COTレポート分析 2026年9月29日週
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COTレポート分析 2026年9月29日週

FX侍です、こんにちは。

10月に入って、朝晩と一気に涼しくなりましたね〜

「寒暖差にご注意ください」ってよく言いますが、早速うちの双子は調子を崩しております。

咳してて微熱があっても元気なんですよね…

そんなに元気なら保育園行けよ!って言いたくなるほどです笑

みなさんも寒暖差にお気をつけくださいね(*´ω`*)

 

さて本題へ。

今回のCOTの集計週も材料がいろいろありましたね。

米長期金利の上昇、日米揃っての円安けん制、そしてRBAの利上げ。

その中で短期勢のポジションがはっきり動いています。

次回の注目点もしっかり残してくれる面白い週だったと言えるでしょう。

 

COTに関する基礎知識は、以下の解説記事をご覧くださいませ。

では今週の分析へ参りましょう。

 

今週のCOTハイライト

今回のCOTは9月29日(火)時点のデータ。

米10年金利が5%台に乗せた週の数字です。
短期勢はドルの売り越しを買い越しに戻し、円は買い越しから売り越しに転じました。

COT集計期間内で重なっていた材料はこんな感じ。

・9/23 米9月の総合PMIが58.4と2021年以来の高さ、米10年は5%を上抜け
・9/24 フーシ派のサウジ攻撃でBrentが106ドル台、SNBは0%据え置きでフラン安
・9/25 トランプ大統領が円安への懸念を伝えていたと判明し円は156円台へ
・9/29 仏独10年債の利回り差が110bpを超えて2012年以来の広さに
・9/29 RBAは4.60%へ利上げも会見で据え置きの検討を明かし豪ドルは0.70割れ
・9/29 ウィリアムズNY連銀総裁が「利上げを急ぐ必要はない」と発言
・10/2 米9月雇用統計は+2.9万人と予想を下回るもドル指数は101台後半(※)
(※は今回のCOT集計後の出来事です)

このうち多くの通貨に影響を及ぼしたのは、やはり米長期金利の上昇でしょうね。

米10年金利は集計週に4.97%から5.26%へ約0.3ポイント上がってドル指数も約+0.8%。
ドル・円・カナダドル・ユーロ・ポンドの5通貨で、短期勢がドル買いの側へ動いています。

特に注目すべき3点

今週、特に大きく動いたのは以下の3通貨です。

1. JPY(円):LMが-21,584枚の売りで、9/8以来の売り越しに転換
2. CAD(カナダドル):LMが-22,783枚の売りで、2023年9月以来の大きさ
3. AUD(豪ドル):AMが-17,846枚の売りで、売り越しは過去52週で最大

推移をまとめた表がこちらです。

通貨 Asset Manager 前週比 Lev Money 前週比 注目度
EUR 220,603 +4,120 -39,265 -12,571 ⭐⭐
GBP -128,544 -12,739 4,606 -8,633 ⭐⭐
JPY 51,634 +10,005 -14,161 -21,584 ⭐⭐⭐
CAD -27,581 -3,460 -69,644 -22,783 ⭐⭐⭐
AUD -73,199 -17,846 60,592 +1,866 ⭐⭐⭐
CHF -36,411 -888 -13,995 +2,462 ⭐
DXY 18,007 +1,235 361 +4,856 ⭐⭐

Asset Manager = 年金基金や保険会社などの機関投資家。中長期のトレンドを反映しやすい。
Leveraged Money = ヘッジファンドなどの投機筋。短期的な値動きへの反応が早い。

 

先週比のポジション変化のグラフがこちらです。

▼カーソルを乗せると数値が表示されます

 

🗺 ヒートマップで見る直近の流れ

直近の変化がわかりやすいヒートマップがこちらです。

ヒートマップから読み取れるポイント

🔴 赤が目立つ通貨(ポジション縮小・売り方向)
・CAD Lev Money:前週比-22,783枚で、売り越しは-69,644枚へ。8/25以来の厚さ
・JPY Lev Money:前週比-21,584枚で、-14,161枚の売り越しに転換
・AUD Asset Mgr:前週比-17,846枚で、売り越しは-73,199枚。52週レンジの0%
・GBP Asset Mgr:前週比-12,739枚で、売り越しは-128,544枚へ。7/28以来の厚さ
・EUR Lev Money:前週比-12,571枚で、売り越しは-39,265枚へ。8/18以来の厚さ
・GBP Lev Money:前週比-8,633枚で、5週続けての売り

