COTレポート分析 2026年8月11日週
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COTレポート分析 2026年8月11日週

FX侍です、こんにちは。

お盆真っ只中ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

お盆は出かけても混雑してるので、帰省ラッシュのニュースを横目に、いつも通り相場を眺めております笑

 

夏枯れで大人しい週かと思いきや、今回のCOTもしっかり動いていましたね。

円の売り越しは1兆円を割り、ドル買いは52週高値を更新。
しかも7通貨のうち5つで、中長期勢と短期勢が反対を向いています。

大口同士がここまで割れるのは珍しいので、今回はそこもポイントですね。

COTに関する基礎知識は、以下の解説記事をご覧くださいませ。

では今週のCOTレポートの分析へ参りましょう。

 

今週のCOTハイライト

今回のCOTは8月11日(火)時点のデータ。

円ショートの合計が2週続けて減り、ついに1兆円を割り込みました。
そして円以外は、7通貨のうち5通貨で中長期勢と短期勢が逆を向いています。

COT集計期間内で重なっていた材料はこんな感じ。

・8/6 ウォーシュFRB議長がインフレ高進なら利上げの用意と表明、就任以降の情報発信の誤りも認める
・8/7 米7月雇用統計は-2.3万人と予想の+8万人を大きく下回り、5〜6月も合計10.3万人の下方修正
・8/7 カナダ7月雇用は+75,100人と予想の1.5万人を大きく上回り、失業率は6.4%と2年ぶりの低さ
・8/10 日銀の「主な意見」で3名以上が利上げペースの加速に言及、9月利上げの織り込みが上昇
・8/11のRBAは4.35%で据え置き、全会一致ながら上振れが現実化すれば利上げの姿勢を維持
・8/11 イラン高官が条件を満たすまでホルムズ海峡は再開しないと発言、Brent→90ドル目前まで上昇
・8/12-14 米7月CPIは予想通り、PPIと小売は予想を下回り、9月利上げ織り込みは30.6%へ低下(※)
(※は今回のCOT集計後の出来事です)

ドルは8/7の雇用統計で約2カ月ぶりの安値まで売られながら、基準日の8/11には元の水準へ戻しました。

大きく動いたのは価格ではなく金利の見通しの方で、FRBの9月利上げの織り込みは約67%から41.9%、51.2%と数日で大きく変化する中でのCOTとなっています。

特に注目すべき3点

今週、特に大きく動いたのは以下の3通貨です。

1. JPY(円):AMが+16,171枚、LMが+7,755枚で、円ショートの合計が1兆円割れ。
2. AUD(豪ドル):AMが-8,460枚で-4万枚割れ、RBAの据え置きとは逆方向。
3. DXY(ドルインデックス):AMが2週続けて減る一方、LMは5,772枚で52週高値を更新。

 

推移をまとめた表がこちらです。

通貨 Asset Manager 前週比 Lev Money 前週比 注目度
EUR 225,389 +6,127 -60,600 -8,395 ⭐⭐
GBP -119,863 +5,951 40,670 +2,496 ⭐⭐
JPY -26,251 +16,171 -53,070 +7,755 ⭐⭐⭐
CAD -104,545 -3,231 -92,005 +9,743 ⭐⭐
AUD -42,679 -8,460 48,541 +7,904 ⭐⭐⭐
CHF -38,322 +1,445 -11,432 -1,348
DXY 16,527 -1,568 5,772 +1,923 ⭐⭐⭐

Asset Manager = 年金基金や保険会社などの機関投資家。中長期のトレンドを反映しやすい。
Leveraged Money = ヘッジファンドなどの投機筋。短期的な値動きへの反応が早い。

 

先週比のポジション変化のグラフがこちらです。

▼カーソルを乗せると数値が表示されます

 

🗺 ヒートマップで見る直近の流れ

直近の変化がわかりやすいヒートマップがこちらです。

ヒートマップから読み取れるポイント

🔴 赤が目立つ通貨(ポジション縮小・売り方向)
・AUD Asset Mgr:-8,460枚で-42,679枚。今週7通貨で最も大きい売りが出た中で豪ドルは上昇
・EUR Lev Money:-8,395枚で-60,600枚。先週の買い戻しが1週で止まり、52週レンジ4%へ逆戻り
・CAD Asset Mgr:-3,231枚で-104,545枚。3週続けての売りで52週レンジ2%まで沈む

