FX侍です、こんにちは。
前回に引き続き、FXSSIの使えるインジケーターの紹介をしてきます。
今回は「オーダーブック」の基本的な見方を解説します。
チャート画像の右側に表示されてる水色とオレンジのバーがオーダーブックです。
オーダーブックといえばOANDAが有名ですが、AVA系のワールドポジションもありますし、ウェブ上で同様のツールを公開しているブローカーもあります。
はい、今や経験者にとっては決して珍しいものではありません。
でもFXSSIは下記でも触れたように、計10個のブローカーやサービスのデータを統合して表示してくれるのが大きなメリットです。
分母が大きいのでデータ精度が単一のブローカーよりも高いんです(・∇・)
膨大な数の個人トレーダーの動向を可視化したのがFXSSIのオーダーブックの魅力と言えるでしょう。
そして機能的なメリットといえば、データは20分間隔(毎時02分、22分、42分)で更新され、時間を巻き戻して過去のデータが表示できるのもポイントです。
過去チャートに戻ってその時のオーダーブックを見ながら、値動きの裏側を考えるのは結構楽しいですよw
と言うわけで。
今回は魅力たっぷりのオーダーブックの基本的な見方を解説していきます。
オーダーブックの見方
オーダーブックは『オープンオーダー』と『オープンポジション』の2つを総称したものです。
左側:オープンオーダー
右側:オープンポジション
このように描画されています。
左側が未来、右側が現在というイメージですね。
ではそれぞれのデータをどのように見るのか、基本を解説していきます。
オープンポジション(右側)
オープンポジションでは下記のように「今持っているポジションの状態」がわかります。
含み益・含み損という表面上のデータだけでなく、エントリーした価格帯の分布が見えるのもポイントです。
オープンポジションの層が厚い価格帯はサポレジとして機能する可能性が高いので、トレードシナリオ構築に役立ちます。
そして下記のように4つのゾーンの割合を表示しているのも特徴です。
・左上=Profit Sellers(含み益の売り)
・左下=Lose Sellers(含み損の売り)
・右上=Lose Buyers(含み損の買い)
・右下=Profit Buyers(含み益の買い)
傾向としては、負けているポジションの割合が高いゾーンと逆方向に価格は進みやすいです。
(あくまで1つの傾向であり、他の要素も組み合わせて考える必要はあります)
例えば…
含み損の買いが51%・含み損の売りが23%だった場合、価格は下がりやすくなります。
→ポジション比率の高い買いを損切りさせれば価格の下落が進みやすくなるから
負けている大きな集団は更に苦しめられる、とイメージしておくといいですね。
ただしこれはオープンポジションだけで考える傾向なので、常にそのように動くわけではありません。
後述するオープンオーダーやテクニカル分析、ファンダなどの材料と合わせて考える必要があります。
オープンオーダー(左側)
オープンオーダーは、市場にある指値・逆指値注文の位置とボリュームがわかります。
1つのデータとして表示されていますが、その内訳は『既存のポジションの利確と損切』と『新規のポジションの予約注文』が混在しています。
見方に違いはありませんが、分けて考えるとわかりやすいので順番に見ていきましょう。
まずは既存のポジションの利確と損切りについて。
・左上:買いの利確(売り注文)=下降圧力
・左下:買いの損切(売り注文)=下降圧力
・右上:売りの損切(買い注文)=上昇圧力
・右下:売りの利確(買い注文)=上昇圧力
(※Limit到達後は反転しやすく、Stop到達後は伸びやすい)
では次に新規のポジションの予約注文について。
・左上:新規の売りの予約注文=下降圧力
・左下:新規の売りの予約注文=下降圧力
・右上:新規の買いの予約注文=上昇圧力
・右下:新規の買いの予約注文=上昇圧力
このように、『既存のポジションの利確と損切』と『新規のポジションの予約注文』をまとめたものがオープンオーダーです。