🟢 緑が目立つ通貨(ポジション拡大・買い方向)
・JPY Asset Mgr:前週比+10,005枚で、買い越しは51,634枚へ
・DXY Lev Money:前週比+4,856枚で、361枚の買い越しに転換
・EUR Asset Mgr:前週比+4,120枚で、ロングとショートを両方増やした小幅な買い
・CHF Lev Money:前週比+2,462枚で、連続の売りは4週で止まる

📌 注意すべきパターン
・JPY:LMは-21,584枚の売り、AMは+10,005枚の買いで真逆
・AUD:AMの売り越しは過去52週で最大、LMは6万枚台の買い越しを維持
・EUR:LMはショートを+23,277枚、AMは両建てで方向感なし

 

🔍 通貨別の詳細分析

ここまで全体を俯瞰して見たので、次は各通貨のポジションを見ていきましょう。

EUR(ユーロ)⭐⭐ 強いPMIでも短期勢はショートを積む

AMの現在ポジションは220,603枚(約4兆8,990億円)の買い越し。
前週比+4,120枚(約915億円)の小幅な買いです。

LMは-39,265枚(約8,720億円)の売り越しで、前週比-12,571枚(約2,792億円)の売り。
売り越しは8/18以来の厚さになりました。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
9/1 263,253 +1,827 26% -38,173 +186 22%
9/8 250,678 -12,575 20% -33,285 +4,888 26%
9/15 251,698 +1,020 21% -28,156 +5,129 31%
9/22 216,483 -35,215 4% -26,694 +1,462 32%
9/29 220,603 +4,120 6% -39,265 -12,571 21%

前回の記事で挙げたAMの20万枚割れ・23万枚回復は、どちらも起きていません。

動いたのは短期勢の方で、ショートを+23,277枚と新しく積んでいます。

 

材料はユーロ高・ユーロ安の両方がありました。

・9/23:ユーロ圏9月の総合PMIが53.1、約3年半ぶりの強い伸び
・9/28:ラガルド総裁が段階的な対応が適切との発言で急な利上げ観測を牽制
・9/29:仏独10年債の利回り差が110bpを超えて2012年以来の広さに

景気は強いのにECBは利上げを急がず、フランスの財政不安で利回り差は広がる。

ユーロにとって買い材料と売り材料が綱引きした週だった印象です。

その中でユーロドルは集計週に約-0.8%となり、短期勢の売りは値動きと同じ向き。

一方の中長期勢はロング+18,124枚・ショート+14,004枚の両建てで、方向を決めきれていない印象ですね。

📌 ポイント:EURはLMが-12,571枚の売りで-39,265枚となり、8/18以来の売り越しの厚さに復帰。中身はショートの新規が+23,277枚で、強いPMIと仏国債への不安が同じ週に並ぶ中、短期勢はユーロ売りを選んだ形です。AMは+4,120枚で220,603枚と、前回の目安(20万枚割れ・23万枚回復)のどちらにも届いてません。LMが-5万枚を割り込めば短期勢のユーロ売りが本格化し、逆に-3万枚を回復すれば今週の売りは一時的だったことになります。仏独の利回り差がどこで落ち着くかが注目ですね。

 

GBP(ポンド)⭐⭐ 短期勢のロング手仕舞いが5週続く

AMの現在ポジションは-128,544枚(約1兆6,797億円)の売り越し。
前週比-12,739枚(約1,665億円)の売り増しで、7/28以来の厚さです。

LMは4,606枚(約602億円)の買い越しで、前週比-8,633枚(約1,128億円)の売り。
5週続けての売りで、買い越しは2025年11月以来の低さになりました。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
9/1 -107,333 -2,842 43% 43,167 -4,742 90%
9/8 -105,864 +1,469 45% 34,627 -8,540 73%
9/15 -89,211 +16,653 60% 18,878 -15,749 41%
9/22 -115,805 -26,594 37% 13,239 -5,639 30%
9/29 -128,544 -12,739 25% 4,606 -8,633 12%

先週のポイントで挙げた「LMの1万枚割れ」に到達。

短期勢はロングを-11,381枚減らした一方で、ショートは-2,748枚とむしろ減っています。
新しく売ったというより、8月に積んだポンドロングを降り続けている形ですね。

中長期勢はロング-6,229枚・ショート+6,510枚と、こちらはポンド売りを足しています。

 

