FX侍です、こんにちは。
今回は「原油価格と為替の関係性」について。
FXだと為替のチャートだけを注視しがちですが、視野を広げる事でより分析精度が高まります。
通貨ペアの枠を超えた相場全体の環境認識というイメージでも使えますし、資源国との相関性をトレードに活用することもできます。
ちなみに原油市場は非常に大きなマーケットなので、当然ですがテクニカルは機能します。
(テクニカルだけではないのが原油相場の怖い所ですが)
原油にはWTIとブレントがありますが、市場のセンチメントを知る場合はどっちを見てもOKです。
通貨ペアとの相関性を見る場合には、その国と影響度の高い方を見ましょう。
原油価格と為替の関係性(市場のセンチメント)
原油は経済の潤滑油とか血液だとか、様々な言い回しで例えられます。
いずれにしても、現在の経済活動に欠かせないものである事は間違いありません。
2020年の新型コロナウイルスによって、各国の経済活動が麻痺。
当然ながら原油の消費も落ち込み、WTI原油価格にも影響は波及しました。
特に原油消費量の多い航空産業が壊滅的な打撃を受けたのも大きいですね。
つまり、原油価格は市場全体のセンチメントを表す指標として見ることができます。
下記はWTI原油とオージードルの日足チャートです。
時期のズレは多少ありますが、リスクオンで買われる通貨の代表である「オージードル」と原油価格が同じ方向に動いているのが分かります。
原油が高値更新を続けるような状況であれば、相場的にはリスクオンという見方ができます。
通貨ペア単体を見るよりも原油のチャートを見ることで「判断の積み重ね」となります。
知ってるとは思いますが…
リスクオンで買われる通貨については下記で解説してるので、イマイチ分かってない方は必読です。
判断の積み重ねという観点で言えば、CRB指数(国際商品先物指数)も見ておくといいですね。
ほぼ同じような動きになってます。
このように「市場の雰囲気を推し量る指標」というのはいくつか持っておくのがお勧めです。
為替市場だけで資金が回っているのではなく、あらゆる相場とリンクしていますので。
原油価格と為替の関係性(資源国との相関)
原油価格は通貨ペアとの相関性も利用できます。
下記はWTI原油とCAD/USD(ドルキャドの反転)の比較チャートです。
※WTIが強くなればCADも強くなる、という具合に反転させています
非常に高い相関性があるのは見て分かりますよね。
1日あたりの原油生産量でカナダは世界第4位なので、原油価格と通貨が連動するのは自然なことです。
(参考)1日あたりの原油の生産量の多い国|キッズ外務省
一応試しに相関係数を見てみましょうか。
下記の赤いヒストグラムが上に行くほど相関性が高いことを示しています。
まぁやっぱりという結果ですねw
相関性とトレードの考え方の基本は下記を参考にどうぞ。
まとめ
自分はFX専門だから原油なんてチャートも見ないという方も多いでしょうが、今回解説したような「相場のセンチメントを知る」「資源国との相関性を利用する」という活用方法もあります。
相場は全てリンクしているので、為替以外のチャートも結果的にFXに繋がります。
MT4でも原油チャートは見れるブローカーが多いので、チェックしておくことをお勧めします。
原油以外にも様々な相関を知っておくと、視野が広がりますよ。
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