致命傷となるゴールドの高値掴みを避けるヒント

FX侍です、こんにちは。

4月に入ってからゴールドの値動きが凶暴化してますねw

3500ドルの最高値を記録!からの猛烈な下げはやべー動きでした。

▼ゴールド15分足(クリックで拡大します)
ゴールド15分足

 

今までは3000ドル、3100ドル、3200ドル…と節目を抜けるたびに飛び乗りロングしててもある程度は勝ててしまう状況でした。

下記の1時間足を見ればわかりますよね。

▼ゴールド1時間足(クリックで拡大します)
ゴールド1時間足

3000ドル抜けのところは明確に抜けていくまで多少時間はかかってますが、たかだか200pipsほどの調整なので今の状況に比べれば大したことありません。

 

もしも今まで通りのノリで3500ドル付近でロングしていたら…

ロスカットできる人ならいいんですが、それまでの強烈な上昇が判断を鈍らせて「まぁスグ戻ってくるでしょ」と保持し続けていたらどうなっているでしょうか。

最大で約2400pipsの含み損を金額ベースで計算してみましょう。

 ・0.01ロットで約-3.36万円
 ・0.1ロットで約-33.6万円
 ・1.0ロットで約-336万円

今のレートで大体これぐらいの含み損を抱えていたことになります。

ゴールドをトレードされる方は、ご自身の取引ロットに置き換えてみるとヤバさがわかるはずです。

資金的に耐えられる人もいるでしょうが、多くの人は強制ロスカットじゃないでしょうか。

含み損の大きさにビビって冷静な判断ができなくなり、余計なことをして自滅しちゃうのもよくある話です。

 

というわけで、今回はゴールドの高値掴みを避けるためにできることを紹介します。

ちょうど3500ドルのタイミングは今思えば危険なシグナルを発していました。

まだまだゴールドの上昇トレンドが崩れていなければ、今後も意識される節目は抜けていくでしょう。

そうした際に命取りになるヘマをしないためにもチェックしておくといいですよ。

 

ゴールドの高値掴みを避けるにはゴールド以外からヒントを探す

結論から言うと…
ドル円とドルインデックスからヒントを得るのがゴールドの高値掴みを避けるポイントです。

それだけでピンと来る人もいるでしょうね。

ちなみに本来は米金利も見るのがセオリーですが、最近はめっきり関係性が薄れてしまったので省略しました。

 

まずはゴールドとドル円の比較チャートを見てみましょう。

▼ゴールドとドル円の比較チャート(クリックで拡大します)
ゴールドとドル円の比較チャート

多くの人が意識するドル円の140円割れとゴールド3500ドルがほぼ同じタイミングで起きています。
(正確には先にドル円140円割れで、約1時間後にゴールド3500です)

 

このタイミングは偶然だと思いますか?

 

 

 

え…たまたまじゃ…ないの…?

 

 

と思われた方は3分ほど正座しててくださいw

 

ただの偶然ではなく状況的にみて関連性があるんです。

 

ドル円とゴールドの関係性

ドル円とゴールドにはこんな共通点があります。

・安全資産として見られている(円は一時期その対象から外れてましたが)
・ドルの強さに左右される

もしドル円が140円を割って下げ(=ドル安・円高+安全資産買い)が加速していたら、ゴールドも3500ドルを突破して上昇していたかもしれません。

しかしそうならなかったのは何故でしょう?

 

ではまずドル円を分析。

▼ドル円15分足(クリックで拡大します)
ドル円15分足

140円割れの場面のオーダーブックを見てみると、意外とロスカットが溜まっていなかったことがわかります。

ロスカットよりも大量の買いオーダーが控えてますね。

オーダーブックについては下記を参考にどぞ。

これが140円を割れて下げが加速しなかった1つの要因と考えられます。

 

では次。

今回の大きなポイントでもある「達成感」です。

下記はドル円の日足です。

▼ドル円日足(クリックで拡大します)
ドル円日足

ドル円は今年に入って高値から既に19円も下落(円高ドル安)しており、投機筋の円買いポジションも膨らんでいる状況。

140円という誰もが意識する価格を割ったという達成感があっても不思議ではありません。

 

ではゴールドの日足を見て見ましょう。

▼ゴールド日足(クリックで拡大します)
ゴールド日足

ゴールドは去年と比較しても今年の上昇ペースは異常なほどです。

年始から最高値までの所要日数と上昇率を比較してみました。

24年:217営業日で35.26%上昇
25年:77営業日で33.40%上昇

ざっくり去年の3倍ぐらいのペースで上昇しています。

そんな中で大きな節目である3500ドルに到達して達成感があっても不思議ではありません。
(3000ドル→3500ドル→4000ドルという具合で節目が意識されるでしょう)

 

少しまとめると…

ゴールドが3500ドルの大きな節目に到達した時点でテクニカル的に過熱感があっただけでなく、ドル円にも同様の過熱感と達成感があったことが節目からの巻き戻しにつながったと考えられます。

ただ単にRSIが〜みたいな過熱感だけじゃなかったってことです。

ゴールドと共通点のあるドル円にも巻き戻すなりの事情があった上でのタイミングだった、と言うわけですね。

 

 

ドル円とドルインデックス(DXY)の関係性

ドルインデックス=ドルの強さ、とイメージすればOKです。

ドルが弱ければゴールドには上昇圧力となり、ドルが強ければ下落圧力となります。

詳細については下記を参考にどぞ。

 

で、そのドルインデックス(DXY)とゴールドの比較チャートがこちら。

▼ゴールドとDXYの比較チャート(クリックで拡大します)
ゴールドとドルインデックスの比較チャート

ずっとドルが弱かった状況でしたがWボトムをつけて反発しているとも見れますよね。

ドルインデックスが反発上昇=ドルが買われる=ゴールドの下落圧力、となります。

 

ただこれは結果論です。

DXYとゴールドはリアルタイムで連動して動いているので、事前にDXYがWボトムを作ると想定するのはちょい無理筋ですw

じゃあ何のためにDXYを引っ張ってきたかというと「市場間ダイバージェンス」です。

※中級者以上の方しか理解できないと思うのでサクッと行きますw

・DXYの左側のボトムとゴールドの価格
・DXYの右側のボトムとゴールドの価格

ここに大きな乖離が生まれています。

要は、DXYは少ししか上がってないのにゴールドはめっちゃ上がってるやん!ってこと。

この歪みはいずれ解消されるんですが、どっちがどっちに寄せてくるか?を考えた場合、より過熱感のあるゴールドと考えることができます。

なかなかこれは難しい考え方ですが、ゴールドを3500ドル付近で高値掴みした場合でもDXYがWボトムから反発するかも?と言う考えがあれば、ロスカットする判断材料にはなりますよね。

 

ちなみにDXYに関しての達成感は、わかりやすい節目である100を下抜けたとも言えます。
ただそれはゴールドが3500ドルを達成する10日前のことなので、時間的に考えて達成感とは言い難いですね。

 

 

まとめ

ゴールドに資金が入る状況が続く限り、上昇トレンドは続くでしょう。

GSも2025年のゴールド価格の予測を400ドル引き上げで3700ドルとしましたし。
(26年半ばまでに4000ドルに達するだろうと予測も出ています)

そんな上昇トレンド中でも節目を抜ける際の高値掴みが命取りになるケースも当然出てくるはずです。

その際には今回の記事を思い出して、ちょっとした推理ゲームのように【ゴールド以外のチャート】からヒントを探してみましょう。

特に突っ込んで買っちゃう癖のある人はくれぐれもお気をつけください。
ロスカットできないと致命傷になりかねませんので…

 

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