4つだけじゃダメ!FXの時間帯による癖や特徴を理解する

FX侍です、こんにちは。

今回は知りたい人が多い「時間帯による値動きの癖や特徴」の解説。

ウェリントン・東京・欧州・NYという4つの市場別で時間帯の特徴を理解しよう!って言う人が大半ですが、ぶっちゃけ4つじゃ全然足りません。

時間帯による癖や値動きを本当に理解しようと思うなら、もっと細分化して考えないとダメです。

自分がトレードする時間帯の特徴をしっかり把握しておきましょう。

本気で区別するFXの時間帯

以下がFX侍が意識している時間帯の区切りです。

FXの時間帯の捉え方(夏時間)

1.ロールオーバーから9時(株の前場開始まで)
2.9時~10時(仲値が一旦の区切り)
3.10時~15時(株の大引けまで)
4.15時~16時(欧州勢が参入するまで)
5.16時~19時(ロンドンの昼前ぐらいまで)
6.19~21時頃(NY勢が参入前は欧州のレンジになるケースも)
7.21時頃~22時半(NY勢が参入し初めてアメリカ株が始まるまで)
8.22時半~24時(NYダウの動向、NYオプションカット、ロンドンフィックス)
9.24時~2時頃(ロンドンフィックスを終えて欧州勢が抜けるまで)
10.2時頃~5時頃(NY勢だけになりトレンドを作ることも)
※冬時間の場合は、5番以降は1時間遅らせて考えて下さい

本気で時間帯による癖や値動きを区別すると、このような感じになります。
(6番と7番は一括で考える事も多いですが)

東京・欧州・NYという市場の切り替わりに注意するのはもちろんですが、大きなインパクトのある米株の動向やNYカット、ロンドンフィックスも意識すべきです。

それでは、各時間帯でどのような値動きの癖があるのかをお見せします。

東京時間(1~4番)の値動きの癖と特徴

東京時間(上記1~4番)では、円絡み・オセアニア通貨絡みの取引が活発です。

下記は週明けゴトー日で特徴的な動きをしていたドル円のチャートです。

▼ドル円5分足(クリックで拡大します)
東京時間での特徴的なドル円の動き

東証オープンまではレンジ、株の前場が始まり仲値まで一直線に上昇。
仲値後は一気に値動きがなくなり、小さなレンジながらも方向性を持って動いていきます。

東京時間の値動きの癖や特徴をまとめると、以下のようになります。

・オセアニア時間はレンジが多いが、特に高値安値が決まった時のレンジは狙い目
・東証オープンから仲値までは大きく動く日も多いのでゴトー日は要チェック
 ※ゴトー日だからといって必ずドル円が上がる訳ではないので要注意
・オセアニアの指標でトレンドが出る事も
・仲値以降の東京時間ではレンジでも意外と方向性を持って動いていく
・後場で日銀が登場すると日経とともにドル円が上昇する時も
・相場のセンチメントによってドルが大きく場合は欧州通貨が動く日もある

ドル円・日経・NYダウの相関関係

知っている人にとっては常識ですが、ドル円は日経と連動して動くので、東京時間にドル円(クロス円)をトレードする際には、日経の動向も注視しておく必要があります。

▼日経とドル円の相関関係
日経とドル円の相関関係

また、日経はNYダウの流れを引き継ぐ事が多いので、前日のNYダウの動向もチェックしておくとドル円のトレードに役立ちます。

下記の記事でも解説しているので、参考にして下さい。

欧州・NY時間(4~8番)の値動きの癖と特徴

欧州・NY時間(4~8番)では、ユーロ・ポンド・スイスフラン・米ドル・カナダドルの取引が活発になるので、大半の通貨ペアで値動きが大きくなります。

値幅の大きなレンジになることもありますが、トレンドが出やすくなるので「押し目買い・戻り売り」「ブレイク」など順張り手法が機能しやすくなる時間帯といえます。

下記は欧州・NY時間に特徴的な動きをしていたユーロドルのチャートです。

▼ユーロドル5分足(クリックで拡大します)
ロンドン・NY時間での特徴的なユーロドルの動き

東京時間に緩やかに下げたものの、欧州参入で一気に値動きが大きくなり力強い上昇を見せています。
ロンドンの昼前後となる19~21時頃では値動きが小さくなり、NY勢参入と共に再び上昇トレンドへ回帰。

