大衆心理と大口目線から紐解くロールリバーサルが起こる理由

ロールリバーサルが起こる理由を大衆心理と大口目線で解説

FX侍です、こんにちわ。

今回はロールリバーサルが起こる理由について。

なぜサポレジを1回抜けたのに、再び値段が戻ってくるのか?
その理由は「大衆心理」と「大口目線」である程度の説明がつきます。

ただ単に値動きのパターンを暗記しても応用が効かないので、生きた知識にはなりません。

値動きの背景や理由を理解することは、相場の本質を理解する手助けになるので非常に重要です。

サポレジをブレイクした際の大衆心理と行動

◆前提条件
・今回はレジスタンスを上にブレイクした例を取り上げます
・大口は価格を上昇させたいと考えています

サポレジとして機能していたライン付近では、買いと売りのバトルが繰り広げられてレンジになります。

レジスタンス付近でレンジになる理由

このレンジ期間中に、買いポジションも売りポジションもドンドン溜まって行きます。
ブレイクには「損切り」という燃料が必要なので、その燃料を溜める意味でもレンジが必要です。
↑ サラッと言ってますが、かなり重要なポイントです。

その後レジスタンスを上にブレイクすると、レンジ内でポジションを持っていた人はこうなります。

・ロングしてた人=利益が乗る
・ショートしてた人=損失が出る

当たり前ですね。
ココで重要なのは、損失が出てしまったショートの人たちの動きです。

ロスカットできる人とできない人

きちんとロスカットが出来る人であれば、レジスタンスをブレイクされた時点でショートはロスカットします。
「ショートのロスカット=ロング」なので、そのロスカットによってブレイクに勢いが付きます。

ブレイク後に損失を抱えたトレーダーの行動

しかし全員がロスカットできる訳ではありません。

損失を確定するのは、誰でも嫌ですからね。

まぁ…ブレイクしたけど戻ってくるでしょ…(って言うかお願いだから戻ってきて!)
こんな感じで含み損となったショートを持ち続ける人も多いです。

特に初心者トレーダーであるほどこうした傾向が強く、ロスカットをしない人が多いです。

しないのではなく、正しくはロスカットができない。ですねw

 

そしてブレイク後に新たな買い注文が入ります。
ブレイクして上昇している様子を見ていたトレーダーの新規買い注文です。

ブレイク後の上昇に飛び乗るトレーダー

ここでブレイクに飛び乗るのは、経験の浅い初心者トレーダーです。
「ブレイクに乗り遅れると買えなくなる!」という心理状態ですね。

押し目買い・戻り売りのスキルが無ければ、途中からトレンドに乗るのは難しくなりますし。
簡単にできる押し目買い・戻り売りの手法は下記の記事を参考に。

ブレイク後にロールリバーサルが起こる理由を大衆心理で解説

ブレイク後に慌てて飛び乗った大衆たちがロールリバーサルを作り出すエサとなります。

下でロングしていた大口が少しばかりの決済注文(=ショート)を出す
   ↓
ブレイクしたにも関わらず値段が下がってくる
   ↓
飛び乗りロングした初心者トレーダーが慌ててロングの決済を出す
   ↓
ショートが一気に増えるので下落に勢いがつく

この流れに乗じて、ショート勢の新規売りが入る事もあります。

ブレイク後の下落の理由とブレイク後にロングしたトレーダーの心理

FX侍がトレードを始めた頃を思い出しても、利益が乗ったら損が出る前にチキン利確してました。
これは心理学でいう「プロスペクト理論」に該当し、人間の心理構造がそうなっているんです。

つまり…

ブレイク直後は『大口の利確』『それに釣られた初心者トレーダーによる薄利での利確(又は損切り)』『諦めないショート勢の新規売り』が重なるので、下降圧力が高くなるという事です。

こうしてブレイク後にショートの注文が急増し、値段は元のレジスタンス付近に戻ってきます。

損切りできなかった人+新規ロング=ロールリバーサルの完成

はい、ココで例の人たちの存在を思い出して下さい。
レンジ内でショートして含み損を持っていた人たちの存在を。

「おぉ!願いが通じて下がってきた!!」となり、含み損を建値付近で決済します。

ショートの決済なのでロングですよね。
レジスタンス付近に落ちてきた値段は、ショートの決済によって再び上昇の気配を見せます。

ブレイク後にロールリバーサルが起こる理由

そして「ブレイク後の押し目からの反発上昇」を待っていたトレーダー達による新規の買いがここで入ります。

ここはダウ理論上、買うべきポイントです。
※詳細は下記を参考にして下さい。

ここで買いを入れるトレーダーは中~上級者なので、ポジション量もかなり多くなります。

場合によっては、価格を上げたいと考えていた大口さんが勢いを付ける為に追加で買うかもしれませんし、このブレイクに乗っかる別の大口がいるかもしれません。

この新規の買いによって再びレジスタンスから上昇を始めます。

これでロールリバーサルの完成です。いわゆるサポレジ転換ですね。

このように、主に初心者トレーダーの大衆心理を利用し、大口が想定していた上昇トレンドが出来上がります。

まとめ

ロールリバーサルが起こる理由は、上記の大衆心理である程度の説明がつきます。

相場参加者からアンケートを取った訳ではないので、これが100%正しいのかは分かりませんが、それなりの合理性はあるはずです。

ここで重要なのは、大衆心理を利用される側に回らないことです。

サポレジをブレイクしても飛び乗らない事が大切です。
一旦戻ってきてからの反発(=ロールリバーサル)を確認してからエントリーでも遅くはありませんし、その方が勝率が上がります。

下記はドル円4時間足です。

▼ドル円4時間足(クリックで拡大します)
ドル円4時間足で見るロールリバーサル

ロールリバーサルを確認してからのエントリーで、十分に勝てるのが分かりますよね。

これは別に4時間足とかの長期足だけに限った話ではありません。
普通に5分足とか短期足でも同じことが言えます。

ロールリバーサルが起こる理由を大衆心理から理解することで、応用が効く考え方を持つことが出来ます。

ロールリバーサルを背景にエントリーする手法は、こちらを参考にどうぞ。

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