COTレポート分析 2026年9月22日週
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COTレポート分析 2026年9月22日週

FX侍です、こんにちは。

シルバーウィークが明けて、朝晩はだいぶ涼しくなってきましたね。

連休ボケが抜けないまま気づけばもう週末です笑

 

さて本題へ。
先週の記事の最後で、次回はFOMCと日銀の内容をジャッジした建玉が反映されると書きました。

今回のCOTがまさにその数字です。

日米の利上げを市場がどう受け止めたのか、答えが出てました。

 

COTに関する基礎知識は、以下の解説記事をご覧くださいませ。

では今週の分析へ参りましょう。

 

今週のCOTハイライト

今回のCOTは9月22日(火)時点のデータ。

日銀・FOMC通過後の最初の数字ですが、面白い動きが出てました。
中長期勢はユーロ・ポンド・円・カナダドル・豪ドルの5通貨を揃って売り。

COT集計期間内で重なっていた材料はこんな感じ。

・9/16 FOMCが0.25%利上げ、ドットは年内もう1回が中心
・9/17 BOEは6対3で据え置き、3人が利上げを主張もポンドは下落
・9/18 日銀が1.25%へ利上げも7対2、円は158円まで売られる
・9/18 ラガルド総裁が「金利はエネルギー価格と機械的に連動しない」と利上げ観測を牽制
・9/22 イランがホルムズ海峡の再開案を提示してBrentは98ドル台へ
・9/23 米9月の総合PMIが58.4と2021年以来の高さ、ドル指数は101台(※)
・9/24 SNBは0%据え置き、為替介入への強い姿勢を弱めてフラン安(※)
(※は今回のCOT集計後の出来事です)

このうち今回の建玉変化を見る限り、動いた主要因は9/16のFOMCでしょうね。

ドットの中心は年内もう1回の利上げで、ドル指数は集計週に約+1%上げてます。

日銀・BOE・ECBの材料はどれも自国通貨を押し上げるほどの力はなく、中長期勢はドル以外をまとめて売りました。

特に注目すべき3点

今週、特に大きく動いたのは以下の3通貨です。

1. EUR(ユーロ):AMが-35,215枚の売りで、7/28以来の低さへ
2. GBP(ポンド):AMが-26,594枚の売り直し、LMは4週続けての売り
3. JPY(円):LMが-15,747枚の売りで、円の買い越しは7,423枚まで縮小

推移をまとめた表がこちらです。

通貨 Asset Manager 前週比 Lev Money 前週比 注目度
EUR 216,483 -35,215 -26,694 +1,462 ⭐⭐⭐
GBP -115,805 -26,594 13,239 -5,639 ⭐⭐⭐
JPY 41,629 -12,216 7,423 -15,747 ⭐⭐⭐
CAD -24,121 -14,735 -46,861 -7,839 ⭐⭐
AUD -55,353 -8,957 58,726 -2,409 ⭐⭐
CHF -35,523 +598 -16,457 -1,493 ⭐
DXY 16,772 +970 -4,495 +414 ⭐⭐

Asset Manager = 年金基金や保険会社などの機関投資家。中長期のトレンドを反映しやすい。
Leveraged Money = ヘッジファンドなどの投機筋。短期的な値動きへの反応が早い。

 

先週比のポジション変化のグラフがこちらです。

▼カーソルを乗せると数値が表示されます

 

🗺 ヒートマップで見る直近の流れ

直近の変化がわかりやすいヒートマップがこちらです。

ヒートマップから読み取れるポイント

🔴 赤が目立つ通貨(ポジション縮小・売り方向)
・EUR Asset Mgr:前週比-35,215枚で、買い越しは216,483枚へ。3/17以来の大きな売り
・GBP Asset Mgr:前週比-26,594枚で、売り越しは-115,805枚へ。8/18以来の厚さ
・JPY Lev Money:前週比-15,747枚で、買い越しは7,423枚へ。前週の積み増しを一部返上
・CAD Asset Mgr:前週比-14,735枚で、売り越しは-24,121枚へ。買い戻しは5週で止まる
・JPY Asset Mgr:前週比-12,216枚で、買い越しは41,629枚へ
・AUD Asset Mgr:前週比-8,957枚で、売り越しは-55,353枚へ。3週続けての売り