アメリカ株のスタートからNYオプションカットまで一時的に下げましたが、ロンドンフィックスに向けて上昇しています。

欧州・NY時間の値動きの癖や特徴をまとめると、以下のようになります。

・欧州参入後に東京時間の高値安値付近に溜まっているストップを狩りに来る
・夏時間16時以降(冬時間17時以降)にボラが急拡大するのでブレイク手法がハマりやすい
・ロンドンの昼休みにNY勢が仕掛ける事もある
・NY勢はトレンドフォローをする傾向が比較的高い
・NYダウの動向がFXにも影響するので米株オープン時は要注意
・大きなオプションがあると価格が吸い寄せられたり動かないケースも
・ロンドンフィックス前に価格が急反転する事も
・月末のロンドンフィックスは大きく動きやすいので要注意

時間帯を意識しながら押し・戻りを探る考え方を持てば、ただ単にチャート上の動きを見て判断するだけよりも分析に深みが出ます。

欧州時間・NY時間については、下記でも解説しているので参考にして下さい。


NY時間(9~10番)の値動きの癖と特徴

NY時間で特に癖のある値動きを見せる時間帯は2~3時頃(10番)です。

2時頃を境に方向性が変わるケースも多々あります。

▼ポンドドル5分足(クリックで拡大します)
NY時間での特徴的なポンドドルの動き

上記ではロンドンフィックスでも特に目立った動きはなく、0時を超えてもレンジを形成。
しかし2時頃を境に、NY勢が参入して目指していた下方向へ一気に動き出しています。

 

下記は指標・ロンドンフィックス・2時で特徴的な動きを見せたユーロドルです。

▼ユーロドル5分足(クリックで拡大します)
NY時間での特徴的なユーロドルの動き

指標をきっかけに上昇を始めましたが、ロンドンフィックスの直前で長い上ヒゲを出し、値を下げています。
その後は再び直近の流れに沿った上昇を見せましたが、2時頃を境に下落に変わっています。

NY時間の値動きの癖や特徴をまとめると、以下のようになります。

・ロンドンフィックス前後で押し・戻りがあり、2時頃までに最後のトレンドフォローの動きを見せる
・欧州が抜ける2時頃から方向性が逆になる事も珍しくない
 →欧州勢がポジションを解消して抜けていく要因も

金曜のNY時間の値動きは重要

下記は金曜2時を境に方向性が変わったドル円です。
※流れが分かりやすいように、他のチャートよりも縮尺を小さくしてます

▼ドル円5分足(クリックで拡大します)
NY時間での特徴的なドル円の動き

2時頃に下降トレンドの大きな戻しが入っていますが、金曜の深夜に起こりやすい特徴的な値動きです。

金曜のNY時間というのは、どんな週足になるか?という重要な時間帯です。
要するに、週足にヒゲが出るか否かが決まる時間帯なんですね。

NY時間の値動きと週足の関係

そして週またぎのリスクを避けるポジションの解消も起こりやすくなります。

こうした理由から、特に金曜のNY時間ではそれまでの流れとは異なる値動きを見せるケースがあるということは覚えておいて損は無いでしょう。

FXの時間帯による癖や特徴まとめ

FXの時間帯による値動きの癖や特徴を細分化して考える事で、大きなメリットがあります。

兼業の方は日本時間20時~24時頃のトレードが多いですが、その時間帯に何があるのか?を考えて、値動きの裏読みを意識し始めるとトレーダーとしてのレベルが一気に上がります。

下記は時間帯による値動きのイメージイラストです。
時間帯による値動きのイメージ図

・時間帯によってトレンドが出やすい通貨ペア
・押しや戻りが入る、ブレイクが狙えるタイミングと時間帯による特性
・トレンドフォローする際の値幅と時間的な余地

チャートの縦方向(価格)だけではなく、横方向(時間軸)も意識できるようになると、テクニカル分析に深みが出るのは間違いありません。

トレンドは一方向にずっと動いていく訳ではありません。

何かしらの時間的なタイミングと押しや戻りが重なる場合には、チャート上のテクニカル以外にエントリー根拠の積み重ねとなります、

自分なりに時間を区切って考える

当ページでは時間帯を10個に区切って癖や特徴を解説しましたが、特に自分がメインでトレードする時間に絞って考えるようにして下さい。

欧州・NY時間の区切りを減らして考えてもOKです。
重要なのは、自分がトレードに活用しやすいように噛み砕くことです。

ただし最後に注意点。

あえて言うまでもありませんが、当ページの載せたチャートは特徴的な動きをしている部分を探して掲載しているので、常に同様の値動きになる訳ではありません。

こういう傾向がある、という抽象化して捉えるようにして下さい。

細分化して考えることも大切ですが、時に抽象化して考えることも大切ですので。

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