COTレポート分析 2026年7月28日週
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COTレポート分析 2026年7月28日週

FX侍です、こんにちは。

いよいよ日銀が介入に入りましたね。

しかも今回は日銀の単独ではなく、アメリカ側もレートチェックに動いてます。
(ただ実際にアメリカが介入を実施したのかはわかりませんが)

介入を前にしてスキャルピングに勤しんだ方も多いでしょうね笑

FOMC、日銀、介入となかなか慌ただしい1週間でした。

 

ただ今回のCOTを見ると「あれ?ポジションが逆じゃない?」となるはずです。

基準日の7/28はFOMCの前日。

つまり今週のデータは、ドルが崩れる直前の建玉ということになります。

ではCOTレポートの分析へ参りましょう。

 

COTに関する基礎知識は、以下の解説記事をご覧くださいませ。

 

今週のCOTハイライト

今回のCOTは7月28日(火)時点のデータ。

EURとJPYのAMが揃って過去1年で最も売られた側に並び、DXYのAMは52週レンジの99%まで戻しました。

7月の利上げ織り込みが急速に盛り上がり、ドル買いのピークに達したのが今回のCOTです。

COT集計期間内で重なっていた材料はこんな感じ。

・7/22 フーシ派がサウジの原油タンカー2隻を紅海で攻撃、代替輸送ルートにも封鎖懸念が広がる
・7/22 英6月CPIが前年比+2.6%へ鈍化(5月は+2.8%)、BOEの据え置き観測が固まる
・7/23 Brentが一時100ドル台へ、同日の米新規失業保険申請は18.7万件と1969年以来の低水準
・7/23 ECBが中銀預金金利2.25%で据え置き、市場は9/10の会合での利上げを織り込む
・7/24 米国が日本を含む60の貿易相手へ新関税を発動、ユーロ圏と英国の7月PMIは予想を大きく上回る
・7/27 米イランが攻撃を休止しBrentは88ドル台へ約10%急落、ただしホルムズ海峡の封鎖は継続
・7/28 イランが米軍基地へミサイル攻撃、RBAブロック総裁は追加利上げの用意に言及
・7/29 FOMCは3.50-3.75%で据え置き、9対3で3名が利上げを求めて反対(※)
・7/30 円買い介入とみられる急騰でドル円は162円台後半から157円台へ(※)
(※は今回のCOT集計後の出来事です)

原油が100ドルから83ドルまで往復した週に、FOMCの利上げ確率だけが一方通行で上がり続けた、というのが今回の集計週の動きでしたね。

 

特に注目すべき3点

今週、特に大きく動いたのは以下の3通貨です。

1. EUR(ユーロ):AMが-19,601枚で、52週最安値の更新は4週連続に。
2. GBP(ポンド):AMが-21,822枚と今週最大の売りで、3週分の買い戻しの6割弱を1週で返上。
3. JPY(円):AMが-83,057枚で52週最安値を更新、円ショートが過去1年で最も厚い状態に。

推移をまとめた表がこちらです。

通貨 Asset Manager 前週比 Lev Money 前週比 注目度
EUR 209,326 -19,601 -65,198 -8,527 ⭐⭐⭐
GBP -140,911 -21,822 41,097 +7,861 ⭐⭐⭐
JPY -83,057 -3,151 -101,990 -5,805 ⭐⭐⭐
CAD -101,160 -2,995 -102,495 -4,118 ⭐⭐
AUD -31,709 +3,435 27,618 +2,830 ⭐⭐
CHF -40,201 -2,643 -9,647 -750
DXY 21,612 +1,761 -1,601 +337 ⭐⭐

Asset Manager = 年金基金や保険会社などの機関投資家。中長期のトレンドを反映しやすい。
Leveraged Money = ヘッジファンドなどの投機筋。短期的な値動きへの反応が早い。

 

先週比のポジション変化のグラフがこちらです。

▼カーソルを乗せると数値が表示されます

 