🟢 緑が目立つ通貨(ポジション拡大・買い方向)
・EUR Lev Money:前週比+1,462枚で、売り越しは-26,694枚へ。6週続けて売り越し縮小
・DXY Asset Mgr:前週比+970枚で、16,772枚の買い越し。ドル高の割に小さな動き

📌 注意すべきパターン
・EUR:AMが-35,215枚の売り、LMは+1,462枚の買い。向きは逆でも規模は大きな差
・DXY:5通貨でAMがドル以外を売ったのに、LMは-4,495枚の売り越しのまま
・CHF:LMの売り越しは52週レンジの0%が2週続き、2025年4月以来の厚さ

 

🔍 通貨別の詳細分析

ここまで全体を俯瞰して見たので、次は各通貨のポジションを見ていきましょう。

EUR(ユーロ)⭐⭐⭐ 中長期勢がユーロ売りを新規に3万枚

AMの現在ポジションは216,483枚(約4兆8,471億円)の買い越し。
前週比-35,215枚(約7,885億円)の大幅な売りで、7/28以来の低さです。

LMは-26,694枚(約5,977億円)の売り越しで、前週比+1,462枚(約327億円)の小幅な買い。
6週続けて売り越し幅を縮めています。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/25 261,426 +24,000 25% -38,359 +19,357 22%
9/1 263,253 +1,827 26% -38,173 +186 22%
9/8 250,678 -12,575 20% -33,285 +4,888 26%
9/15 251,698 +1,020 21% -28,156 +5,129 31%
9/22 216,483 -35,215 4% -26,694 +1,462 32%

前回の記事で注目した24万枚割れを、一気に通り越して21万枚台まで来ました。

しかも中身がちょっと意外です。

ロングは-4,206枚とほとんど減っておらず、ショートが+31,009枚も増えています。

つまり買っていたユーロを利食ったのではなく、新しくユーロ売りを仕掛けた形ですね。

 

材料を並べるとこんな感じ。

・9/16:FOMCが利上げ、ドットの中心は年内もう1回
・9/18:ラガルド総裁が「金利はエネルギー価格と機械的に連動しない」と発言
・9/22:レーン理事は「エネルギー高の第2波でインフレは長引く」との見方

市場が1年で3〜4回の追加利上げを見込んでいたところへECBがブレーキをかけた週でした。

ユーロドルは集計週に約-0.7%で、中長期勢の売りは値動きと同じ向き。

一方の短期勢はユーロ安に逆らって差し引き+1,462枚の買い方向ですが、中身はロング+10,891枚・ショート+9,429枚の両建てで、強気に傾いたとは言いにくいですね。

次回もAMのショートが増え続けるのか、それとも「インフレ長期化」を材料に利上げ観測が息を吹き返すのか要チェックですね。

📌 ポイント:EURはAMが-35,215枚の売りで216,483枚となり、前回挙げた24万枚割れを大きく越えて52週レンジの4%まで低下。中身はショートの新規が+31,009枚で、ロングの利食いではありません。ラガルド総裁が追加利上げ観測を牽制した週に、中長期勢はユーロ売りを積み増した形です。AMが20万枚を割り込めば52週最安値の更新が視野に入り、逆に23万枚を回復すれば今週の売りは一過性だったことに。レーン理事の言う「長引くインフレ」をECBがどこまで利上げで受け止めるかがカギですね。

 

GBP(ポンド)⭐⭐⭐ 3人が利上げを主張しても中長期勢は売り直し

AMの現在ポジションは-115,805枚(約1兆5,072億円)の売り越し。
前週比-26,594枚(約3,461億円)の大幅な売り直しで、8/18以来の厚さです。

LMは13,239枚(約1,723億円)の買い越しで、前週比-5,639枚(約734億円)の売り。
4週続けての売りで、買い越しは6/23以来の低さまで減りました。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/25 -104,491 +12,749 46% 47,909 +5,032 100%
9/1 -107,333 -2,842 43% 43,167 -4,742 90%
9/8 -105,864 +1,469 45% 34,627 -8,540 73%
9/15 -89,211 +16,653 60% 18,878 -15,749 41%
9/22 -115,805 -26,594 37% 13,239 -5,639 30%

先週のポイントで挙げた「LMの1.5万枚割れ」には到達。
もう一方の「AMの-8.5万枚回復」は、回復どころか逆に大きく売り直されました。

中長期勢はロングを-19,936枚手放し、ロングは25,632枚まで細っています。
短期勢はショートを+6,742枚積み、ロングは+1,103枚とほぼ横ばい。

どちらもポンドを減らす側に回った週ですね。

 

