。

▼カーソルを乗せると数値が表示されます

 

🗺 ヒートマップで見る直近の流れ

直近の変化がわかりやすいヒートマップがこちらです。

ヒートマップから読み取れるポイント

🟢 緑が目立つ通貨(ポジション拡大・買い方向)
・JPY Lev Money:前週比+72,268枚で、23,170枚の買い越しへ。今週7通貨で最大の変化
・JPY Asset Mgr:前週比+54,415枚で、53,845枚の買い越しへ。3/10以来の買い越し
・CAD Asset Mgr:前週比+20,622枚で、売り越しは-9,386枚へ。5週続けての買い戻し
・GBP Asset Mgr:前週比+16,653枚で、売り越しは-89,211枚へ。4/21以来の薄さ
・CAD Lev Money:前週比+16,426枚で、売り越しは-39,022枚へ。7週続けての買い戻し

🔴 赤が目立つ通貨(ポジション縮小・売り方向)
・GBP Lev Money:前週比-15,749枚で、買い越しは18,878枚へ。3週続けての売り
・DXY Lev Money:前週比-11,095枚で、-4,909枚の売り越しへ。7/28以来の売り越し
・AUD Asset Mgr:前週比-6,197枚で、売り越しは-46,396枚へ。2週続けての売り直し

📌 注意すべきパターン
・GBP:AMが+16,653枚の買い、LMが-15,749枚の売り。ほぼ同じ量で真逆
・AUD:AMが-6,197枚の売り、LMが+11,356枚の買い。こちらも向きが割れた形
・CHF:LMの売り越しは52週レンジの0%で、2025年4月以来の厚さ

 

🔍 通貨別の詳細分析

ここまで全体を俯瞰して見たので、次は各通貨のポジションを見ていきましょう。

EUR(ユーロ)⭐ 利上げの週にユーロ安、それでも短期勢は売り越し縮小

AMの現在ポジションは251,698枚(約5兆6,682億円)の買い越し。
前週比+1,020枚(約230億円)の小幅な買いで、ほぼ動いていません。

LMは-28,156枚(約6,341億円)の売り越しで、前週比+5,129枚(約1,155億円)の買い方向
5週続けて売り越し幅を縮めています。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/18 237,426 +12,037 14% -57,716 +2,884 6%
8/25 261,426 +24,000 25% -38,359 +19,357 22%
9/1 263,253 +1,827 26% -38,173 +186 22%
9/8 250,678 -12,575 20% -33,285 +4,888 26%
9/15 251,698 +1,020 21% -28,156 +5,129 31%

前回の記事で注目した26万枚を回復するでもなく、24万枚を割り込むでもなく、中長期勢は様子見って感じ。

ただ短期勢の中身を見るとちょっと面白いです。

ロングは+8,452枚増えましたがショートも+3,323枚増加。
差し引きすると+5,129枚の買い方向です。

一方的にユーロ買いへ傾いたわけじゃありません。

この週は9/10にECBが0.25%の利上げ、9/14にはカザークス理事が追加利上げの必要性に言及してます。

ただしユーロドルは集計期間中に約0.7%下落。

ECBの利上げにも関わらず、米インフレ指標を受けたドル買いなどに押された印象。

そんな中でも短期勢のロングは増えています。

次回のCOTでもこの買い増しが続くのか。
それとも上がらないユーロを見て再び売りが増えてくるのか。

ここは次週チェックしておきたいところですね。

📌 ポイント:EURはAMが+1,020枚で251,698枚とほぼ横ばい、26万枚にも24万枚にも届いていません。LMは+5,129枚で、5週続けて売り持ちを削りました。9/10のECB利上げにも関わらず、ユーロドルは集計週に約-0.7%と下げており、LMは値動きに逆らって買った形。AMが26万枚を回復すれば8月の買いが再開、逆に24万枚を割り込めば8月の買い戻しが行き過ぎだったことになります。市場が追加利上げを織り込む中、ECBがそれにどこまで応えるかが分かれ目ですね。

 

GBP(ポンド)⭐⭐⭐ 中長期勢と短期勢が真逆に1.6万枚

AMの現在ポジションは-89,211枚(約1兆1,717億円)の売り越し。
前週比+16,653枚(約2,187億円)の大幅な買い戻しで、売り越しは4/21以来の薄さです。

