FX侍です、こんにちは。
今回はポンドドルの年足と週足チャートを使って2022年の展望を分析してみましょう。
(※テクニカルだけではなくファンダメンタル分析も加味します)
1996年から2022年1月5日時点までの年足を掲載しています。
(右端の短い陽線が2022年となってます)
2016年の大きな陰線で1.2000から反発し、その後も1.2000を一時的に割り込むものの下ヒゲとなっており、下値を固めているようにも見えますね。
とはいえ去年2021年は陰線のコマのようなローソク足となっており、「上と下のどっちに行こうかな~」という迷いも感じさせます。
では2022年のポンドの展望はどうなるのか、まずは年足で見てみましょう。
ポンドドルの年足チャート分析
ではポンドドルの年足でサポレジを確認してみましょう。
▼年足で見るポンドドルのサポレジゾーン(クリックで拡大します)
ブレグジットを問う国民投票が行われた2016年から数えて1.2000に4回アタックしていますが、いずれも年足で見れば下ヒゲとなって反発しています。
1.2000は厚いサポートと考えられるので、チャート的には1.2000付近まで下がれば買い目線ですね。
(※同様の考えを持っている人が多いはずなので、割り込んだ時にはロスカットで一時的に盛大に下がると思いますが)
対して上方向は、1.4000がレジスタンスとなっています。
ただし下方向とは違い、1.4000には年足で2回しかトライしていません。
極めて単純に考えれば…
下は4回試したけどダメだった。
じゃあまだ2回しか試してない上にもう1回挑戦しようか(・∀・)
なんて考える事もできますね。
ちなみにファンダメンタルの部分でも解説していますが、個人的にはポンドは中立~やや上目線で見ています。
1.4000のレジスタンスを明確に抜ければ上昇に弾みがつきそうですね。
ポンドドルの週足チャート分析
下記はSMA200とMACDを表示したポンドドルの週足です。
(青いヒストグラムのMACDはSMA200と価格の乖離幅を示しています)
去年2021年の11月後半から12月後半で、SMA200付近で綺麗に反発しているのが分かります。
チャート的には、過去にSMA200で反発(又は下落)した後はその流れが続きやすい傾向があるので、現時点では上方向に流れに分があると言えます。
乖離幅にもまだ余裕はありますし、MACDがマイナス圏からプラス圏に出てくれば、よりチャート的にも上を目指しやすい形となります。
2022年のポンドの展望
FX侍は2022年のポンドを中立~やや上目線で考えていますが、その要因は政策金利です。
イギリスが今後も政策金利を上げていくことが想定されているからです。
下記は外為どっとコムの政策金利一覧表の抜粋です。
イギリスは去年12月に主要先進国で最も早く利上げを行いました。(上図の赤枠部分)
市場予想では11月に利上げがあると想定していた中で肩透かしを喰らい、2021年は金利据え置きと思われた中でのサプライズ利上げでした。
そして2022年も追加の利上げがあると想定されています。
イギリスでもアメリカ同様にインフレ率が右肩上がりで上昇しているので、中銀はインフレ抑制のために利上げを行わないといけないからです。
下記はイギリスのインフレ率の推移です。
インフレを放置するとお金の価値が下がっていくので、各国の中銀は政策金利を上げて物価の安定を計ります。
比較として、アメリカと日本のインフレ率推移を見てみましょうか。
アメリカもインフレが加速しているのが分かりますが、日本は全くの別世界。
円の利上げが見込めないのがよく分かりますねw
話を金利に戻します。
中長期のトレンドの根源が金利であることはこのブログで何回か説明していますが、為替レートは相対的なものなのでイギリスが利上げしたからと言ってポンドが最強!って訳じゃありません。
先程の表でもあったようにアメリカでもインフレが加速しており、2022年に3回の利上げが市場のコンセンサスとなっています。
つまり利上げ街道を進む米ドルとポンド(=ポンドドル)では綱引きの要因がぼやけると言えます。
政策金利という側面で比較するのであれば、据え置き路線を走るユーロや円との比較が個人的には面白いかと。
ユーロポンドはサポートに差し掛かり、ポンド円はレジスタンスに到達しています。
抜けるかどうかは分かりませんが、金利という面で通貨ペアを見てみるとチャートの見え方も変わりますね。
いずれにしても、2022年のポンドは金融正常化の利上げ路線に舵を切ったことで買われやすい通貨になったのは間違いありません。
まとめ
チャート的にもファンダ的にも上昇しやすい要因が揃っていますが、当然このまま一直線に上昇する訳じゃありません。
その時々の様々な要因で下落することも当然あります。
ポンドの上昇要因ばかり解説しましたが、下落要因もいくつかあります。
最も分かりやすい先行き不透明な要因としては、オミクロン株の広がりですね。
今後も変異種が出てくる可能性が高く、この部分での見通しは不明と言えます。
そしてボリス首相率いる保守党の支持率低下も政治的な不透明要因としてマイナスとなります。
こうした問題が材料となればポンドが売られるケースもあるでしょうが、個人的にはポンドは中立~上目線でいます。
ちなみに…2022年は原油価格が引き続き続伸すると見ている人も少なくありません。
となれば、ブレント原油と相関性のあるポンドに追い風となります。
年足・週足・ファンダメンタルの側面からポンドの2022年の展望を分析してみましたが、当たるかどうかは分かりませんw
ただし個人的な目線とそれを裏付ける要因がパチっとはまれば、トレードしやすくなるのは間違いありませんよ(・∀・)
下記も参考にどうぞ。
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