材料としてはこんな感じ。

・9/16:8月CPIは前年比+3.1%に加速、ただしコアとサービスは横ばい
・9/17:BOEは6対3で据え置き、国債売却の一部停止も発表
・9/22:8月の財政赤字が183億ポンドで予想の155億ポンドを上回る

3人が利上げを主張したのにポンドはBOEの後に下落。

物価の加速は燃料が中心で、コアは動いていなかったのも気になるところ。

集計週のポンドドルは約-1.0%で、AMもLMも値動きと同じ向きです。

LMの買い越しがゼロに近づいていくのか、中長期勢の売り直しが一巡するのか。

次回の注目点でしょうね。

📌 ポイント:GBPはAMが-26,594枚の売り直しで-115,805枚、LMが-5,639枚の売りで13,239枚となり、前週の「真逆」から一転して揃って売り方向へ。中長期勢はロングを約2万枚手放しており、前週の買い戻しを上回る売りです。9/17のBOEでは3人が利上げを主張しましたが、ポンドはその後も下げました。LMが1万枚を割り込めば8月に積んだ買い越しはほぼ消え、逆にAMが-10万枚を回復すれば今週の売りは行き過ぎだったことになります。11/5のBOEまでに利上げ派が4人に増えるかがポイントですね。

 

JPY(円)⭐⭐⭐ 日銀通過で短期勢が円ロングを降ろす

AMの現在ポジションは41,629枚(約5,204億円)の買い越し。
前週比-12,216枚(約1,527億円)の売りで、買い越しは縮小。

LMは7,423枚(約928億円)の買い越しで、前週比-15,747枚(約1,968億円)の大幅な売り。

9/15に転じた買い越しは、ひとまず保っています。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/25 -20,116 +5,627 37% -77,042 -9,071 43%
9/1 -24,521 -4,405 35% -102,188 -25,146 15%
9/8 -570 +23,951 49% -49,098 +53,090 74%
9/15 53,845 +54,415 81% 23,170 +72,268 100%
9/22 41,629 -12,216 74% 7,423 -15,747 89%

前回のポイントで「1万枚を割り込めば買い越しが崩れ始めた」と書いたラインをLMは割り込み。

円は崩れたましたが中身を見ると、円売りに転じたわけじゃないんです。

・短期勢:ロングを-17,379枚減らし、ショートはむしろ-1,632枚減少
・中長期勢:ロングを-8,141枚減らし、ショートを+4,075枚増加

短期勢は新しく円を売ったのではなく、日銀の前に積んだ円ロングを降ろしただけ。

中長期勢は降ろしつつ少しだけ売りも足しています。

 

円安方向の材料としてはまず日米の中銀動向。

・9/16:FOMCは全会一致で利上げ、ドットは年内もう1回の利上げが中心
・9/18:日銀は1.25%へ利上げも7対2で、浅田・佐藤両委員が反対

植田総裁は連続利上げも0.5%幅も排除しないと話しましたが、次回利上げの時期は示しませんでした。

利上げ自体は織り込み済みですが、市場が重視したのは「反対2票」と「次の一手への答えの無さ」でしょう。

結局、日銀通過後にドル円は一時158円まで上昇しています。

 

一方で円高方向の材料もありました。

・9/18:深夜にレートチェック報道が出て、短時間で1円以上の円高
・9/22:イランのホルムズ再開案で原油が下がり、ドル円は一時1円弱の急落

それでも集計週のドル円は約+1.9%の円安。

個人的には日銀で円高を狙っていた短期勢が、2票の反対を見て「次の利上げは遠い」と判断して降りたと見ています。

この反対2票が高市政権の本音とも捉えられますからね。

しかし158円近辺はレートチェックが入った水準なので、当局の目が光っているのも確かです。

 

集計後の9/24にはドル円が一時159円にタッチ。

片山財務相の「協調介入以降の原則は生きている」との発言で一度は下げたものの長続きはせず。

レートチェックと財務相の牽制が飛び交う中で、短期勢の円買い越しがゼロを割るのかどうか。

次回のCOTではまずここを確認したいですね。

📌 ポイント:円はLMが-15,747枚の売りで7,423枚となり、先週挙げた1万枚割れに到達。ただし中身は円ロングの手仕舞いで、円ショートはむしろ減っています。AMも-12,216枚で41,629枚と、中長期勢と短期勢が揃って日銀通過後に円買いを減らした形です。LMがゼロを割り込めば2週だけの円買い越しは終わり、逆に2万枚を回復すればレートチェックを支えに円買いが戻ったことになります。159円を試すドル円に当局がどこまで踏み込むかが次の山場ですね。