🟢 緑が目立つ通貨(ポジション拡大・買い方向)
・JPY Asset Mgr:+16,171枚で今週最大の買い戻し。2週続けて円ショートを削る
・CAD Lev Money:+9,743枚で-92,005枚。2週続けての買い戻しで、規模は先週の13倍に拡大
・AUD Lev Money:+7,904枚で48,541枚。3週続けての買いで52週レンジ75%へ
・JPY Lev Money:+7,755枚で-53,070枚。中長期勢と同じ向きの買い戻しが2週続く

📌 注意すべきパターン
・AUD:AMが-8,460枚の売り、LMが+7,904枚の買い。同じ通貨で真逆の動きが今週最大の規模で出る
・DXY:AMは2週続けて減り、LMは5,772枚で52週高値を更新。降りる側と積む側の差が先週よりさらに開く
・CAD:AMは52週レンジ2%へ沈み、LMは15%まで戻す。先週に続いて向きが分かれ、差はさらに開く

 

🔍 通貨別の詳細分析

ここまで全体を俯瞰して見たので、次は各通貨のポジションを見ていきましょう。

EUR(ユーロ)⭐⭐ 買い戻す中長期勢、売り直す短期勢

AMの現在ポジションは225,389枚(約5兆1,900億円)の買い越し。

前週比+6,127枚(約1,412億円)の買い戻しで、2週続けて戻しました。

52週レンジは8%です。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
7/7 253,918 -1,240 -45,461 -12,817
7/14 247,316 -6,602 -53,691 -8,230
7/21 228,927 -18,389 -56,671 -2,980
7/28 209,326(52週最安値) -19,601 -65,198(52週最安値) -8,527
8/4 219,262 +9,936 -52,205 +12,993
8/11 225,389 +6,127 -60,600 -8,395

LMは-60,600枚(約1兆3,966億円)で、前週比-8,395枚(約1,935億円)の売り

先週のEURのポイントで書いた23万枚回復には4,611枚届かず、AMは2週かけてじわじわ戻している最中。

一方のLMは先週の+12,993枚のうち-8,395枚を1週で戻し、52週レンジ4%まで売り直しました。

材料の方は悪くありません。

8/5に出た7月のサービスPMIは51.7と5カ月ぶりの高さで、総合PMIも52.0と8カ月ぶりの水準まで戻しました。

9/10のECBで預金金利を2.25%から2.50%へ引き上げる確率も、市場は7割ほど織り込んでいます。

ユーロドルは集計週に約0.3%上げているので、値動きと同じ向きに動いたのはAMの方ですね。

📌 ポイント:EURはAMが+6,127枚で225,389枚となり、2週続けて買い戻しが入りました。先週この枠で挙げた23万枚の回復には4,611枚届かず、あと一歩というところ。しかしLMは-8,395枚で52週レンジ4%まで売り直しており、同じ通貨で中長期勢と短期勢が綺麗に分かれています。23万枚を回復すれば投げの一巡が確認でき、逆に21万枚を割り込めば2週分の買い戻しが帳消しです。9/10の利上げはもう織り込み済みなので、LMが買い戻すかどうかが分岐点ですね。

 

GBP(ポンド)⭐⭐ 137枚差で届いた先週の目安

AMの現在ポジションは-119,863枚(約1兆6,157億円)の売り越し。

前週比+5,951枚(約802億円)の買い戻しで、2週続けて戻しました。

52週レンジは32%です。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
7/7 -143,257 +13,050 17,979 +1,706
7/14 -131,404 +11,853 28,541 +10,562
7/21 -119,089 +12,315 33,236 +4,695
7/28 -140,911 -21,822 41,097 +7,861
8/4 -125,814 +15,097 38,174 -2,923
8/11 -119,863 +5,951 40,670 +2,496

LMも40,670枚(約5,482億円)で、前週比+2,496枚(約336億円)の買い

先週のGBPのポイントで挙げた-12万枚の回復は、137枚差でぎりぎり達成されました笑

先週は値動きに逆らって売っていたLMも1週で買いに戻り、52週レンジは94%まで上がっています。

 