LMは18,878枚(約2,479億円)の買い越しで、前週比-15,749枚(約2,068億円)の大幅な売り
3週続けての売りで、買い越しは7/7以来の低さまで減りました。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/18 -117,240 +2,623 34% 42,877 +2,207 99%
8/25 -104,491 +12,749 46% 47,909 +5,032 100%
9/1 -107,333 -2,842 43% 43,167 -4,742 90%
9/8 -105,864 +1,469 45% 34,627 -8,540 73%
9/15 -89,211 +16,653 60% 18,878 -15,749 41%

先週「LM3万枚割れ」と「AM-9.5万枚回復」という2つのシナリオを挙げましたが、両方とも実現ですね笑

しかも中身を見るとかなり対照的。

中長期勢はショートを-14,934枚減らし、ロングも+1,719枚増加。
短期勢はロングを-5,345枚減らした上に、ショートを+10,404枚増やしています。

つまり今回はAMが売り持ちをかなり減らす一方、LMは売り方向へしっかり傾いた週でしたね。

材料も強弱が分かれています。

・9/11:7月GDPが前月比+0.4%で、横ばい予想を大きく上回る
・9/15:8月の給与所得者が-2.6万人で、予想の-0.5万人より大きく減少

週前半には強いGDPが出た一方で集計最終日には弱い雇用統計。

さらにドル高も重なって集計週のポンドドルは約-0.5%下落しました。

値動きと同じ方向へ大きくポジションを動かしていたのは今回は短期勢のLM。
一方のAMはポンドが下がる中で売り越しを一気に縮小しています。

この食い違いはちょっと気になりますね。

集計後の9/17にはBOEが政策金利を据え置きましたが、9人中3人は0.25%の利上げを主張。

次回はAMの買い戻しが続くのか、LMの売りがさらに強まるのか注目です。

📌 ポイント:GBPはAMが+16,653枚の買い戻しで-89,211枚、LMが-15,749枚の売りで18,878枚となり、ほぼ同じ量が逆向きに動きました。前回の2つの閾値(LMの3万枚割れ・AMの-9.5万枚回復)は、どちらも実現しています。9/11の強いGDPと9/15の弱い雇用という、向きの違う材料が同じ週に出た結果です。LMが1.5万枚を割り込めば8月に積んだ買い越しはほぼ消え、逆にAMが-8.5万枚を回復すれば中長期勢の買い戻しがもう一段進みます。3人が利上げを主張したBOEを、次回どちらの勢力が材料視するかが見どころですね。

 

JPY(円)⭐⭐⭐ 短期勢が14カ月ぶりの円買い越し

AMの現在ポジションは53,845枚(約6,731億円)の買い越し。
前週比+54,415枚(約6,802億円)の大幅な買いで、3/10以来の買い越しに転じました。

LMは23,170枚(約2,896億円)の買い越しで、前週比+72,268枚(約9,034億円)の大幅な買い

2025年7月以来、14カ月ぶりの買い越しです。
52週レンジでも最上端まで来ました。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/18 -25,743 +508 34% -67,971 -14,901 53%
8/25 -20,116 +5,627 37% -77,042 -9,071 43%
9/1 -24,521 -4,405 35% -102,188 -25,146 15%
9/8 -570 +23,951 49% -49,098 +53,090 74%
9/15 53,845 +54,415 81% 23,170 +72,268 100%

前回「LMが-3万枚を回復すれば売り越しはほぼ解消」と書いたラインを一気に飛び越えました笑

9/1の-102,188枚からわずか2週で約12.5万枚の買い。
10万枚を超えていた円売りがもう23,170枚の円買い越しです。

しかも中身はショートの手仕舞いだけじゃありません。

・短期勢:ショートを-43,726枚畳み、ロングを+28,542枚積む
・中長期勢:ショートを-13,118枚畳み、ロングを+41,297枚積む

ここは両者で少し中身が違います。

短期勢はショートの手仕舞いの方が大きい一方、中長期勢はロング増加がショート削減の3倍以上。

AMは売りを逃がしただけではなく、新たな円ロングもかなり増やしています。

 