 

CAD(カナダドル)⭐⭐ 買い戻しが止まり、ショートを新規に積む

AMの現在ポジションは-24,121枚(約2,681億円)の売り越し。
前週比-14,735枚(約1,638億円)の売りで、5週続いた買い戻しが止まりました。

LMは-46,861枚(約5,209億円)の売り越しで、前週比-7,839枚(約871億円)の売り。
こちらも7週続いた買い戻しが止まっています。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/25 -58,943 +30,552 28% -72,092 +16,805 43%
9/1 -49,544 +9,399 33% -68,750 +3,342 48%
9/8 -30,008 +19,536 44% -55,448 +13,302 66%
9/15 -9,386 +20,622 56% -39,022 +16,426 90%
9/22 -24,121 -14,735 47% -46,861 -7,839 79%

前回の記事の目安だった-2万枚割れに、AMは届きました。

中長期勢はショートを+22,080枚、短期勢も+10,397枚と、どちらも新しくカナダドル売りを積んでいます。

 

BOCは9/16の議事要旨で利上げの可能性に触れ、9/21にはマックレム総裁も利上げが遅れるリスクに言及。

タカ派発言ですがドルカナダはドル買い・カナダ売りが続いてます。

背景は米加の金利差。
2年金利差は142bpと7/28以来の広さになっています。

BOCのタカ派より大きく開いた金利差が売りに繋がっている要因でしょうね。

このショートが次回さらに膨らむのか、それとも10/28のBOCを前に買い戻されるのか要チェックです。

📌 ポイント:CADはAMが-14,735枚の売りで-24,121枚となり、前回の-2万枚割れに到達しました。LMも-7,839枚で、AMは5週・LMは7週続いた買い戻しが揃って止まっています。BOCが利上げの可能性に触れても、米加の金利差が7/28以来の広さに開き、カナダドルは約7週ぶりの安値。AMが-3万枚を割り込めば売り直しが本格化、逆に-1万枚を回復すれば今週の売りは一時的だったことになります。10/28のBOCで利上げが実現するかがポイントになりそうですね。

 

AUD(豪ドル)⭐⭐ 利上げ95%の織り込みでも中長期勢は売り

AMの現在ポジションは-55,353枚(約6,113億円)の売り越し。
前週比-8,957枚(約989億円)の売り直しで、3週続けて売り持ちを増やしました。

LMは58,726枚(約6,485億円)の買い越しで、前週比-2,409枚(約266億円)の小幅な売り。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/25 -45,427 +2,639 20% 54,061 +1,953 82%
9/1 -30,467 +14,960 33% 49,662 -4,399 77%
9/8 -40,199 -9,732 25% 49,779 +117 77%
9/15 -46,396 -6,197 19% 61,135 +11,356 90%
9/22 -55,353 -8,957 12% 58,726 -2,409 87%

AMは先週の記事で書いた-5万枚割れに届き、2025年12月以来の厚さになりました。

中身はショートの+8,235枚で、新しい豪ドル売りです。

COT集計期間中にブロック総裁がインフレの上振れリスクを警告し、9/22時点で29日のRBAの利上げは約95%の織り込みへ。

それでも集計週のオージードルは約-0.3%で、中長期勢は値動きと同じ売り側に立っています。

短期勢はロング-5,898枚・ショート-3,489枚と両方を減らしており、RBAを前にした持ち高整理といった感じ。

利上げが実現した後に豪ドルが買われるのか、それとも「材料出尽くし」で売りが続くのか注目です。

📌 ポイント:AUDはAMが-8,957枚の売り直しで-55,353枚となり、前回挙げた-5万枚割れに到達。2025年12月以来の厚さです。RBAの利上げがほぼ確実と見られても、中長期勢はショートを積み増しました。LMは58,726枚の買い越しを保ちつつ、ロングもショートも減らしています。AMが-6万枚を割り込めば売りの流れがもう一段進み、逆に-5万枚を回復すればRBAを通過して売りが一巡したことになります。9/29のRBAを通過した後の反応が気になるところですね。