8/5に出た7月のサービスPMIは52.1と、6月の48.8から拡大圏へ。

ただBOEは7/30に3.75%で据え置いたあと、次回の会合は9/17まで空きます。

市場が織り込む年内の追加利上げも3割台にとどまり、ポンド自身の材料は乏しい週でしたね。

ポンドドルは集計週に約0.6%上げており、今週は中長期勢も短期勢も値動きと同じ側です。

📌 ポイント:GBPはAMが+5,951枚で-119,863枚となり、先週この枠で挙げた-12万枚の回復を137枚差で達成しました。先週は逆を向いていたLMも+2,496枚の買いに戻り、7通貨で唯一AMとLMと値動きの3つが揃った通貨です。LMの52週レンジは94%と、買い持ちはかなり厚くなってきました。-11万枚を回復すれば7月前半の買い戻しの流れに復帰で、逆に-13万枚を割り込めば7/28の売りの再来です。厚くなったLMのロングが、次に何かあったときの重しになるかが注視点ですね。

 

JPY(円)⭐⭐⭐ 円安の週に畳まれた円ショート

AMの現在ポジションは-26,251枚(約3,281億円)の売り越し。

前週比+16,171枚(約2,021億円)の大幅買い戻しで、7通貨のAMでは今週も最大の動きです。

52週レンジは34%まで戻しました。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
7/7 -48,653 +20,040 -90,083 +25,317
7/14 -53,817 -5,164 -90,461 -378
7/21 -79,906 -26,089 -96,185 -5,724
7/28 -83,057(52週最安値) -3,151 -101,990 -5,805
8/4 -42,422 +40,635 -60,825 +41,165
8/11 -26,251 +16,171 -53,070 +7,755

LMも-53,070枚(約6,634億円)で、前週比+7,755枚(約969億円)の買い戻し

中長期勢と短期勢が2週続けて同じ向きです。

合計の売り越しは-79,321枚、金額にして約9,915億円。
先週の約1.29兆円から3,000億円ほど減って、1兆円を割り込みました。

介入前の7/28が約2.31兆円でしたから、2週間で6割近くが消えた計算になります。

先週のポイントで書いた-2万枚の回復には届きませんでしたが、方向としては巻き戻しが続いています。

 

とはいえ、ドル円は約1%上昇。
しかも材料は色々と錯綜している状態です。

円高方向の材料としては日銀の動向。

8/10、日銀が7月会合の「主な意見」を公表。

内容はかなりタカ派です。

・インフレの上振れへの警戒を以前より強める必要
・利上げを待つリスクは無視できなくなった
・市場予想より速い利上げもあり得る
・固定的な利上げペースにこだわるべきではない

円安による輸入物価の上昇にも触れられており、普通に読めば円買い材料に見えます。

そして最近、日銀が利上げペースを早める観測報道も出てきてます。

おそらくベッセントから色々釘を刺されてるんだと思いますが、日銀がタカ派姿勢になってきたのは変化として感じられますね。

 

そして円安材料としては、日本の長期金利の上がり方。

集計期間中の8/7には、大手生保4社が抱える国内債の含み損が約15兆円へ膨らんだとの報道も。

3カ月で1兆円の拡大で、金額としては過去最大です。

含み損が増える=日本国債が売られて金利が上がった、ということ。

ただしここが少々厄介なところで…
利上げへの期待で金利が上がるなら円を買う理由になりますが、財政への不安で上がる分はそうなりません。

 

日米の政策期待に関しては、日本側に有利にはなりました。

日銀:9月利上げ確率は約6割
FRB:9月利上げ確率は約3割

しかしこれでもドル円は下落していません。

円高・円安材料の綱引きに加えて、アメリカの動向+原油(≒地政学リスク)で落ちきれないという状況に見えます。

日米協調介入の第二弾への警戒は残るものの、ドルの強さに引っ張られてドル円は上昇。

この値動きの中で次回のCOTでポジションがどうなるのか注目です。

📌 ポイント:JPYはAMが+16,171枚、LMが+7,755枚と2週続けて揃って買い戻し、合計の売り越しは約9,915億円へ縮んで1兆円を割りました。先週この枠で書いた-2万枚の回復には6,251枚届いていません。注目したいのは、ドル円が1.03%上げた週にこの買い戻しが出ている点で、値動きに逆らって売りを畳んだ側がいることになります。-2万枚を回復すれば巻き戻しの第3週目に入り、逆に-4万枚を割り込めば介入前の持ち高へ戻り始めたサインです。日銀の9月利上げが6割織り込まれてなおドル円が159円台という状態で、残った約9,915億円がどちらへ動くかが分岐点ですね。