ただここで気になるのが値動きです。

9/8から9/15の終値で見るとドル円は約+0.7%。
COTではこれだけ円買いが増えたのに、対ドルではむしろ円安でした。

一方でオージー円は約-0.8%、フラン円は約-0.7%と、クロス円では円高。

ドルに対しては売られても、ドル以外の通貨に対しては円が買われた週だったんです。

円買いを意識させる材料はいくつもありました。

・9/8:ベッセント財務長官が「今や私が胴元だ」と発言し、円売りに賭ける市場参加者をけん制
・9/10:増審議委員が「世界中がインフレ懸念の利上げモード」とさらなる利上げの必要性を主張
・9/11:8月の企業物価が前年比+7.6%と予想を上回り、円建て輸入物価も+24.8%

 
一方でドル側からは米金利上昇という、かなり強い円安材料の影響も。

・9/11:米CPIを受けて9月FOMCの0.25%利上げを市場が約85%織り込む
・9/15:米10年債利回りが一時5.04%まで上昇し、2007年以来の高水準

それでもドル円は週の大半を155円未満で推移し、155円台に乗せたのは集計最終日の9/15。

日銀の9月利上げがほぼ織り込まれた所にベッセント発言まで重なって、円ショートを持ち続けにくい週だった印象ですね。

 

しかしCOT集計後の9/18、日銀は1.25%への利上げを7対2で決定。

利上げ自体は予想通りでしたが2人反対に加え、今後の追加利上げについて強いメッセージが出なかったと受け止められ、円は逆に売られました。

ドル円は一時158.05円まで上昇しています。

(その後レートチェック報道などもあり156円台後半まで下げてますが)

短期勢は14カ月ぶり、中長期勢も3月以来の買い越しまで一気に傾いた直後のドル円の上昇。

この円安を受けても買い越しが残るのか、また円売りへ巻き戻されるのか。

次回のCOTではここが一番の注目ポイントですね。

📌 ポイント:円はLMが+72,268枚の買いで23,170枚となり、2025年7月以来の買い越しへ転じました。AMも+54,415枚で3/10以来の買い越しと、中長期勢と短期勢が揃って円を買う側に回っています。ドル円はほぼ横ばいだったので、ドルに対しては値動きに逆らった買いです。LMが4万枚を超えればFOMCと日銀をまたいでも円の買い越しが拡大、逆に1万枚を割り込めば買い越しが崩れ始めたことになります。安値圏から反発が続くドル円に、この買い越しがどこまで耐えられるかが分岐点ですね。

 

CAD(カナダドル)⭐⭐ カナダドル安の中で買い戻しが続く

AMの現在ポジションは-9,386枚(約1,052億円)の売り越し。
前週比+20,622枚(約2,312億円)の大幅な買い方向で、売り越し幅は5週連続で縮小しました。

LMは-39,022枚(約4,375億円)の売り越しで、前週比+16,426枚(約1,842億円)の買い戻し
こちらも売り越し幅の縮小が続いています。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/18 -89,495 +15,050 11% -88,897 +3,108 19%
8/25 -58,943 +30,552 28% -72,092 +16,805 43%
9/1 -49,544 +9,399 33% -68,750 +3,342 48%
9/8 -30,008 +19,536 44% -55,448 +13,302 66%
9/15 -9,386 +20,622 56% -39,022 +16,426 90%

前回の目安にしたAMの-2万枚を一気に回復し、売り越しは5/19以来の薄さになりました。

中身を見るとAMとLMでは少し事情が異なります。

中長期勢はロングを+15,509枚増やし、ショートも-5,113枚削減。
今回は新たな買いの方が大きいです。

一方の短期勢はショートを-15,510枚畳んだのが中心で、ロング増加は+916枚にとどまりました。

つまりどちらもネットでは買い方向ですが、AMはロング増・LMはショートの手仕舞いが中心ですね。

 