🗺 ヒートマップで見る直近の流れ

直近の変化がわかりやすいヒートマップがこちらです。

ヒートマップから読み取れるポイント

🔴 赤が目立つ通貨(ポジション縮小・売り方向)
・GBP Asset Mgr:前週比-21,822枚で今週最大の売り。3週かけて戻した分の6割弱を1週で吐き出す形
・EUR Asset Mgr:-19,601枚で4週連続の52週最安値更新。ロング解消ペースに減速見られず
・EUR Lev Money:-8,527枚で-65,198枚。こちらは5週連続の52週最安値更新

🟢 緑が目立つ通貨(ポジション拡大・買い方向)
・GBP Lev Money:+7,861枚で41,097枚まで積み増し、52週レンジは95%の高い位置
・AUD Asset Mgr:+3,435枚で2週連続の買い戻し。ドル以外の6通貨で買い戻しが出たのはAUDのみ
・DXY Asset Mgr:+1,761枚で21,612枚。先週止まったドル買いが1週で再開

📌 注意すべきパターン
・GBP:AMが今週最大の売り、LMは5週連続の買い。同じ通貨で真逆の方向へ振れ幅が広がる
・JPYとCAD:どちらもAMとLMが揃って売り。反対側で受け止める中長期の買い手がいない形

 

🔍 通貨別の詳細分析

ここまで全体を俯瞰して見たので、次は各通貨のポジションを見ていきましょう。

EUR(ユーロ)⭐⭐⭐ 良い指標が出ても止まらない投げ

AMの現在ポジションは209,326枚(約4兆7,488億円)の買い越し。

前週比-19,601枚(約4,447億円)の大幅売りで、4週連続の売りとなりました。

52週レンジは0%です。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
6/23 254,730 -15,614 -15,410 -6,484
6/30 255,158 +428 -32,644 -17,234
7/7 253,918 -1,240 -45,461 -12,817
7/14 247,316 -6,602 -53,691 -8,230
7/21 228,927 -18,389 -56,671 -2,980
7/28 209,326(52週最安値) -19,601 -65,198(52週最安値) -8,527

一方でLMは前週比-8,527枚(約1,934億円)の売りで、-65,198枚と5週連続の52週最安値更新です。

先週この枠で挙げた22万枚割れは、1週で戻りましたね。

 

面白いのは、この週にユーロ圏の指標がむしろ良かったことです。

7/24に発表された7月の総合PMI速報は51.9で、6月の50.0から5カ月ぶりの高水準まで戻り、市場予想の50.3も大きく上回りました。

7/23のECBも中銀預金金利2.25%で据え置きとなり、市場は次の9/10の会合での利上げを織り込んでいます。

それでもAM・LMがそろって過去1年で最も売られた側にいるということは、ユーロ側の事情よりドル側の思惑のほうが強かった週だったということですね。

ちなみにこの週のユーロドルの下げ幅は0.4%程度で、値動きのわりにポジションだけが極端に動いた形です。

📌 ポイント:EURはAMが209,326枚まで買い越しを削り、LMは-65,198枚とどちらも52週最安値を更新しました。値幅がたった0.4%の週にこれだけ削れたということは、価格ではなくFOMC前の身構えでポジションを落とした人が多かったことになります。20万枚を割り込めば18万枚あたりまで滑り落ちる余地があり、逆に23万枚を回復すれば4週続いた投げが一巡したと見れます。ロングがまだ20万枚以上残っているので、下方向の燃料が尽きたとは言えません。ここからは指標の中身よりも、9/10のECBに向けて金利差の見方がどう変わるかが分かれ目ですね。

 