材料としてはこんな感じ。

・9/23:英9月のサービスPMIが51.7と3カ月ぶりの低さ
・9/29:BOEのテイラー委員が「追加利上げは説得力がない」と発言

景気の勢いが落ちてきたところに、利上げに慎重な委員の声も重なった週です。

11/5のBOEでの利上げはまだ織り込まれているものの、ポンドを買い増す材料は乏しかったと言えそうですね。

ポンドドルは集計週に約-0.9%で、AMもLMも値動きと同じ向きです。

📌 ポイント:GBPはLMが-8,633枚の売りで4,606枚となり、先週の目安だった1万枚割れまで減りました。中身はロングの手仕舞いで、ショートはむしろ減っています。AMは-12,739枚で-128,544枚と、中長期勢はポンド売りを2週続けて足しました。LMがゼロを割り込めば8月以来の買い越しは消え、逆に1万枚を回復すれば手仕舞いが一巡したことになります。11/5のBOEの利上げ観測が10/28の予算案を通過しても残るかが焦点ですね。

 

JPY(円)⭐⭐⭐ 日米の円安けん制でも短期勢は売り越しへ

AMの現在ポジションは51,634枚(約6,454億円)の買い越し。
前週比+10,005枚(約1,251億円)の買いで、買い越しを広げています。

LMは-14,161枚(約1,770億円)の売り越しで、前週比-21,584枚(約2,698億円)の大幅な売り。
9/15から2週だけ続いた買い越しは終わり、9/8以来の売り越しに戻りました。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
9/1 -24,521 -4,405 35% -102,188 -25,146 15%
9/8 -570 +23,951 49% -49,098 +53,090 74%
9/15 53,845 +54,415 81% 23,170 +72,268 100%
9/22 41,629 -12,216 74% 7,423 -15,747 89%
9/29 51,634 +10,005 80% -14,161 -21,584 73%

前回「LMがゼロを割り込めば2週だけの円買い越しは終わり」と書いたラインを割り込みました。

中身はこんな感じ。

・短期勢:ロングを-15,494枚減らし、ショートを+6,090枚増やす
・中長期勢:ロングを+6,794枚増やし、ショートを-3,211枚減らす

短期勢は円ロングを降りながら円売りも少し足していますが、中長期勢は逆に円を買い増しました。

 

まず円高方向の材料から。

・9/25:トランプ大統領が首脳会談で円安への懸念を伝えていたと片山財務相が公表
・9/25:片山財務相とベッセント長官が電話会談、「円の過小評価は問題」を再確認
・9/28:三村財務官「首相・財務相・米国からのメッセージは非常にクリア」

日本だけでなくアメリカも円安を問題にしている、というメッセージが続きましたね。

ドル円は159円台から156円台まで下げ、9/28の三村発言でも一時156.5円台まで円高が進んでいます。

中長期勢の円買いは、この日米のけん制が出た週と重なりますね。

 

対する円安方向の材料は、やっぱりなんと言っても米金利。

・9/23:米9月の総合PMIが58.4で米10年金利は5%を上抜け
・9/28:クック理事の発言などで10月の利上げ確率は70.3%へ

米10年金利は集計週に4.9%台から5.2%台へ、約0.3ポイントも上昇。
牽制で下げたドル円も157円台へ戻り、集計週としては157.4円で横ばいです。

日米の牽制だけではドル円は下がらず、米金利に引っ張られている状態でしょうね。

 

集計後は、9/30の鉱工業生産が-1.7%と予想外の落ち込み。

10/1の日銀短観と「主な意見」も10月の連続利上げを後押しする内容ではなく、ドル円は上昇。

ただし10/2の東京都区部コアCPIは+2.7%と、8カ月ぶりに2%を超えてます。

当局の牽制と米金利の綱引きの中で、短期勢の円売り越しが積み上がるのか、次回のCOTではまずここが要チェックです。

📌 ポイント:円はLMが-21,584枚の売りで-14,161枚となり、先週注目したゼロを割って売り越しに戻りました。中身は円ロングの手仕舞いが-15,494枚で、新規の円ショートも+6,090枚あります。AMは逆に+10,005枚の買いで、中長期勢と短期勢がはっきり割れた形です。LMが-3万枚を割り込めば短期勢の円売りが本格化し、逆にゼロを上回れば短期勢は再び円の買い越しに戻ったことになり、牽制後に円高が続くかと合わせて見たい所。160円の手前で当局がけん制から行動に移るかどうかが山場ですね。

 