 

CAD(カナダドル)⭐⭐ 関税の週を前に分かれた足並み

AMの現在ポジションは-104,545枚(約1兆2,004億円)の売り越し。

前週比-3,231枚(約371億円)の売りで、3週続けて売り越しを広げました。

52週レンジは2%です。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
7/7 -108,343(52週最安値) -27,099 -85,957 +2,144
7/14 -106,487 +1,856 -92,771 -6,814
7/21 -98,165 +8,322 -98,377 -5,606
7/28 -101,160 -2,995 -102,495(52週最安値) -4,118
8/4 -101,314 -154 -101,748 +747
8/11 -104,545 -3,231 -92,005 +9,743

LMは-92,005枚(約1兆564億円)で、前週比+9,743枚(約1,119億円)の大幅買い戻し

先週のCADのポイントで挙げたLMの-9.5万枚回復は達成ですね。

 

材料としては、良い数字と気が重たい期日が混在した週。

8/7のカナダ7月雇用は+75,100人と予想の1.5万人を大きく上回り、失業率も6.4%と2年ぶりの低さでした。

ドルカナダも集計週に約0.8%のCAD高に。

それでもAMは3週続けて売り、52週レンジ2%まで沈んでいる状況。

関税交渉も動いており、8/5から8/6にかけてカーニー首相は自動車や鉄鋼アルミを含む「すべての戦略分野」を対象にしたいと繰り返しています。

ただ8/19までに包括的な合意へ届くかは「やってみないと分からない」という言い方で、対象は約200億ドル分の輸入品です。

短期勢だけが関税交渉期日の前に持ち高を軽くした、というイメージでしょうか。

📌 ポイント:CADはLMが+9,743枚の大幅買い戻しで、先週この枠で書いた-9.5万枚の回復を達成。一方のAMは-3,231枚で3週続けての売りとなり、52週レンジは2%まで沈んでいます。強い雇用統計が出てCAD高も進んだ週に、中長期勢だけが売りを重ねた形ですね。AMが-10万枚を回復すれば足並みが揃い、逆に7/7の-108,343枚を割り込めば52週最安値の更新です。8/19の関税がどう着地するかで、この2つの温度差にどちらかが折れる展開が来そうですね。

 

AUD(豪ドル)⭐⭐⭐ タカ派据え置きに背を向けた中長期勢

AMの現在ポジションは-42,679枚(約4,818億円)の売り越し。

前週比-8,460枚(約955億円)の大幅売りで、7通貨で今週最大の売りです。

52週レンジは29%です。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
7/7 -37,303 +1,904 29,683 -2,094
7/14 -40,569 -3,266 27,222 -2,461
7/21 -35,144 +5,425 24,788 -2,434
7/28 -31,709 +3,435 27,618 +2,830
8/4 -34,219 -2,510 40,637 +13,019
8/11 -42,679 -8,460 48,541 +7,904

LMは48,541枚(約5,479億円)で、前週比+7,904枚(約892億円)の大幅買い

3週続けての買いで、52週レンジは75%まで上がりました。

先週のAUDのポイントで挙げた、AMの-4万枚割れは達成ですね。

 

8/11のRBAは2会合連続で4.35%で据え置き。

全会一致ではあったものの、声明は「インフレは依然として高すぎる」「上振れリスクが現実化すれば利上げの用意がある」とタカ派トーンが残る結果。

オージードルも集計週に約0.8%の上昇、豪ドル円は112円台後半まで戻しました。

中銀のスタンスも値動きも短期勢の味方となり、AMだけが逆を向いた週。

集計後の8/14までにオージードルは約0.4%上げているので、現時点で中長期勢は分が悪い。

次の理事会は9/29-30まで空くので、当面はドル側の材料で動きやすい期間になりそうです。

📌 ポイント:AUDはAMが-8,460枚と7通貨で今週最大の売りを出し、先週この枠で挙げた-4万枚割れが現実になりました。同じ週にLMは+7,904枚を買っており、52週レンジは29%と75%と正反対の場所に。8/11のRBAがタカ派の姿勢を残し、オージードルも0.82%上げた中での売りなので、中長期勢は金利差以外の何かを見ているのかもしれません。-4万枚を回復すれば売りは一時的だったと確認でき、逆に-5万枚を割り込めば7月前半の水準を通り越して売りが本格化します。集計後も豪ドルが上げているだけに、どちらが折れるかが次回の注視点ですね。