GBP(ポンド)⭐⭐⭐ 中長期勢と短期勢が正面衝突

AMの現在ポジションは-140,911枚(約1兆8,692億円)の売り越し。

前週比-21,822枚(約2,895億円)の大幅売りで、3週続いた買い戻しが1週で止まりました。

52週レンジは14%です。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
6/23 -149,424 -35,956 7,567 -9,269
6/30 -156,307(52週最安値) -6,883 16,273 +8,706
7/7 -143,257 +13,050 17,979 +1,706
7/14 -131,404 +11,853 28,541 +10,562
7/21 -119,089 +12,315 33,236 +4,695
7/28 -140,911 -21,822 41,097 +7,861

一方でLMは前週比+7,861枚(約1,043億円)の買い増しで、41,097枚と5週連続の買い。

52週レンジで見るとLMは95%の位置にいます。

同じ通貨で、AMが今週大きいな売りでLはが5週連続で買い増し、というズレが起きてます。

 

その背景は新政権の財政運営かもしれません。

7/20に就任したバーナム首相が財政ルールの「柔軟性」に言及して以降、英10年債の利回りは5%台とG7で最も高い水準。

さらに6月CPIが前年比+2.6%と5月の+2.8%から鈍化し、BOEの据え置き観測が固まった時期でもあります。

そして注目したいのが、集計週のポンドドルが約1%ほど下げているという点。

つまりLMは、ポンドが下がっている最中に買いを積み増していたことになります。

なお集計後の7/30のBOEは3.75%の据え置きでしたが、9名のうち3名が4.0%への利上げに投票しており、ポンドドルは7/31までに1.349へ戻しています(※集計後)。

📌 ポイント:GBPはAMが-21,822枚と7通貨で最大の売りを出し、3週かけて戻した約3.7万枚のうち6割弱を1週で吐き出しました。先週この枠で積み直しの目安に挙げた-13万枚割れが、そのまま現実になっています。一方のLMは41,097枚まで買いを伸ばして52週レンジ95%におり、下げている最中に買っていた分、集計後の戻りでは有利な側に立ちました。-15万枚を割り込めば6月末の記録的ショートに逆戻りで、逆に-12万枚を回復すれば今週の売りが一時的な身構えだったと見れます。財政不安とタカ派寄りのBOE、どちらの材料をAMが重視するかが次回の動きに繋がりそうですね。

 

JPY(円)⭐⭐⭐ 過去1年で最も厚い円ショート

AMの現在ポジションは-83,057枚(約1兆382億円)の売り越し。

前週比-3,151枚(約394億円)の売りで、3週連続の売りとなりました。

52週レンジは0%です。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
6/23 -78,364 +3,287 -97,092 -320
6/30 -68,693 +9,671 -115,400(52週最安値) -18,308
7/7 -48,653 +20,040 -90,083 +25,317
7/14 -53,817 -5,164 -90,461 -378
7/21 -79,906 -26,089 -96,185 -5,724
7/28 -83,057(52週最安値) -3,151 -101,990 -5,805

一方でLMは前週比-5,805枚(約726億円)の売りで、-101,990枚と3週連続の売りです。

先週置いた「-8万枚を割り込めば52週最安値の更新」が、そのまま起きました。

積み上がった残高で見るとAMとLMの合計は185,047枚。
金額にすると約2.3兆円で、この残高は過去1年で最も厚い水準です。

 

この週のドル円は164円をアタックし、22日には1986年12月以来の円安水準。

ただこの週の材料を見ると、円が買われる理由も一応はありました。

7/22に「日銀は利上げペース加速に柔軟姿勢」と報道が出て、ドル円は一時急落。
(ただ同じ日のうちに163円台へ戻されましたが…)

7/23には米財務省の為替報告書が公開され、円相場の過度な変動は望ましくないと初めて明記したという材料もありました。

背景には日米の金利差があります。

米10年金利は7/23に4.70%まで上がり、30年は5%超が定着した状態。
日本の10年国債利回りは2.7%台で、金利差は依然として大きいままです。

しかも7/27には食料品の消費税を2027年4月から2年間1%へ下げる方針が固まり、財源は未確定のまま。

金利が上がっても財政不安が理由なら円買いには繋がらない、というのが市場の見方。

ここに「どうせこのドル高地合いでは介入できないだろう」という空気が重なって、円ショートが積み直された、というのが今回の建玉です。

 

