損切りしないトレードは実現可能か?

FX侍です、こんにちは。

損切り=負けを確定する行為

さらに証拠金も減ってしまう誰しもが避けたい行為です。

 

ってことは…

損切りするから負けるのであって、損切りしなければ負けないんじゃない?
結局ずっと含み損に耐えていれば戻ってくることも多いし…

と考えるのが人間の性w

という訳で今回は損切りしないトレードについてのお話です。

 

FX侍の過去の実体験も書いているので、損切りの重要性が伝わるはずですw

損切りしないトレードは可能か?

結論から言うと、損切りしないトレードは『特定の条件下』では可能です。

その条件とはこんな感じ。

・ピンチになった時に追加入金できる潤沢な資金力がある
・逆行してどれだけ含み損が増えても資金力でカバーできる小さなロットである
・数年単位で含み損に耐えられるメンタルを備えている
・最悪価格が戻ってこなくてもスワップでカバーできる

この条件が揃っているのであれば、損切りしないトレードは可能でしょう。

 

でも冷静に考えてみましょうか。

潤沢な資金があっても極めて小さなロットでしかトレードできないんです。

資金効率から考えると良い手とは言えません。

例えばメジャー通貨ペアの中で、2020年〜2023年で最もボラの小さかったオージードルを見てみましょう。

▼オージードル週足(クリックで拡大します)
オージードルの週足チャート

仮に底値で売ってしまった場合、最大で約2500pipsの含み損になっていました。

これを現在レートで計算するとこんな金額になります。

 ・0.01ロット(1000通貨)=約3.6万円の含み損
 ・0.1ロット(1万通貨) =約36万円の含み損
 ・1ロット(10万通貨) =約360万円の含み損

あれ?0.1ロットだと意外と少ないな…

と思われたかもしれませんが、ボラの小さな通貨ペアで計算しているからですw

ちなみにボラが高いで有名なポンド円の週足で見ると、安値と高値の差は約8400pipsです。

 

損切りしないトレードの弊害

忘れちゃダメなのは…
損切りしないトレードは、小ロットでのトレードを強いられる点です。

ロットを上げれば指数関数的に含み損の金額が増えますからね。

先ほどのオージードルで言えば、
0.1ロットのトレードを続けていれば2500pipsの逆行でも約36万円で済みます。

その金額なら耐えられる人も少なくはないでしょう。

しかし0.1ロットでは資金が増えるスピードが遅くなる点を忘れてはいけません。
(ボラの小さなオージードルで含み損を抱えている期間はトレードできませんし…)

要は、損切りしないトレード=小ロットであるが故に利益も含み損も小さくなるんです。

ぶっちゃけ資金効率は非常に悪いですね。

 

そうしたジレンマに耐えられず、やってしまうのがナンピンです。

ぐんぐん膨れ上がっていく含み損を見続ける
  ↓
ストレスがじわじわ溜まる
  ↓
冷静なトレード判断が鈍る
  ↓
「一気にチャラにしてやるぞ!」とナンピン

FXでよくある話です。

ナンピンを想定したトレード以外では、ナンピンが致命傷になるケースが少なくありません。

▼オージードル週足(クリックで拡大します)
オージードルの週足チャート

ちなみに上記のナンピンは含み損を増やすだけ。

結果論で言えば、ナンピンではなくドテン買いにすれば助かってましたね。
(でもそれじゃ損切りしないトレードにならないのでダメですねw)

 

そして最悪の底値や高値で捕まってしまうと価格が戻ってきません

下記はドル円の月足チャートで目立つ高値をマークした画像です。

▼ドル円月足(クリックで拡大します)
ドル円月足チャート

この中でも最もラッキーなケースで考えてみましょうか。

2007年6月の高値で買ったとすると、最大約4800pipsの含み損。
それに耐えられたとしても、価格が戻ってくるのは8年後の2015年6月です。

まぁ実際にはプラススワップがあるので、もう少し早くチャラになるとは思いますが。

 

損切りしないトレードが8年後に助かって
「よーし!ここからまた頑張るぞ!」

ってなりますか…?