 

CHF(スイスフラン)⭐ 2週続けて動かない

AMの現在ポジションは-38,322枚(約9,385億円)の売り越し。

前週比+1,445枚(約354億円)の小幅買いで、ほぼ横ばいです。

52週レンジは75%と、レンジの上半分に留まっています。

LMも-11,432枚(約2,800億円)で前週比-1,348枚(約330億円)の小幅売りと、こちらも動きはありません。

7月のCPIが前年比+0.4%まで下がったことで、金利の面からフランを動かす理由は薄いままです。
(SNBは2027年末まで金利据え置きと市場は見ています)

ドルスイスは集計週に約0.07%下げただけで、建玉も値動きも静かな1週間でした。

📌 ポイント:CHFはAMが+1,445枚、LMが-1,348枚と、2週続けてほとんど動きませんでした。先週この枠で挙げた-3.5万枚回復も-4.5万枚割れもなく、52週レンジ75%で足踏みが続いています。7月のCPIが+0.4%まで鈍化し、物価からフランを買う理由は薄いままです。-3.5万枚を回復すればショートの解消が進み、逆に-4.5万枚を割り込めば売りが再び厚くなったと見れます。7通貨で唯一AMもLMも動かなかった通貨なので、次に動いたときは何かが変わった合図として見たいですね。

 

DXY(ドルインデックス)⭐⭐⭐ 降りる側と積む側の差が開いた

AMの現在ポジションは16,527枚の買い越し。

前週比-1,568枚の売りで、2週続けて持ち高を落としました。

52週レンジは82%です。

日付 Asset Manager AM前週比 Lev Money LM前週比
7/7 21,424 +1,363 -4,454 +1,126
7/14 22,039(52週最高値) +615 -4,866 -412
7/21 19,851 -2,188 -1,938 +2,928
7/28 21,612 +1,761 -1,601 +337
8/4 18,095 -3,517 3,849 +5,450
8/11 16,527 -1,568 5,772(52週最高値) +1,923

先週DXYのポイントで「1.6万枚を割り込めば中長期勢の投げが加速」と書きましたが、結果は16,527枚。

またしても527枚差で届きませんでした笑

一方のLMは5,772枚で前週比+1,923枚の買い増しとなり、52週最高値を2週続けて更新。

以前として買い増してますね。

 

集計期間を振り返ると、ドルにとっては痛い数字が出てました。

8/7の米7月雇用統計は-2.3万人で、予想の+8万人を大きく下回る結果。
5月と6月も合計10.3万人の下方修正で、失業率の低下も労働参加率が下がった影響でした。

しかしDXYはこの日に約2カ月ぶりの安値を付けましたが、結局集計期間で見れば-0.07%とほぼ横ばい。

このリバウンドの背景は、長い年限の金利が下がらなかったから。

イラン情勢が(もう何度目かの)先行き不透明な状況に陥り、物価見通しが読みにくくなった分が、長い年限の金利に反映された結果でしょうね。

もう一つ、8/6にはウォーシュFRB議長が「インフレが高進すれば利上げの用意がある」と表明し、就任以降の情報発信に誤りがあったことも認めました。

前回の会合で債券市場の信任を得られなかった件への回答が、やっと出てきたと個人的には見ています。

短期勢が過去1年で最も厚いドル買いを積んだまま動かないのは、この長い年限の金利を見ているからかもしれません。

📌 ポイント:DXYはAMが-1,568枚で16,527枚となり、先週ここで書いた1.6万枚割れまで527枚という結果。先週の95枚差に続いて今回も閾値の手前で足踏みしており、なんとももどかしいところです笑 一方のLMは+1,923枚で5,772枚と52週最高値を2週続けて更新しており、降りる側と積む側の差はむしろ開きました。1.8万枚を回復すれば中長期勢の投げが一服で、逆に1.6万枚を割り込めば7月からの持ち高整理がもう一段進みます。集計後は弱い数字が3つ続いてなおドル指数がほぼ動いていないので、この52週高値のドル買いはまだ崩れていないと見るのが自然ですね。