9/14に発表された8月CPIは前年比+3.0%。

市場予想通りでしたがガソリン価格は前年比+22.8%と高く、中東情勢と原油高の影響が強い。

ただ為替は逆方向です。

9/8から9/15までのドルカナダは約+1.0%。
しかも9/9から5営業日連続で上昇し、カナダドルは売られ続けました。

カナダドルが下がる中でも、AMとLMはともにポジションを買い方向へ動かしています。

特にAMは売り越し解消まで、あと9,386枚。

値動きに逆らうこの買い方向の動きが続いて、次回で買い越しへ転じるのかが注目です。

📌 ポイント:CADはAMが+20,622枚の買い戻しで-9,386枚となり、前回の-2万枚の線を越えて5/19以来の薄さに。LMも+16,426枚で、7週続けての買い戻しです。原油高と9/2のBOCの利上げ示唆が支えになる一方、カナダドルは集計週に5日続落しており、中長期勢と短期勢はどちらも値動きに逆らって買っています。AMがゼロを超えれば買い越しへの転換、逆に-2万枚を割り込めば今週の買い戻しが戻されたことになります。ドルカナダの上昇が止まるかどうかを見極めたいところですね。

 

AUD(豪ドル)⭐⭐ 下がる豪ドルを短期勢だけが買い方向へ

AMの現在ポジションは-46,396枚(約5,182億円)の売り越し。
前週比-6,197枚(約692億円)の売り方向で、2週続けて売り越し幅が拡大しました。

LMは61,135枚(約6,828億円)の買い越しで、前週比+11,356枚(約1,268億円)の買い方向
5/19以来の厚さです。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/18 -48,066 -5,387 25% 52,108 +3,567 79%
8/25 -45,427 +2,639 20% 54,061 +1,953 82%
9/1 -30,467 +14,960 33% 49,662 -4,399 77%
9/8 -40,199 -9,732 25% 49,779 +117 77%
9/15 -46,396 -6,197 19% 61,135 +11,356 90%

AMは先週の記事で書いた-4.5万枚割れにしっかり到達。

ただ中身を見ると今回はショートを積んだわけではありません。

中長期勢はロングを-7,684枚減らし、ショートも-1,487枚減少。
ロングを大きく落としたことでネットの売り越しが増えています。

 

一方の短期勢は真逆です。

ロングを+5,015枚増やしながら、ショートも-6,341枚削減。
差し引き+11,356枚の買い方向となりました。

オージードルは集計週に約-1.2%下落しています。

つまり今回は豪ドルが下がる中で中長期勢はロングを減らし、短期勢だけが買い方向へ動いたことになります。

背景のひとつとして考えられるのが「RBAの追加利上げ期待」です。

9/10〜11時点では、9/29のRBAで0.25%利上げする確率が市場で7割台まで上昇。

9月後半のRBAを前に、この買いがさらに積み上がるのか。
それとも豪ドルの下落についていく形で短期勢もロングを減らし始めるのか。

次回はここを見ておきたいところです。

📌 ポイント:AUDはAMが-6,197枚の売り直しで-46,396枚となり、先週この枠で書いた-4.5万枚割れに到達。LMは+11,356枚で61,135枚と、5/19以来の厚さまで買い越しを積みました。豪ドルが約-1.2%下げた週に、短期勢だけが値動きに逆らって買った形です。AMが-5万枚を割り込めば8月中旬の売り越しを超え、逆に-4万枚を回復すれば今週の売り直しは一時的だったことになります。9/29のRBAで利上げが実現しても豪ドルが上がるかどうかが焦点ですね。

 

CHF(フラン)⭐⭐ 短期勢の売り越しは1年半ぶりの厚さ

AMの現在ポジションは-36,121枚(約8,616億円)の売り越し。
前週比-444枚(約106億円)の売り方向で、売り越し幅は3週連続で拡大しました。

LMは-14,964枚(約3,569億円)の売り越しで、前週比-1,524枚(約364億円)の売り方向
2025年4月以来の厚さです。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/18 -37,070 +1,252 80% -9,071 +2,361 26%
8/25 -28,655 +8,415 100% -8,825 +246 27%
9/1 -32,117 -3,462 87% -10,298 -1,473 19%
9/8 -35,677 -3,560 74% -13,440 -3,142 2%
9/15 -36,121 -444 72% -14,964 -1,524 0%