とはいえ、COT集計後の7/30には日銀を前にしたサプライズとも言える円買い介入で、ドル円は162円台後半から157円台へ一気に下げました。

翌7/31の日銀は1.0%の据え置きでしたが、米財務省による円買い介入の予定という報道もあり、ドル円は下落しています(※集計後)。

ただし今回のCOTはそれらが起きる前。

次回のCOTで介入後の変化が出てくるので楽しみですね。

📌 ポイント:JPYはAMが-83,057枚で52週最安値を更新し、LMも-101,990枚とショートを厚くして、合計では過去1年で最も厚い円売りになりました。基準日の時点で39年7カ月ぶりの円安圏にいたので、介入警戒よりも金利差を取りにいく持ち高が勝った形です。集計後に入った介入で価格は一気に戻りましたが、この建玉が残ったままなら買い戻しの燃料はかなり大きいことになります。-9万枚を割り込めば円売りがさらに一段深いところへ入り、逆に-6万枚を回復すれば持ち高調整が本格化したサインと見れます。次回のCOTで、この2.3兆円規模のショートがどこまで削れているかが最大の見どころですね。

 

CAD(カナダドル)⭐⭐ 短期勢が3週連続で最安値を更新

AMの現在ポジションは-101,160枚(約1兆1,357億円)の売り越し。

前週比-2,995枚(約336億円)の売りで、先週の買い戻しが1週で反転しました。

52週レンジは4%です。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
6/30 -81,244 +2,624 -88,101 -4,724
7/7 -108,343(52週最安値) -27,099 -85,957 +2,144
7/14 -106,487 +1,856 -92,771 -6,814
7/21 -98,165 +8,322 -98,377 -5,606
7/28 -101,160 -2,995 -102,495(52週最安値) -4,118

LMは前週比-4,118枚(約462億円)の売りで、-102,495枚と3週連続の52週最安値更新です。

先週挙げた-10万枚割れも、予定どおり実現ですね。

原油が7/27に約10%急落したこともCAD売りを後押しする材料です。

さらに8/19には対米50%関税の発動が待っています。

7/23にはカナダの小売売上高が前月比+1.0%と底堅く、原油高もあってCADが強い場面もあったのですが、週の後半でそれが全部ひっくり返った形ですね。

📌 ポイント:CADはAMが-101,160枚、LMが-102,495枚と、中長期勢と短期勢が揃って-10万枚台のショートに並びました。LMは3週連続の52週最安値更新で、8/19の関税発動へ向けて売りが積み上がっている構図です。ここまで一方に寄ると、関税が予定どおり発動しても「材料出尽くし」で買い戻される展開はありえます。LMが-11万枚を割り込めば売りはさらに過熱し、逆に-9.5万枚を回復すれば巻き戻しの入口と見れます。8/19までの3週間で悪材料をどこまで先に織り込みきれるかが焦点ですね。

 