まぁウェイトとしては既存の利確と損切位置がどこにあるか?を見るのが分かりやすいでしょう。
以上を踏まえた上で、実際の値動きとオープンオーダーの関係性を見るとこのようになります。
どのゾーンのオーダーが多いのかによって、値動きが加速するのか反発するのかが見えるようになります。
これもあくまで傾向の1つですが、現在の価格から近い損切オーダーが多く溜まっている場所に価格は吸い寄せられていきます。
例えば上記のチャートであれば、下のオーダーが少なく上のオーダーが多い状況。
下はサポートになるオーダーが多く、上は目前にロスカットが溜まっているので、短期的には上に行きやすい形に見えます。
ただし上にある損切オーダーより多めの売りオーダーも並んでいるので、オープンオーダーだけで判断するなら価格は動きづらい状況と言えますね。
つまりテクニカル分析など他の判断材料でトレードするのが好ましいという結論となります。
(オープンオーダーでは明確な方向性がわからない)
では次に、オーダーブックを元にしたチャート解説をしていきます。
オーダーブックを活用したチャート解説
では実際のチャートを使って、オーダーブックの活用例を解説します。
・売りで含み損になってる割合が高い
・すぐ上に損切オーダーが並んでいる
この条件から考えると、価格は今から上に行きやすい条件が整っていると言えますね。
ではその後の値動きを見てみましょう。
目前にあった損切オーダーを食って価格が勢いよく上昇しました。
オージーのCPIが上昇のきっかけでしたが、ロスカットで上昇が加速したという背景もオーダーブックを見るとわかりますね。
オープンポジション(右側)を見ると、この上昇の過程で買いも増えましたが、買い以上に新規の売りが増えたこともわかります。
…ということは?
更に上昇して売りが苦しめられる可能性が考えられますね。
ではその後の値動きを見てみましょう。
(※オーダーブックは青の縦線時点を表示しています)
一旦の揉み合いを挟んでもう一段階の上昇を見せましたね。
その後は調整で下がりましたが、売り側としては辛い値動きが続いていると言えるでしょう。
(明確な上昇とは言い難い動きですが)
今回は基本的な見方の解説なのでテクニカルは無視していますが、このようにオーダーブックを活用することで『根拠のある値動きのシナリオ』を立てられるようになります。
まとめ
オーダーブックは聖杯じゃないので、常にセオリー通りに動くわけではありません。
しかしテクニカル的な判断とオーダーブックの判断が同じ方向性を示しているのであれば、トレードの精度と自信が変わるのは言うまでもありません。
エントリー根拠は多ければ多いほどいいんです。
とはいえ、現実的に考えて以前から推奨しているのは『最低でもエントリー根拠3つ』です。
詳細は下記を参考にどうぞ。
テクニカルでの3つ以上の根拠に、MT4のチャートでは見えない根拠を補うのが理想的です。
今回のオーダーブックはその1つとして十分に機能しますし、他のFXSSIのインジケーターもその機能を十分に果たせるポテンシャルを持っています。
エントリー根拠として使えるんだけどMT4じゃ見えない情報。
それをMT4に表示してくれるのがFXSSIを使う意義です。
負けないトレーダー・勝ち続けているトレーダーは、根拠のあるトレードを繰り返しているだけです。
その経験と自信があるからこそ、しっかりとロットを張って稼げるんです。
まずはテクニカルで勝てるようになりましょう。
テクニカルで勝てない人がオーダーブックを使ったら勝てるようになる!なんてことはありませんので。
ちなみに、その勝てるテクニカルを教えているのがFX侍塾です( ˘ω˘ )
で、ある程度のトレードレベルに達した人はオーダーブックを活用して「根拠のあるシナリオ」を立てることで負けにくいトレードに近づくでしょう。
その積み重ねがFXでは何より大切です。
オーダーブックの対象としては中級者以上になるでしょう。
気になる方は公式ページを見てみるといいですよ。
FXSSIの概要は下記を参考にどぞ。
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