「次回も同じ方向に厚くなるか」と前回問いかけた短期勢のフラン売りは、さらに厚くなりました。

中東情勢がさらに悪化した週でも、フランは対ドルで約-1.0%下げています。

今週はドル高と金利差の方が意識された形ですね。

 

9/14に発表された8月の生産者・輸入物価は前月比+0.7%。

石油製品などの値上がりが押し上げましたが、9/24のSNBは政策金利0%据え置きの見方がほぼ一色。

対してFedやECBなど他の主要中銀では利上げが意識されています。

金利差が意識されやすい中で、AMもLMもフラン売り越しを増やし続けています。

特にLMは52週レンジの最下端。
次回も売り越しがさらに膨らむのか、1年半ぶりの水準から巻き戻しが入るのか要チェックです。

📌 ポイント:CHFはLMが-1,524枚の売り直しで-14,964枚となり、52週レンジの最下端、2025年4月以来の厚さまで売り越しを積みました。AMは-444枚で-36,121枚と、-3万枚にも-4万枚にも届いていません。中東情勢が悪化しても、中長期勢と短期勢はともにフランの売り越しを増やしました。LMが-1.7万枚を割り込めば売り持ちはもう一段厚くなり、逆に-1万枚を回復すれば今回の売りは一時的だったことになります。9/24のSNBで0%据え置きが確認されるかどうかが注視点ですね。

 

DXY(ドルインデックス)⭐⭐⭐ 利上げ9割織り込みでも短期勢は売り越しへ

AMの現在ポジションは15,802枚の買い越し。
前週比-542枚のほぼ横ばいです。

LMは-4,909枚の売り越しで、前週比-11,095枚の大幅な売り方向
7/28以来の売り越しに転じました。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/18 14,998 -1,529 77% 8,112 +2,340 100%
8/25 14,018 -980 74% 9,189 +1,077 100%
9/1 16,241 +2,223 81% 7,133 -2,056 94%
9/8 16,344 +103 82% 6,186 -947 91%
9/15 15,802 -542 80% -4,909 -11,095 59%

売り越し転換の目安として先週示したLMの0.5万枚割れを、あっさり通り越しちゃいました笑

しかも中身を見るとロングを-3,220枚減らしたうえに、ショートを+7,875枚増やしています。

かなりはっきりドル売り方向です。

 

ところが集計期間に出た主な材料は、ほぼ反対でした。

・9/10:8月PPIが前年比+5.4%、FOMCの利上げ確率は約70%へ
・9/11:8月コアCPIが前月比+0.3%と予想を上回り、利上げ確率は約85%へ
・9/15:米10年金利が5%を超え、利上げ織り込みも9割超へ

実際、ドル指数は9/8から9/15までに約+0.8%上昇しています。

それでもAMはほぼ動かず、LMはドルを買い増すどころか売り越しへ転換。

利上げがかなり織り込まれたことで「利上げ期待だけでは更なるドル買いはしにくい」と考えた短期勢がいたかもしれません。

 

ただその後のFOMCはタカ派でした。

9/16、Fedは0.25%利上げして政策金利を3.75〜4.00%へ引き上げ。
さらにドットチャートでは年内もう1回の利上げが中心予想となりました。

ドル指数はFOMC後に100台へ乗せ、9/16は100.31まで上昇しています。

9/15時点でドル売り越しへ転じていたLMに対して、その後のドルは逆方向へ動きました。

ちなみに先週「なんとなく据え置きで逆噴射が起こりそう」と書いたのは見事に外れました笑

まぁ大荒れにならなくてホッと一安心です(´ω`)

📌 ポイント:DXYはLMが-11,095枚の売りで-4,909枚となり、0.5万枚割れを越えて7/28以来の売り越しへ転じました。PPI・CPI・米10年5%台とドル高材料が並び、ドル指数も約+0.8%上げた週に、短期勢は値動きに逆らってドルを売った形。AMは-542枚でほぼ動かず。LMが買い越しへ戻れば利上げ前に積んだショートが買い戻されたことになり、逆に-1万枚を割り込めばタカ派のFOMC後もドル売りを続けたことになります。次回のCOTで、LMがドルの売り越しをさらに増やすのか、買い戻すのかが注目ですね。

 