AUD(豪ドル)⭐⭐ 7通貨で唯一の買い戻し

AMの現在ポジションは-31,709枚(約3,506億円)の売り越し。

前週比+3,435枚(約380億円)の買い戻しで、2週連続の買い戻しとなりました。

52週レンジは37%です。

LMも前週比+2,830枚(約313億円)の買い戻しで、27,618枚とロングを積み直しています。

ドルを除く6通貨のうち、AMとLMがそろって買い方向に動いたのは今週はAUDだけでした。

7/28にRBAのブロック総裁が講演し、必要なら追加利上げに動く用意があるというタカ派姿勢を見せたことも要因でしょう。

年内すでに3回の利上げを実施していて、市場は年内あと1回を織り込んでいる状態です。

そして押さえておきたいのが、この週の豪ドル米ドルが0.7001から0.6987へ下げているという点。

つまりAMもLMも、豪ドルが下がっている最中に買い戻していたことになります。

📌 ポイント:AUDはAMが+3,435枚、LMが+2,830枚と、ドル以外の6通貨で唯一揃って買い方向に動きました。先週この枠で本格化の目安に挙げた-3万枚回復には、あと1,709枚まで迫っています。豪ドルが下げた週に買い戻しが出ているので、目先の値動きよりも金利の先行きを見ていた面がありそうです。-3万枚を回復すれば買い戻しが第2段階に入り、逆に-4万枚を割り込めば7月前半の売りが再開したサインです。ただし集計後の7/29に発表された豪Q2のトリム平均インフレは3.6%と予想を下回っており、利上げ観測の前提は少し変わっている点には注意したいところですね。

 

CHF(スイスフラン)⭐ 静かにショートを戻した週

AMの現在ポジションは-40,201枚(約9,795億円)の売り越し。

前週比-2,643枚(約644億円)の売りで、先週の買い戻しから反転しました。

52週レンジは67%です。

LMも前週比-750枚(約183億円)の小幅な売りで、-9,647枚とほぼ横ばい圏にとどまっています。

スイス側に目立った材料はなく、ドル全面高の流れにそのまま乗った形ですね。

📌 ポイント:CHFはAMが-2,643枚の売りで-40,201枚となり、先週の買い戻しを1週で吐き出しました。星1の通貨ではありますが、7通貨のうち5通貨でドル買い方向に動いた今週の並びには、しっかり入っています。-4.5万枚を割り込めばフランのショートが再び厚くなり、逆に-3.5万枚を回復すれば解消が進んだと見れます。集計後にドルが崩れてドルスイスは0.807まで下げているので、次回はこの水準がどう効くかが見どころです。動きは小さいものの、レンジの真ん中より上にいるうちは大きな偏りになりにくいところですね。

 

DXY(ドルインデックス)⭐⭐ 頂点で撮られた1枚

AMの現在ポジションは21,612枚の買い越し。

前週比+1,761枚の買い増しで、先週止まったドル買いが1週で再開しました。

52週レンジは99%です。

LMも前週比+337枚の小幅な買いで、-1,601枚とマイナス圏を脱する寸前まで戻しています。

先週書いた2.2万枚の回復には427枚まで迫り、7/14に付けた22,039枚の高値がほぼ射程に入りました。

 

この背景には、FOMCでの利上げ観測の急上昇の動きがありました。

7月会合で0.25%利上げの確率は、7/27の時点で37.9%まで上がり、1週間前の16%前後から2倍以上に。

原油が100ドルに乗ってインフレ懸念が強まり、7/23の米新規失業保険申請は18.7万件と1969年以来の低水準。
この組み合わせなら利上げもありうる、という思惑でドルの下値が拾われた週だったと推測できますね。

そして結果はご存じのとおり、7/29のFOMCは3.50-3.75%の据え置き。

しかもウォーシュ議長会見は何を言ってるのかよくわからん、とすこぶる不評だったのが個人的にツボでした笑

📌 ポイント:DXYはAMが+1,761枚で21,612枚となり、52週レンジ99%までドル買いを戻しました。この数字は実際のFOMCの結果ではなく、「利上げがあるかもしれない」という思惑が最も膨らんだ地点の記録です。据え置きが確定した以上、次回はこの思惑分が剥がれた数字になる可能性が高いと見ています。2.2万枚を回復すれば52週高値の更新でドル買いが再加速し、逆に1.8万枚を割り込めば思惑の巻き戻しが本格化したサインです。今回のドル買いがどれだけ「据え置きなら要らなかった持ち高」だったのか、次回のCOTでの答え合わせが楽しみですね。

 