CAD(カナダドル)⭐⭐⭐ 短期勢の売りは2023年9月以来の大きさ

AMの現在ポジションは-27,581枚(約3,056億円)の売り越し。
前週比-3,460枚(約383億円)の小幅な売りです。

LMは-69,644枚(約7,716億円)の売り越しで、前週比-22,783枚(約2,524億円)の大幅な売り。
週の売りとしては2023年9月以来の大きさで、売り越しは8/25以来の厚さに戻りました。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
9/1 -49,544 +9,399 33% -68,750 +3,342 48%
9/8 -30,008 +19,536 44% -55,448 +13,302 66%
9/15 -9,386 +20,622 56% -39,022 +16,426 90%
9/22 -24,121 -14,735 47% -46,861 -7,839 79%
9/29 -27,581 -3,460 45% -69,644 -22,783 46%

前回の目安だったAMの-3万枚割れには、2,419枚届きませんでした。
代わりに動いたのが短期勢で、ショートを+24,949枚と新しく積んでいます。

 

自国の材料はカナダドル安のものがズラリ。

・9/24:7月の小売売上高が-0.7%、カナダドルは7/14以来の安値
・9/29:7月のGDPが前月比0.0%、製造業は-0.9%
・9/29:カナダ産の酒類・乳製品・二輪車などへの米国の輸入禁止が発効

景気の足踏みに米国との通商摩擦まで重なって、CAD買いの理由が見当たらない週だった印象。

集計週はBrentが約+3.4%上がった一方、カナダの原油に近いWTIは約-5.5%下げています。

原油は支えにならずドルカナダは約+1.0%のカナダドル安で、中長期勢も短期勢も値動きと同じ売り側に立っています。

ドルキャドは絶賛上昇中ですね…

📌 ポイント:CADはLMが-22,783枚の売りで-69,644枚となり、週の売りとして2023年9月以来の大きさでした。中身はショートの新規が+24,949枚で、弱い指標と米国の輸入禁止が重なった週に短期勢がカナダドル売りを仕掛けた形です。集計後の10/1にはドルカナダが1.4263と、基準日から約+0.6%で約18カ月ぶりのカナダドル安まで進んでいます。LMが-8万枚を割り込めば短期勢の売りがもう一段進み、逆に-5.5万枚を回復すれば今週の売りは行き過ぎだったことに。10/28のBOCが大きな注目ですね。

 

AUD(豪ドル)⭐⭐⭐ RBA利上げの週に中長期勢の売り越しは52週で最大

AMの現在ポジションは-73,199枚(約8,037億円)の売り越し。
前週比-17,846枚(約1,960億円)の大幅な売りで、4週続けての売りです。

LMは60,592枚(約6,653億円)の買い越しで、前週比+1,866枚(約205億円)の小幅な買い。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
9/1 -30,467 +14,960 33% 49,662 -4,399 77%
9/8 -40,199 -9,732 25% 49,779 +117 77%
9/15 -46,396 -6,197 19% 61,135 +11,356 90%
9/22 -55,353 -8,957 12% 58,726 -2,409 87%
9/29 -73,199 -17,846 0% 60,592 +1,866 89%

AMは前回の記事で挙げた-6万枚割れを一気に越え、売り越しは過去52週で最も多くなりました。

2025年8月以来の売り越しの厚さで、中身はショートの+14,855枚です。

 

目立つ材料はこの2つ。

・9/24:雇用者は+3.95万人も、失業率は4.6%と2021年終盤以来の高さ、フルタイムは減少
・9/29:RBAが4.60%へ全員一致で利上げ、ただし総裁は会見で「据え置きも真剣に検討した」

豪ドルは会見の後、1時間ほどで約0.6%の急落で0.70を割り込みました。

利上げ自体は約95%織り込まれていたので、ハト派会見に反応して一気に下落が進んだ形ですね。

中長期勢は雇用の弱さと利上げ打ち止めの気配でショートを積み増し。

短期勢はロング+5,465枚・ショート+3,599枚と両方を増やしており、豪ドル安に逆らって差し引き小さな買いです。

📌 ポイント:AUDはAMが-17,846枚の売りで-73,199枚となり、前回の-6万枚割れのラインを越えて、売り越しは過去52週で最大になりました。RBAは利上げしたものの会見で据え置きの検討を明かし、豪ドルは0.70を割り込む展開に。LMは60,592枚の買い越しを保っており、中長期勢と短期勢の差は大きく開いたままです。AMが-8万枚を割り込めば中長期勢の売りがもう一段進み、逆に-6.5万枚を回復すれば利上げ通過で売りが一巡したことになります。短期勢の6万枚の買い越しがどこまで粘れるかが次の見どころですね。

