FX侍です、こんにちは。
今回もFXトレーダー向けのFinvizの使い方を解説します。
前回は主要通貨の先物を活用する方法でしたが、今回のテーマは債券の先物です。
債券…(~O~)…サイ…ケン…
小難しくてアレルギー反応を示すかもしれませんが、アメリカ10年債といえばFXトレーダーにも馴染みがありますよね。
というか、馴染みがないとマズイんですがw
下記でも解説しているように、アメリカ10年債はドル円やゴールドとも密接に関係しています。
ドルインデックスと並んで、相場に影響を及ぼす指標なので確実に抑えておきましょう。
で、今回のテーマである「債券」はFXにも多大に影響しています。
債券市場の概要を掴むだけでもトレードに活用できるので、あまり難しく考えなくて大丈夫です。
FXトレーダー向け!Finvizの債券先物チャートの使い方
まずは下記リンクからFinvizを開きます。
上部メニューからFutures(先物)を選択し、CHARTS(チャート)をクリックすると、あらゆるジャンルの先物チャートが表示されます
この中から債券を見てみましょう。
Bonds=債券です。
左から30年・10年・5年・2年というように、長期~短期が表示されています。
この中でも世界中の投資家が注目しており、最も重要なのは10年債です。
10年債のトレンドを把握しておきましょう。
右上で時間足を変更することで、短期的なトレンド~中長期のトレンドもチェックできます。
…債券が見えるのは分かったけど、FXと関係あるの…(・・?
なんて心の声が聞こえてきますねw
それでは次に、債券価格がFXに与える影響について解説します。
債券とFXの関係
債券と利回り、為替との関係性は以下の通りです。
債券価格が上昇(=買われている状態)
↓
利回り(金利)が低下する
↓
その国の通貨が売られる
FXの基本は金利が高い通貨が買われて、低金利の通貨が売られます。
※金利以外にも国の安定性(先進国と新興国)など他の要因も影響しますが、原則的には金利が通貨の強弱に大きな影響を与えます。
まずはこの関係性を覚えておきましょう。
下記はアメリカ10債券価格と利回りの比較チャートです。
債券が買われて価格が上昇すると、利回り(金利)が低下しています。
キレイな逆相関の関係ですね。
つまり、FXトレーダーがチェックしているアメリカ10年債利回りは、債券価格の裏返しという訳です。
で、その利回りが為替に大きな影響を与えています。
下記はアメリカ10年債利回りとドル円の相関性です。
期間によっては逆相関していますが、基本は正の相関関係にあります。
『債券価格 → 利回り(金利)→ 為替』という具合に影響が波及してるのが伝わったかと思います。
このように、債券価格と為替レートは密接に関係しています。
ただ単にMT4で通貨ペアのチャートを見るだけでなく、債券価格を見ることは金融市場の理にかなった相場分析の方法と言えます。
ちなみにチャート下に表示されているインジケーターは、相関係数を表示するものです。
TradingViewでしか使えませんが、覚えておくと便利です。
下記で紹介しているので参考にどうぞ。
債券価格をチェックする理由
債券価格が為替レートにも影響を与えるのは説明した通りです。
金利が通貨強弱の源である事を考えれば、金利の源流である債券価格の分析の意義が分かりますよね。
しかし債券価格をチェックする理由は、それだけではありません。
特にアメリカの債券は、安全な投資対象として世界中の投資家に認知されています。
「とりあえず困った時はアメリカの債券を買っておけば無難っしょw」みたいなイメージですかね。
また、投資対象となっている=テクニカルが機能する点も見逃せません。
下記は米10年国債の日足チャートです。
赤い四角で示したサポレジや株でもよく用いられるSMA75も機能しています。
このように債券価格の分析は、金利の影響を反映するFXにも大いに役立ちます。
面倒なので長くなったので最後に一個だけ、国同士の金利と為替レートの関係性を示す事例を出しておきます。
下記はオーストラリア10年債利回りからアメリカ10年債利回りを引き算したチャートと、オージードルの為替レートを比較したチャートです。
3月のコロナショック相場では異常値を示していますが、基本的には利回りと為替レートが正相関しているのが分かりますね。
国債利回り(金利)をチェックするだけでもトレーダーとして視野は広くなりますが、金利の源泉である「国債価格」の動向をチェックすることで、間違いなく金融市場の構造理解にも繋がります。
重要なので繰り返しますが、FXの基本は金利です。
相場状況によって金利以外の要因で為替レートが動くこともありますが、「金利で動く」というを基本を知っていれば分析スキルも上がります。
下記は先程のチャートですが、金利が為替レートの源流であることを理解していれば、こんな感じの分析も可能です。
「暴落時に金持ちが誕生する」みたいな相場格言がありますが、上記のような分析をしてオージードルで大勝した人がいても何ら不思議ではありません。
雰囲気で買った人と、金利差を根拠に買った人では、絶対的にポジションに対する自信が違いますよね。
このように金利(利回り)に注目すればFXにも十分過ぎるほど活用できます。
そして金利は債券価格によって決まるので、債券に軽くでも触れておくことは重要です。
その取っ掛かりとしてFinvizは使いやすいのでお勧めです。
前回のFinvizでの主要通貨の先物の使い方については、下記を参考にどうぞ。
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