💡 今週の注目テーマ

全体的にCOTレポートの分析を通じて、FX侍が今週注目するテーマがこちらです。

1. 利上げ前夜の建玉:円は買い越し、ドルは売り越しへ

今回の集計期間は、9/16のFOMCと9/18の日銀を目前にした1週間。

短期勢は円を買い越しへ、ドルを売り越しへ、2つの通貨で同時にネットの向きをひっくり返しました。

どちらも「円高・ドル安」の方向への賭けです。

ところが蓋を開けてみれば…

FOMCは年内もう1回を示唆するタカ派の利上げでドルが上にバイン。
日銀は利上げしたものの2人が反対に回ってドル円はやっぱり上にバイン。

集計後の値動きだけで見れば、利上げ前に積んだ2つのポジションはどちらも逆を突かれています。

ただCOTが見せるのは1週間前の姿。

次回の数字で一時的な振り落としで済んだのか、それとも持ち高ごと畳まれたのかが分かりますね。

2. 原油の迂回路まで止まった週:建玉はCAD買い戻し、値動きはCAD安

今週の原油は、ホルムズ海峡だけの問題ではなくなりました。

・9/11:サウジの東西パイプラインがドローン攻撃で停止
・9/15:紅海側のヤンブー港での積み込みが停止

ホルムズ海峡を避けて原油を運ぶ最後の迂回ルートまで塞がれ、ブレント原油は5月以来の高値に。

産油国のカナダにとっては交易条件の面でプラスの材料。

実際CADの建玉は短期勢で7週、中長期勢で5週続けて買い戻されています。

ただ肝心のカナダドルは集計週に5日続落で、原油高は値動きよりも建玉に出ている状態。
逆に原油を輸入する日本は、8月の円建て輸入物価が前年比+24.8%とコスト増が数字に表れています。

原油が100ドルを超えたまま定着するのか、そして建玉と値動きのズレがどちらに解消されるのか注目です。

3. GBPとAUDで割れた中長期勢と短期勢:値動きに沿ったのは逆の側

今週はGBPとAUDの2通貨で、中長期勢と短期勢が逆向きに動きました。

・GBP:AMが買い戻し、LMが売り
・AUD:AMが売り直し、LMが買い

面白いのは値動きに沿っていた側が2通貨で逆だったこと。

ポンドドルは約-0.3%で、値動きと同じ向きだったのは売った短期勢。
オージードルは約-1.2%で、同じ向きだったのは売った中長期勢でした。

短期勢が値動きに敏感で中長期勢は遅れる、という単純な話が毎回続くわけじゃないってことですね。

GBPは集計後の9/17のBOEで3人が利上げを主張、AUDは9/29にRBAを控えており、どちらも中銀の利上げ姿勢が次の材料です。

次回はAMとLMのどちらが今週と反対の方向へ動くのかが楽しみです。

 

最後に一言

今週は短期勢のネットの向きが2つの通貨で同時にひっくり返った週でした。

・円は2週前の-102,188枚から+23,170枚へ
・ドルは先週の6,186枚から-4,909枚へ

2週間で約12.5万枚も円を買い戻した短期勢が、日米の利上げを前にドルまで手放していたということです。

ところが集計後はFOMC後にドル高・日銀後に円安と、短期勢の建玉が示していた「円買い・ドル売り」とは逆に動いています。

次回のCOTには、FOMCと日銀の内容をジャッジした建玉が反映されます。

円の買い越しとドルの売り越し、どちらが先に崩れるのか。

次回のCOTも楽しみです(・∀・)

 

⚠️ 注意事項

  • COTレポートは火曜日時点のデータが米国東部時間の金曜午後(日本時間土曜早朝)に公開されます。公開時点で3日、実際にトレードに反映できるのは翌週月曜日になるため、実質的に約1週間の遅延がある点に注意が必要です
  • ポジションデータは方向のバイアスを示すものであり、エントリータイミングの判断には価格分析との併用が必要です
  • 極端なポジションは「逆張りシグナル」として機能することがありますが、トレンドが継続する限りは順張り方向が有利です
  • 円換算額は記事執筆時点の為替レート(EURJPY 180.16、GBPJPY 210.14、AUDJPY 111.68、CADJPY 112.12、CHFJPY 190.83)に基づく概算値です

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