 

CHF(フラン)⭐ SNBは利上げを急がず、会合後はフラン安

AMの現在ポジションは-35,523枚(約8,428億円)の売り越しで、前週比+598枚(約142億円)のほぼ横ばい。

LMは-16,457枚(約3,905億円)の売り越しで、前週比-1,493枚(約354億円)の売り。
4週続けての売りで、2025年4月以来の厚さです。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/25 -28,655 +8,415 100% -8,825 +246 27%
9/1 -32,117 -3,462 87% -10,298 -1,473 19%
9/8 -35,677 -3,560 74% -13,440 -3,142 2%
9/15 -36,121 -444 72% -14,964 -1,524 0%
9/22 -35,523 +598 75% -16,457 -1,493 0%

集計後の9/24のSNBは0%据え置きで、ここは予想通り。

注目は以下の2点。

・0%で据え置く前提でも2028年までインフレは0.8%以下で目標内という予測
・6月まで使っていた「フラン高を抑える介入の意思を強めている」という表現を外したこと

インフレ見通しは上げたものの、主因は石油製品で中期の圧力は「わずかに増えただけ」との説明でした。

利上げを急ぐ姿勢が見られなかったことで、発表後はユーロとドルに対してもフランは売られる結果に。

このまま金利差を元にしたフランキャリーの流れが続くのか、継続的なチェック対象ですね。

📌 ポイント:CHFはLMが-1,493枚の売りで-16,457枚となり、4週続けて売り越しを積みました。前回の-1.7万枚まではあと543枚です。集計後のSNBは「0%のままでも物価は目標内」という予測を示し、短期勢のフラン売りと同じ側のメッセージになりました。LMが-1.7万枚を割り込めばSNB後もフラン売りが続いたことになり、逆に-1.4万枚を回復すれば利食いが入ったことになります。会合後も2027年初めまでの利上げ開始は9割超織り込まれており、その織り込みが削られるかどうかが当面の目安ですね。

 

DXY(ドルインデックス)⭐⭐ ドル高でも短期勢は売り越しのまま

AMの現在ポジションは16,772枚の買い越し。
前週比+970枚の小幅な買いです。

LMは-4,495枚の売り越しで、前週比+414枚のほぼ横ばい。
売り越しは9/15から続いています。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
8/25 14,018 -980 74% 9,189 +1,077 100%
9/1 16,241 +2,223 81% 7,133 -2,056 94%
9/8 16,344 +103 82% 6,186 -947 91%
9/15 15,802 -542 80% -4,909 -11,095 59%
9/22 16,772 +970 80% -4,495 +414 60%

先週に示した「買い越しへ戻る・-1万枚を割り込む」の2つは、どちらも起きませんでした。

短期勢のショートは17,472枚で、前週から+445枚とほとんど動いていません。

 

集計期間に出たドル絡みの材料は、ほぼ全部がドル高方向です。

・9/16:FOMCが0.25%利上げ、16人が年内もう1回を予想
・9/20:カシュカリ総裁「インフレは原油だけでなく経済のあらゆる分野に」
・9/22:バーキン総裁「景気はむしろ強まっている」

ドル指数も集計週に約+1.0%上げています。

それでも短期勢はFOMC前に積んだドルショートをそのまま持ち越しました。

ドル買いが出たのはDXY先物ではなく、中長期勢によるユーロやポンドの売りの方だったわけです。

集計後の9/23には米9月の総合PMIが58.4と2021年以来の高さになり、ドル指数は101台へ。

10月の利上げ確率も50%付近から約70〜75%まで上がりました。

値動きに逆らったまま残っている短期勢のショートが注目です。

📌 ポイント:DXYはLMが+414枚で-4,495枚と、タカ派のFOMCを通過しても売り越しがほぼそのまま残りました。AMも+970枚で16,772枚と小さな動きにとどまっています。ドル指数が約+1.0%上げた週に、短期勢は値動きに逆らったショートを維持した形です。LMが0を上回って買い越しへ戻ればPMI後のドル高でショートが買い戻されたことになり、逆に-1万枚を割り込めばドル高に逆らう売りが一段と増えたことになります。10月の連続利上げの織り込みがさらに上がるかが、このショートの行方を決めそうですね。

 

