含み益を利確し損ねて利益を失くす人の対策法

せっかくの含み益を利確し損ねて利益を失くす人の対策方法

FX侍です、こんにちは。

先日読者さんからこんなご質問をいただきました。

・セミスイング的なトレードで数百pipsの値幅を狙うスタイル
・利確を逃してせっかくの含み益を失くすことが悩み

毎回ではないけど利益を失くすケースがあるので、何か対処法はないか?とのご相談ですね。

 

イメージ的にはこんな感じですね。

▼ドル円1時間足(クリックで拡大します)
ドル円1時間足

上記はあくまで極端な例ですが、握力が強すぎて利益を握りつぶしちゃう非常に勿体無いパターンです。

「あんなに含み益があったのに…」「こんなに保持したのに…」という思いが邪魔をして、利確できなくなってしまうんですね。

今回はそんな傾向がある方に向けての対策法を紹介しておきます。

 

ただし大前提として…
「正真正銘の天井や底での利確は不可能」という点は理解しておいた方がいいでしょう。

完璧な利確ができることもあるでしょうが、それを追い求め続けるのはお勧めしません。

【頭と尻尾はくれてやれ】
【利食い千人力】

こうした有名な投資格言もありますよね。

完璧を追い求めたくなる気持ちはわかりますが、利確は正義であることは認識しておくべきです。

 

というわけで、含み益を利確し損ねて利益を失くす人が試すべき対策方法を紹介します。

 

最もかんたんでお勧めな対策方法

以前ブログでも紹介した内容ですが、複数エントリーでの分割決済が最もかんたんです。

通常1ロットで1本でエントリーする人であれば、0.5ロットで2本エントリーするという感じです。
(応用してロットを減らして3本とか4本とかでもOKです)

1本目:意識されるであろう高値や安値で手堅く利確
2本目:SLを建値に置いて利益を引っ張っていく

利益を確定した状態から、残りのポジションを引っ張っていくので精神的にも楽なのが大きなメリットです。

 

1本のエントリーを分割決済していくのもアリですが、成行注文でしか利確できない、操作を間違えて全決済しちゃう…といったデメリットもあるんです。

(間違えて全決済しちゃった時の虚無感といったらね…w)

利益を伸ばすスタイルの人は、このエントリー方法を軸にして伸ばしていくのが個人的にはお勧めです。

 

先ほどのドル円を例にすればこういうイメージです。

▼ドル円1時間足(クリックで拡大します)
ドル円1時間足

通常ロットの半分とはいえ、1本は目標で利確できればまずはOKとしましょう。

先ほども書きましたが『利確は正義』ですから。

 

ちなみにドル円の4時間足を見ても妥当な利確位置ですね。

▼ドル円4時間足(クリックで拡大します)
ドル円4時間足

もちろん意識される安値を下抜ければストップも巻き込んで更なる下落も期待できますが、意識される場所であれば当然ながら反発する可能性も考えられます。

抜けるか反発するかはその時の状況によるので、まずは1本を手堅く利確。

その上で残りの1本をどうするかを考えていきましょう。

 

というわけで『2本目のポジション』をどこで利確するのか?

その判断基準などをいくつか紹介します。

 

ダウ理論で利確を考える

ダウ理論をベースに考えるのが最もお勧めですね。

「ダウ理論が崩れたら利確」という判断基準がテクニカル的に合理性があります。

ダウの判断にちょっと自信がない方は下記で復習しておいてください。

 

下記はダウが見やすいようにZigzagを入れたドル円1時間足です。
(デフォルトの12-5-3では波が大きすぎるのでDepthを半分の6にしてます)

▼ドル円1時間足(クリックで拡大します)
ZIGZAGを表示したドル円1時間足

1本目は安値で利確済みなので、残り1本はダウが崩れた場所で利確になりますね。

 