 

もちろん運が良ければ数ヶ月で価格が戻ってくるかもしれません。

しかしある程度トレード歴がある方は感じているでしょうが、コロナ前と後では相場のボラが変わっています。
(ドル円を考えれば分かりやすいかと)

コロナ後では極端な値動きとなる通貨ペアが増えています。

テクニカル的には戻ってきてもいい頃合いなのに、ファンダメンタルや地政学的に戻らないことも。

つまり…最悪の高値や安値で捕まる確率が高くなっている上、数年単位で価格が戻ってこない可能性も高くなっているのが昨今の状況です。

 

ここまでお読みいただければ、損切りしないトレードが非現実的なのは伝わりましたよねw

 

結論:損切りしないトレードは可能だが…

先ほどもお伝えしたように、条件が揃えば損切りしないトレードは可能です。

しかし下記のような弊害もあることを忘れてはいけません。

・ロットが小さいので儲けも少ない
・年単位で価格が戻らない可能性も十分ある

FXの最大の魅力は小資金からでも複利の力で資金を増やせる点。

資金増のスピード感というFXの魅力を自ら潰してしまうのが損切りしないトレードと言えます。

本当に無くなっても困らない金額で遊び程度にやるならいいんですが、裁量トレードという観点では損切りしないトレードはお勧めしません。

ちゃんと損切りできないと、どこかのタイミングで口座資金を無くします。

 

FX侍の体験談

はい、ここからはFX侍の過去の体験談を交えたお話と参りましょうw

私も損切りせず口座を破綻させた経験があるので気持ちはよーく分かるんですw

ロスカットしなければ、また戻ってきて出直せるんじゃないかって。

そして額が大きくなると今度は自分の意志で損切りできなくなることも。

でもね、含み損に耐えている時期って本当にストレスが溜まるんです。

相場を見ながら「冷静にそろそろ戻ってくるかな?」と思える日もあれば、「マジでいい加減にしろよ」とイライラして無茶しそうな日もあるんですよね。

夢にもチャートが出てきますし、真綿で首を絞められる感覚というやつでしょうか。

経験者は分かると思いますがw

 

経験者だからこそ言えますが、
ダメだと思ったらさっさと損切りして(一旦頭を冷やしてから)取り返す方がメンタル的にもお勧めです。

 

ストレスを抱えながらいつ戻ってくるか分からない時間を過ごすのは生産性がありません。

もうね、時間の無駄なんです。

含み損が増えちゃうと、証拠金維持率の関係上トレードもしにくくなりますし。

保有ポジションと反対売買なら証拠金維持率に余裕は出ますが、負けたら一気に証拠金が不利になります。

含み損を抱えた口座でトレードすると、今まで通りのトレードはできなくなります。

 ・普段よりチキン利確しちゃう
 ・安全策を取って少なめのロットでトレードする

これも無駄なんですw

だったらさっさと損切りして、普段通りのトレードをしていた方が健全ですよね。

それと…
いつ解消するか分からない含み損を気にして過ごすより、スパッと切った方が清々しい気持ちになりますよw

含み損はメンタルにも来ますから。

 

せっかく増やした証拠金を損切りで減らすのに躊躇しちゃう。

えぇ、その気持ちはよく分かります。

でも証拠金が最悪ゼロになるより、減るぐらいならいいじゃないですか。

何ヶ月も神経をすり減らしたにも関わらず、資金がなくなったら目も当てられません。

トレードで証拠金を増やせたなら大丈夫。また増やせます。

一度歩んだ道なら二度目はもっと早くなるでしょうし。

 

という訳で、FX侍は自分の体験からも損切りしないトレードはお勧めしません。

一時期だけを切り取れば小銭は稼げるかもしれませんが、最終的には資金をなくすのがオチです。

口座を飛ばしてメンタルもズタズタになる前に損切りはしっかりとしましょうねw

 

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