 

💡 今週の注目テーマ

全体的にCOTレポートの分析を通じて、FX侍が今週注目するテーマがこちらです。

1. 日米の利上げ確率が逆転しても、ドル円は159円台

今週の数字で最も引っかかったのがココです。

日銀の9月利上げは市場が約6割を織り込み、日本の2年国債利回りも8/12に1.64%という31年ぶりの高さ。

対するFRBの9月利上げは、8/14の小売売上高を受けて30.6%まで低下しています。

政策期待の観点なら、円が買われてもおかしくない状況です。

それでもドル円は159円台に居座ってます。
よっぽど居心地がいいんでしょうかね…笑

そしてCOTの円ショートも約9,915億円が残ったまま。

悲観的な見方をすれば、それだけ円安の根が深いってことでしょうか。

とはいえ「介入すっぞ?」という牽制も続いてるので、恐る恐る円を売っていく流れが次回のCOTで確認できるのか、円の動向に注目しています。

 

2. 弱い数字が3つ続いても、ドル指数はほぼ動かなかった

集計後の3日間で、米国からは弱い数字が立て続けに出ました。

・8/12:7月CPIが前月比+0.1%、コアが+0.2%と予想通りで、6月からは鈍化
・8/13:7月PPIが前月比0.0%と予想を下回る
・8/14:7月小売売上高が-0.6%と9カ月ぶりの減少

普通ならドル売りになるのが自然ですし、実際に9月利上げの織り込みは30.6%まで下落。

ところがドル指数は基準日の99.82から8/14の99.64まで、ほとんど横ばい。

弱い指標が出たからドルが売られる、という素直な反応が出ていません。

短い年限の金利はFRBの政策を見て動きますが、長い年限の金利は原油や財政やインフレの先行きを見ています。

今のドルは後者の方を向いて動いていると考えるのが妥当なのかもしれません。

 

3. 中長期勢が降りて、短期勢が積む

今週のCOTで目立ったのは、同じ通貨で中長期勢と短期勢が反対を向いた通貨が5つもあったこと。

CAD・AUD・DXY
=AMの売りとLMの買い

EUR・CHF
=AMの買いとLMの売り

特にAUDは、AMの52週レンジが29%、LMが75%と正反対の場所にいます。

同じ材料を見ていて逆の結論を出しているわけですから、いずれどちらかが持ち高を畳むことになります。

その時にまとまった動きが出やすいので、来週は枚数の大小よりもどちらが先に折れるかが注目でしょう。

 

最後に一言

先週は当局が動くとポジションはここまで動く、という週でした。

今週はその逆で、材料が出揃っているのに動かない週だったといえます。

8/10の日銀「主な意見」はタカ派でした。

そしてNFP・CPI・PPI・小売とアメリカの指標は弱い。

材料だけを比べれば、円高ドル安の役者は揃ってる訳です。

それでもドル円は159円台から動きません。
一瞬は159円を割り込んでも、すぐに戻ってくる始末。

しかもDXYは100近辺でウロウロしてるだけ。

教科書通りに動かない場合は、相場が別のものを見ていると考えた方がいいでしょうね。

今回で言えば、高止まりしている長い年限の米金利。

円ショートは1兆円を割り、ドル買いは52週高値のまま。

この2つが次にどちらへ傾くのか、COTでの変化を世界中のトレーダーが見てるでしょうね。

 

⚠️ 注意事項

  • COTレポートは火曜日時点のデータが米国東部時間の金曜午後(日本時間土曜早朝)に公開されます。公開時点で3日、実際にトレードに反映できるのは翌週月曜日になるため、実質的に約1週間の遅延がある点に注意が必要です
  • ポジションデータは方向のバイアスを示すものであり、エントリータイミングの判断には価格分析との併用が必要です
  • 極端なポジションは「逆張りシグナル」として機能することがありますが、トレンドが継続する限りは順張り方向が有利です
  • 円換算額は記事執筆時点の為替レート(EURJPY 184.37、GBPJPY 215.67、AUDJPY 112.88、CADJPY 114.82、CHFJPY 195.92)に基づく概算値です

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