💡 今週の注目テーマ

全体的にCOTレポートの分析を通じて、FX侍が今週注目するテーマがこちらです。

1. ドル買いピークでの建玉

今回のCOTを一言でいうと、タイミングが絶妙だったこと。

基準日の7/28は、FOMCの前日。
「7月に利上げあるんじゃね?」という思惑が急速に高まった時点のCOTでした。

そんな背景もあり、EURとJPYのAMが過去1年で最も売られた側、DXYは52週レンジ99%。

で、蓋を開けたらFOMCは据え置き。
ウォーシュ会見後に米長期金利が急上昇でトリプル安。

その後の日銀の介入へと続きます。

次回の建玉の変化量は、今後の相場でのキーポイントになる可能性も考えられます。

2. 価格に逆らった側が結果的に正しかった

今週で面白いのは、値動きと反対にポジションを動かした通貨が2つあることです。

GBPはポンドドルが1.06%下げた週に、LMが+7,861枚の買い増し。
AUDはオージードルが下げた週に、AMが+3,435枚、LMが+2,830枚の買い戻し。

普通なら「逆張りは踏まれる」パターンが多いですが、集計後の答えは逆でした。

ポンドドルは7/31までに1.48%戻し、オージードルも0.55%戻しています

一方、素直に価格についていったEURやJPYのショートは、そのまま逆風の側に立たされました。

今週は大きな動きがあったので、色んな意味で面白いCOTと言えますね。

3. 原油が集計期間の中で右往左往

今回の集計期間では、中東情勢がコロコロ二転三転したのも特徴です。

7月22日にフーシ派が紅海でサウジのタンカーを攻撃。
Brent原油は23日に100.69ドルまで上昇。

その後、一旦双方の攻撃が止まると、27日は88.36ドル、28日は84.09ドルまで下落。

ピークから基準日まで、わずか3営業日で約16.5%の急落ですね。

つまり今回の建玉には、原油高騰を背景にした持ち高と、急落を見て積んだ持ち高が混ざっています。

一時は停戦機運が高まった中東情勢ですが、ここに来てまた先行き不透明感が。

原油高はドル高だけでなく世界的なインフレにもつながる要因。

ここが落ち着けば、各国のファンダに沿ったCOTの動きが見やすくなりますが、まだしばらくややこしい展開は続きそうです…

 

最後に一言

今週のCOTは、思惑が最も膨らんだ瞬間の記録です。

インフレ懸念と強い雇用が重なり「年内と言わず、7月のFOMCで利上げあるんじゃね?」という見方でドル買いが勢い付いた時点の記録。

そしてその翌日にFOMCが据え置きを出し、さらに介入まで入っています。

結果としてEURとJPYのAMは過去1年で最も売られた側に立ったまま、ドルが崩れる週末を迎えたことに。

これだけ一方向に寄った建玉が、介入とFOMC据え置きを受けてどこまで削れるのか。次回のCOTは2026年でも屈指の答え合わせになりそうです。

特に円は、AMとLMを合わせて2兆円を超えるショートが残ったまま。
介入はチャートを動かしますが、円を取り巻くファンダまで解消してくれるわけじゃありません。

円売りがどこまで解消されたのか、それともドル円が下がったところで拾われるのか

次回のCOTの注目度は高いですよ。

 

 

⚠️ 注意事項

  • COTレポートは火曜日時点のデータが米国東部時間の金曜午後(日本時間土曜早朝)に公開されます。公開時点で3日、実際にトレードに反映できるのは翌週月曜日になるため、実質的に約1週間の遅延がある点に注意が必要です
  • ポジションデータは方向のバイアスを示すものであり、エントリータイミングの判断には価格分析との併用が必要です
  • 極端なポジションは「逆張りシグナル」として機能することがありますが、トレンドが継続する限りは順張り方向が有利です
  • 円換算額は記事執筆時点の為替レート(USD/JPY=157.40、EUR/JPY=181.49、GBP/JPY=212.24、AUD/JPY=110.56、CAD/JPY=112.27、CHF/JPY=194.92)に基づく概算値です

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