💡 今週の注目テーマ

全体的にCOTレポートの分析を通じて、FX侍が今週注目するテーマがこちらです。

1. ドル高なのにDXYはほぼ動いていない

今週はドル高が進みましたが、COTを見るとちょっと面白い動きになっています。

ドル指数先物のDXYは、AM+970枚・LM+414枚とほぼ横ばい。

つまり大口がDXYを買ってドル高になったわけじゃありません。

その代わり各通貨のAMを見ると、5通貨すべてが売り方向。

・ユーロ:-35,215枚
・ポンド:-26,594枚
・カナダドル:-14,735枚
・円:-12,216枚
・豪ドル:-8,957枚

円換算すると、合計で約1.5兆円。

要するに今回は「ドルを直接買う」というより、ドル以外の通貨を売る形でドル高方向のポジションが増えていました。

相場では同じドル高でも、その中身は毎回同じじゃありません。

今回はDXYにはほとんど動きが出ず、各通貨の先物側に売りが集中した週だったということですね。

2. 引き締め寄りの中銀でも4通貨とも対ドルで下落

FRB以外の中銀からも引き締め寄りの材料が続きました。

・9/17:BOEは据え置きも9人中3人が利上げを主張
・9/18:日銀が1.25%へ利上げ
・9/21:BOCのマックレム総裁が利上げの遅れを警戒
・9/22:RBAのブロック総裁がインフレを警戒、29日の利上げ確率は約95%

ところが集計週の値動きは、ポンド・円・カナダドル・豪ドルのどれも対ドルで下落。

市場は自国の利上げより、同じ週に出てきたFedの「年内もう1回」の方を重視していた印象です。

9/29のRBAと10/28のBOCで利上げが実現したとき、通貨が買われるかどうかでこの流れが続くかが見えてきそうですね。

3. 原油は98ドル→106ドル→再び100ドル割れ

今回のCOT集計期間では原油は下落基調。

サウジの輸出再開に加えて、イランから「7日以内にホルムズ海峡を再開できる」との話が出たことで、ブレント原油は9/22に98ドル台まで下落。

今回のCOTはちょうどこのタイミングで集計されています。

▼ブレント原油1時間足(クリックで拡大します)
ブレント原油1時間足
※赤枠部分が今回のCOT対象期間

しかし集計後の9/24には、フーシ派によるサウジ攻撃を受けて106ドル台まで急反発。

そしてその後は再び100ドルを割っています。

わずか数日の間に、98ドル台→106ドル台→100ドル割れとかなり激しい値動きです。

今回のCOTには9/22までしか入っていないので、9/24の急騰とその後の反落はまだ建玉に反映されていません。

次回はこの原油の乱高下を受けてカナダドルや円のポジションがどう変わったのか。

そこを今回の数字と比べてみたいですね。

 

最後に一言

先週、利上げの前に短期勢が「円を買ってドルを売る」側に大きく傾いていたことを取り上げました。

そして日米の利上げ通過後、その円買いとドル売りのどちらが先に崩れるかに注目していました。

その答えが今回出ましたね。

結果は…円の方が崩れました。

短期勢は円の買い越しを約3分の1まで減らした一方で、ドルの売り越しはほとんど減らしていません。

・円の買い越し(LM):23,170枚→7,423枚
・ドルの売り越し(DXYのLM):-4,909枚→-4,495枚

日銀通過で円買いは手仕舞われましたが、ドル売りは年内の追加利上げ確率が高まっても残ったまま。

集計後は9/23の米PMIでドル指数が101台へ上がり、ドル円も9/24に159円にタッチしました。

次回のCOTでは、短期勢が円の買い越しをゼロまで減らすのか、それとも残したドルの売り越しを買い戻すのかが見どころです。

 

⚠️ 注意事項

  • COTレポートは火曜日時点のデータが米国東部時間の金曜午後(日本時間土曜早朝)に公開されます。公開時点で3日、実際にトレードに反映できるのは翌週月曜日になるため、実質的に約1週間の遅延がある点に注意が必要です
  • ポジションデータは方向のバイアスを示すものであり、エントリータイミングの判断には価格分析との併用が必要です
  • 極端なポジションは「逆張りシグナル」として機能することがありますが、トレンドが継続する限りは順張り方向が有利です
  • 円換算額は記事執筆時点の為替レート(EURJPY 179.12、GBPJPY 208.24、AUDJPY 110.43、CADJPY 111.15、CHFJPY 189.81)に基づく概算値です

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