 

CHF(フラン)⭐ SNB後のフラン安に逆らって短期勢は利食い

AMの現在ポジションは-36,411枚(約8,670億円)の売り越しで、前週比-888枚(約211億円)のほぼ横ばい。

LMは-13,995枚(約3,333億円)の売り越しで、前週比+2,462枚(約586億円)の買いで、売り越しは縮小。
4週続いた売りが止まりました。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
9/1 -32,117 -3,462 87% -10,298 -1,473 19%
9/8 -35,677 -3,560 74% -13,440 -3,142 2%
9/15 -36,121 -444 72% -14,964 -1,524 0%
9/22 -35,523 +598 75% -16,457 -1,493 0%
9/29 -36,411 -888 71% -13,995 +2,462 12%

前回の記事で書いた「LMの-1.4万枚回復」には、わずか5枚差で到達しています。

9/24のSNBが利上げを急がない姿勢を示し、ドルフランは集計週に約+1.3%のフラン安。

集計後に出てきた欧州発の債券売りで、安全資産のフランへ資金が入った影響がどこまで出るのかが次週の注目ポイントです。

最近のファッションになっていた「フランキャリー」との綱引きになるかもしれませんね。

📌 ポイント:CHFはLMが+2,462枚の買いで-13,995枚となり、先週書いた-1.4万枚回復のラインにわずか5枚差で届きました。SNB後のフラン安が続く中で、短期勢は積み上げたショートを一部降ろした形です。AMは-888枚とほぼ動いていません。LMが再び-1.7万枚を割り込めばフラン売りの再開、逆に-1.2万枚を回復すれば利食いがもう一段進んだことになります。集計後に欧州の国債不安でフランが買われた分が次回のポイントですね。

 

DXY(ドルインデックス)⭐⭐ 短期勢のドル売り越しが買い越しへ

AMの現在ポジションは18,007枚の買い越し。
前週比+1,235枚の買いで、8/4以来の厚さです。

LMは361枚の買い越しで、前週比+4,856枚の買い。
9/15から続いた売り越しが、9/8以来の買い越しに戻りました。

日付 AM 前週比 52週レンジ LM 前週比 52週レンジ
9/1 16,241 +2,223 81% 7,133 -2,056 94%
9/8 16,344 +103 82% 6,186 -947 91%
9/15 15,802 -542 80% -4,909 -11,095 59%
9/22 16,772 +970 80% -4,495 +414 60%
9/29 18,007 +1,235 85% 361 +4,856 74%

先週のポイントで挙げた「LMが0を上回って買い越しへ戻る」に到達です。

短期勢はショートを-2,211枚減らし、ロングも+2,645枚と積んでいます。

 

集計期間のドル絡みの材料はこんな感じ。

・9/23:米9月の総合PMIが58.4、バー理事は「さらなる政策調整が必要になる可能性が高い」
・9/24:ウィリアムズ総裁「年内の追加利上げを考えるのは妥当」→10月の利上げ確率は一時77.5%
・9/28:クック理事がAIと中東紛争によるインフレ圧力に言及→確率は70%台を保つ
・9/29:ウィリアムズ総裁「利上げを急ぐ必要はない」→確率は約50%へ低下

ウィリアムズFOMC副議長の従来の慎重姿勢からタカ派発言にまずは反応。

その後のハト的発言にも反応という感じで、ウィリアムズに振り回されているともいえますね笑

基準日の9/29には利上げ観測が後退していますが、この日に下がったのは2年金利だけで10年は5.2%台のまま。

とにかく今は米金利が高い状態が続き、ドル指数も集計週に約+0.8%上昇。

集計後の欧州発の債券売りでドルにも退避資金が入っていた印象です。

来週はその影響にも注目でしょう。

📌 ポイント:DXYはLMが+4,856枚で361枚の買い越しとなり、前回示した買い越しへの復帰に到達。中身はショートの買い戻しが-2,211枚、ロングの新規が+2,645枚です。AMも+1,235枚で18,007枚と、8/4以来の厚さまで買いを積んでます。LMが0.5万枚を超えれば短期勢のドル買いが本格化し、逆に-0.5万枚を割り込めば短期勢は再びドルの売り越しに傾いたことになり、弱い雇用統計後の値動きと合わせて確認したいところです。10月の利上げ確率が下がっても米長期金利が高止まりするかが、このロングの行方を左右しそうですね。

 