もう少し拡大したチャートがこちら。

▼ドル円1時間足(クリックで拡大します)
ZIGZAGを表示したドル円1時間足

143円のラウンドナンバー付近が戻り高値となっているので、ローソク足が上抜けて確定したら利確です。

ローソク足を見ると長い陽線が出ているので、安値からの反発の強さを感じ取れる場面でもあります。
(加えて反転を示唆するMACDのダイバージェンスも確認できますね)

 

テクニカル指標で利確を考える

ダウ理論以外でいえば、多くの人が見ているテクニカル指標も利確の判断材料として使えます。

その1つがMACDです。

▼ドル円1時間足(クリックで拡大します)
MACDに着目したドル円1時間足

MACDのヒストグラムがマイナス圏からプラス圏に反転して確定したら手仕舞いです。

ヒストグラムでトレンドを見る人も多いので、下記も参考にMACDの使い方を覚えておくといいですよ。

 

 

MACDと並んで多くの人が見ているのがボリンジャーバンドです。

▼ドル円4時間足(クリックで拡大します)
ボリンジャーバンドを表示したドル円4時間足

今回でいえば4時間足のミドルラインを抜けられない下降トレンドが続いていたので、ミドルライン抜けで手仕舞いですね。

他にも『ADXの+DIと-DIのクロス』『パラボリックSAR』などもありますが、押し目や戻しで手仕舞ってしまう可能性もあるので、理想はダウ理論をベースに考えるといいでしょう。

 

上級編:両建てで買いを入れる

少々上級のテクニックにはなりますが、両建て戦略を取り入れるのもアリです。

売りの含み益は確保したまま、戻しの上昇を買いで狙っていくスタイルです。

▼ドル円1時間足(クリックで拡大します)
ドル円1時間足

保有している売りポジションと同じロット数の買いであれば、証拠金維持率を圧迫しないという隠れたメリットもあります。

 

今回のドル円をWボトムからの反発と考えた場合、下記のようなプランも立てられます。

▼ドル円1時間足(クリックで拡大します)
ドル円1時間足

売りポジションを利確できず同値撤退になったとしても、買いでの利益があるので悪くないトレードですね。

ちなみに…
買いポジは意識されるであろう高値(146円)で小さなWトップをつけてからの包み足確定で利確です。

 

この両建て戦略は、株式投資でよく用いられる手法です。

現物で買いポジションを保持したまま、下落時には信用売りで利益を狙うやり方ですね。

セミスイング〜スイング的なスタイルの方は覚えておいて損はありません。
(ただし適当に両建てすると利益を削るだけなので、そこはご自身の技量とご相談をw)

 

利確はある程度の割り切りも必要

デイトレであれ、セミスイングであれ、完璧な利確ってほぼ不可能だと割り切ることも大切です。

1日の中で見れば天井や底で利確できたとしましょう。
でも自分が寝た後に更にトレンドが伸びている…なんてこともよくあります。

追い求めたらキリがないんです。

自分が利確したら「後はもうどーでもいい」ぐらいの割り切りがあってもいいでしょうw

 

それを踏まえた上で…

1本は意識されるであろう節目で手堅く利確。
2本目を当ページで解説したような根拠で伸ばして利確。
(※推奨はダウ理論をもとにした利確です)

このスタイルであれば利益を握り潰しにくいですし、最低限の利益は確保できているのでメンタル的にも気楽に伸ばせるはずです。

 

もちろん毎回2本目が伸びてくれるとは限りません。

1本目より利益を減らして利確するケースも多いでしょう。

しかしどこかで2本目のポジションがぐんぐん伸びて、大きな値幅を取れるチャンスが来るものです。

その時に口座資金がドーンと増えるんですね。

ただしそれはボーナスみたいなものなので、そのタイミングが来るまでは2本エントリーで手堅く利確しておけばいいんです。

利益を握りつぶしちゃう傾向がある方はぜひ今回の記事を参考にしてくださいね(・∀・)

 

利確に関しては下記も参考にどうぞ。

 

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