FX侍です、こんにちは。
今回は「実際のチャートで押し安値・戻り高値とトレンドを見極めよう!」という実戦形式の内容です。
ダウ理論での押し安値・戻り高値の知識を、実戦で使える知恵に昇華させるパートです。
この記事を読めば、こんな事が分かります。
・ダウ理論を元にしたトレンド判断方法
・優位性のある方向性
・狙うべき通貨ペア
・押し安値、戻り高値が意識される理由
なお押し安値・戻り高値が分からない方は、下記の記事で勉強してから読んで下さい。
理解度が全く変わるので。
押し安値・戻り高値を意識してトレンド判断してみよう
では実際のリアルタイムチャートで、押し安値・戻り高値を基準にトレンドを判断してみましょう。
トレンド判断をするのはデイトレードでの環境認識という位置づけで「1時間足」を用います。
(参考)デイトレードで見るべき時間足と使い分け※トレード実例の解説付き
波形認識がしやすくなるよう、ZigZagを7-5-3で入れています。
プラスαで200EMAを入れてます。
MT4の画面上で見える範囲で現在値が最高値なので、分かりやすい上昇トレンドです。
あまりにも簡単すぎるので、ちょっとチャートを戻してみましょう。
押し安値を下抜けしている部分がありますが、明確に実体で抜けていないのでブレイクとは判断しません。
従って押し安値の上側で価格が推移しているので、この時点でも上昇トレンド継続中と判断します。
どれぐらい押し安値を下回ればブレイクと見るのか?という点ですが、明確に何pipsという基準はありません。実体で10pips下抜けたとしても、次の足が包足となり直ぐに戻されるケースもあります。
ローソク足数本で判断するよりも、流れを意識すると分かりやすくなります。
下記は少しチャートを戻したポンドドルです。
押し安値(戻り高値)をブレイク=トレンド転換ではなく「トレンド崩壊」とみなし、トレンド方向が定まらない「空白地帯」が存在します。
従って、何pipsブレイクしたらトレンド崩壊なのか?と焦って判断する必要はありません。
押し安値(戻り高値)を抜けた方向に価格が進んでいけばブレイクと判断する、ぐらいの感覚でOKです。
また、下記チャートのように、ダブルボトムをトレンド転換の予兆として捉えるのであれば、波形認識を細かく見ることで「戻り高値」の位置がより直近になるので、いち早くトレンド転換と判断できる事もあります。
ただし波形を細かく見るのが常にメリットになるとは限らないので、その辺はケースバイケースとなります。
これまでの経験上、高値圏・安値圏での転換を示唆するチャート形状が出た場合には、細かく波形を見るとトレンド転換に早く気付ける事が多かったです。
トレンド中のレンジ
上昇(下降)トレンド中だからと言って、常に力強い上昇(下降)をしている訳ではなく「レンジ」になる事もあります。
下記はドル円1時間足です。
戻り高値を明確に抜けていない=下降トレンド継続中ですが、実際の値動きは明らかにレンジですよね。
こういった場合、下降トレンド中のレンジなので、どちらかと言えば売りに優位性はあります。
レンジ上限まで引きつけて売るのもアリですが、別にドル円にこだわる必要がなければ他の分かりやすい通貨ペアを選べばOKです。
押し安値・戻り高値が重要な理由
押し安値・戻り高値は『トレンドの継続を左右する重要なポイント』としてチャート上で意識されるのはお分かり頂けたかと思います。
下記はユーロドル1時間足です。
押し安値で反発して、高値更新を目指している様子がよく分かりますね。
この押し安値が意識される理由として、今後のチャート形状で『ネックライン』になる可能性が高い事も挙げられます。
下記はZigZagだけを表示したチャートです。
ダブルトップや三尊のネックラインが押し安値と重なりますよね。
ネックラインだから意識されるのも事実ですが、押し安値(戻り高値)付近にはストップが溜まっているから意識されるという背景があります。
トレンドが崩れたら手仕舞いをするトレーダーは大勢いますので。
押し安値で反発する理由は、トレンド継続させたい勢力+押し目を待ってた人の買いが入るからです。
逆に言えば、押し安値・戻り高値を破られたときには、ストップを巻き込んで勢いよく価格が伸びる可能性も高いということです。
特に何度も反発している、ラウンドナンバーと重なっているなど、押し安値・戻り高値プラスαの要素があるほど反発する可能性も高くなりますし、破られた時に大きく動く可能性も高くなります。
また、下記の記事でも解説しているオーダー状況も参考にすると、より判断の精度が高くなります。
押し安値・戻り高値とトレンド判断まとめ
実際のチャートで押し安値・戻り高値を基準としたトレンド判断の見方をお伝えしましたが、時には判断に迷うケースもあるかと思います。
そうした時には、下記の対処法で判断するようにして下さい。
・1つ大きな時間足で波形認識をする
・判断に迷う通貨ペアは捨てる
・ZigZagの設定値をデフォルトに変える(=大きな波形で認識する)
・直近の流れを重視する
時間足を大きくするほど波形は綺麗になるのでトレンド判断もしやすくなりますが、デイトレードの場合は4時間足程度までにした方がいいです。
極端な話、数十分で手仕舞いするような短期トレードで、日足や週足などのトレンドはあまり関係ないので。
また、今回は7-5-3で設定したZigZagで波形を見ていましたが、デフォルトの12-5-3にすると大きな波形となるので、押し安値・戻り高値の位置が変わるケースもあります。
※押し安値・戻り高値がチャートから読み取れるのであれば別にZigZagを使う必要はありません
重要なのは、自分がトレンド判断できる通貨ペアを扱うことです。
今回の記事でポンドドル・ユーロドル・ドル円のチャートを掲載しましたが、ドル円のように動きがハッキリとしない通貨ペアよりも、きちんと押し安値で反発する上昇トレンド中のポンドドルやユーロドルの方がトレードしやすいかと思います。
ポンドはボラが高いから怖い…
というのであれば、ロットを小さくすればOKです。
(くれぐれも下手なナンピンなどはNGです)
押し安値・戻り高値はトレンドを判断する上で、非常に重要なポイントとなります。
しっかりとこのページの内容を理解して、トレードに活かして下さい。
デイトレードでのトレンド判断に特化したマニュアルがセットになった「アプロス」も非常に好評です。
公に公開しているブログでは書けなかった内容もマニュアルにはてんこ盛りです 照
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