💡 今週の注目テーマ

全体的にCOTレポートの分析を通じて、FX侍が今週注目するテーマがこちらです。

1. 円・豪ドル・ユーロでAMとLMが逆を向いた

今週は3つの通貨で中長期勢と短期勢が逆方向に動いてます。

・円:AM+10,005枚の買い・LM-21,584枚の売り
・豪ドル:AM-17,846枚の売り・LM+1,866枚の買い
・ユーロ:AM+4,120枚の買い・LM-12,571枚の売り

しかもどちらが値動きと同じ側かは通貨ごとにバラバラです。

円は集計週のドル円が横ばいで、どちらとも言えません。
豪ドルは中長期勢、ユーロは短期勢の方が値動きと同じ向きでした。

それぞれの材料も「日米の円安牽制・RBAのハト派会見・フランスの国債不安」と全部違います。

短期勢は多くの通貨でドル買いに動きましたが、この3通貨では中長期勢と短期勢が逆を向き、その材料も通貨ごとに違っていました。

今後の経過観察として注目ですね。

2. 利上げ確率は下がっても米10年は5.2%台

基準日の9/29、ウィリアムズNY連銀総裁の発言で10月の利上げ確率は約70%から約50%まで急低下。

普通に考えればドル売り材料ですが、下落したのは政策金利に近い2年債の利回りだけで長期金利は高止まりし、COTでもドル売りは縮小しています。

つまり10月の利上げ確率が下がっただけで「ここからドル売り」と見るにはまだ早い状況です。

長期金利が高いままで短期筋のドル売りも巻き戻されている以上、状況的にはドルの下値はまだ簡単には崩れにくいでしょうね。

3. 集計後は弱い米指標でもドル指数は102台へ

集計後にはドルを売りたくなる米指標が続きました。

・9/30:8月のコアPCEが3.0%と予想の3.3%を下回り、10月の利上げ確率は約35%へ
・10/2:9月の雇用統計は+2.9万人、失業率は4.2%へ上昇

ただしコアPCEの低下は計算方法の変更による面が大きく、インフレが落ち着いたとは言い切れません。
(計算方法変更だけで約0.36ポイント押し下げたとの試算もあります)

それでも市場は10月に利上げを急ぐ理由は減ったと受け止めました。

普通ならドルには逆風です。

しかし…
PCE翌日のドル指数は102.10まで上昇してCOT基準日から約0.7%高。
雇用統計後も101.9台で基準日の水準を上回ったまま。

このドルの強さを考えるうえで無視できないのが、10月1日の欧州国債売りです。

英30年債利回りは6%台、仏10年債利回りも2002年以来の高水準へ上昇。
米10年債利回りも一時5.34%まで上がりました。

その後は米金利が低下しても、ドルは大きく崩れていません。

利上げ観測の後退だけならドル売りですが、欧州の財政不安からドルへ資金が向かった可能性があります。

今回のCOTではその国債売りが起きる前から短期筋のドル売りは縮小していました。

次回はこのドルの買い戻しがさらに続いたのかを確認したいですね。

 

最後に一言

今週のCOTを一言でまとめると「短期勢がドル売りをやめた週」です。

先週までの短期勢は、円を買ってドルを売る側に傾いていました。

それが今回は円は売り越しに・ドルは買い越しに変わっています。

・円(LM):7,423枚の買い越し→14,161枚の売り越し
・ドル(DXYのLM):4,495枚の売り越し→361枚の買い越し

日米が揃って円安牽制しても、基準日にアメリカの10月の利上げ観測が後退しても、短期勢はドル売りに戻りませんでした。

ただ集計後は、弱い米雇用統計が出た一方で欧州の国債売りからドルは強いまま。

次回のCOTで短期勢のドルの買い越しが増えていれば今回の動きは本物、売り越しに戻っていれば一時的だった、ということになります。

いや〜COTって面白いですね(・∀・)

 

⚠️ 注意事項

  • COTレポートは火曜日時点のデータが米国東部時間の金曜午後(日本時間土曜早朝)に公開されます。公開時点で3日、実際にトレードに反映できるのは翌週月曜日になるため、実質的に約1週間の遅延がある点に注意が必要です
  • ポジションデータは方向のバイアスを示すものであり、エントリータイミングの判断には価格分析との併用が必要です
  • 極端なポジションは「逆張りシグナル」として機能することがありますが、トレンドが継続する限りは順張り方向が有利です
  • 円換算額は記事執筆時点の為替レート(EURJPY 177.66、GBPJPY 209.07、AUDJPY 109.80、CADJPY 110.79、CHFJPY 190.50)に基づく概算値です

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